台風怖かった
テレビのニュースを見ると、ホント今回の台風がとんでもなかったことがわかる。いくつか思ったことがあるけど、、、
「来る前は風台風かと思ったら雨台風でしたね」※恵俊彰か加藤浩次
もちろん専門家ではないから、知らなくても悪くはないのだけど、漠然と、
そんな認識だったのかよ
って思った。そりゃ被害もでかくなるわ、と。
台風には「普通の大きさ」や「小型」という表現は使われない。以前は使われていたけど、その表現によって油断を助長する恐れが有るということで、使われなくなった。「普通」の場合は、ただ「台風」と表現される。大型やら強いやらがそこに上乗せされる。
つまり、普通は「想定よりひどい文言を並べて、危機意識を煽る」。狼少年で何にも問題はないのだ。
でも、今回はそれすら超えてきた。
確かに一部では「48時間の雨量が1000ミリを超えるところも、、、」と言いつつ、
東海地方ではそんなところはなかった
、、りもしたけど、関東で1000ミリ超えるところがあったり、風にしても「最大風速60m」と言いつつ、35mくらいだったりしたけど、
関東から東北に掛けて、広い範囲でこれほど多くの河川が氾濫するなんて予報・予想は無かったはず。
まぁ僕が住んでるのが東海-愛知県だから、その方面の情報密度が高くなってることはあっただろうけど。
阪神大震災や東日本大震災みたいな大地震は、確かに死傷者が凄まじく出る。今回はせいぜい50人。死んだ人には申し訳ないとも思うけど、地震と違って、
「何とか出来たのにしなかった可能性」
も多々あるように思った。家族から絶対止められただろうに、70歳の男性が川を見に行って死んじゃったとか、あれだけ避難避難言われてて一階で寝てたとか。
もちろんそうじゃない人も居るだろうけど。
でも地震と比べたらやっぱり幾重にも対策は出来たと思う。家屋の損壊倒壊とか、車の浸水とかはどうしようもないにしても、少なくとも「自分の命」を守ることに関してだけ言えば、「50人を10人にする」ことは出来たんじゃないかと。
いつもは夜台風のピークが来ることが多いから、夜間やばそうな時間に自店のチェックに行ったりする。最寄りの川がどのくらい増水しているのか、
実際にどれほどのことが自分に出来るのかはわからないけど、
やっぱり心配で見に行ったりする。
でも今回は行かなかった。日中だったってこともあるけど、それ以上に「あまりにヤバそう」だったから。
実際は愛知県はそれほどでもなく、雨も風も、過去最大最強からはほど遠いレベルではあった。
・・・まぁ言っても過去僕が見に行った時がたまたま安全圏だっただけで、ほんのちょっとさいの目がズレたら、僕も決壊した川の濁流にまみれて命を落としていたのかも知れないけども、、。
直前にLINEで、旧友から「川は見に行くな!」って注意された。実際は見に行っても大丈夫なレベルだったのだけど、
※ネットでリアルタイム撮影を確認しても、水位は全然低かったし
そう言う言葉、そう言う気持ちが重要なんだろうな、と思った。
ただ、人間「命が無事」であることを、つい「軽視しがちな前提」としてしまう。死なないのは当然で、だったら家とか車とか、食べ物とか準備とかに注力した方がいいんじゃないか、と。
全然そうじゃないのに。
今回台風上陸の24時間前には、僕の住んでいるところが「まさに予報円の真ん真ん中」にあった時もあった。まさにジャストミートしてしまう怖さがあった。
※ただし、その時でも関東から東北の予想雨量は24時間で200ミリとかだったのだけど
でも結果は全然違った。
今日お客様何人もと台風の話をしたけど、神社にお参りに行った人は一人も居なかった。
お盆とかみんな当たり前のようにきっちりとやるのに、お葬式とかも儀礼的なことにうるさい人はいくらでも居るのに、
こういう時は誰も神様を頼らないんだなって思った。
でも僕はこういう時こそ神頼みをするし、「人事を尽くして天命を待つ」気持ちになる。店の防水対策、友人は「土嚢を」と言うし、実家も台風前には準備をしていたみたいだけど、
実際土嚢なんてもんは全然信じてないし、僕自身は全く聞く耳を持たない。
土嚢は重たいけど、「土嚢と土嚢の間に隙間が出来ないように積み上げる」のは相当な量と技術が必要だと僕は思う。
※シャッターが「舞わないように」置く「重し」としては機能するだろうけど
L字のスチロールボードと防水クロステープでガチガチに貼った方が、少なくとも出入り口の目止めには有効だと思うし、「重たい思い」はしなくて済む。自動ドアだって、
土嚢を置けばOKなわけはない。隙間をテープで目張りすることの方が絶対重要だと思う。「両方やれば、、、」と言うかも知れないが、
少なくとも僕に「土嚢を」と言った人の中に、「防水テープで隙間を貼れ」と言った人間は居ない。
テレビでは、窓が割れた時の飛散を抑えるためにテープを貼ることを推奨していたが、それとて正直アホらしいと思った。
だったら、内側にダンボールを貼った方がいいだろ、と。
どのみち割れるなら、貼ったところで被害の差は知れてるんじゃないの?みたいな。まぁダンボールだって濡れたらフニャフニャだから、ドングリの背比べみたいなもんか。
もっと重要にして出来る準備があったんじゃないかと思う。
水やパンを買いに行って売り切れてたって人も多いけど、
僕は必要な物は全て買えたし、実際使わなくても何も凹まない。店の台風対策もそれなりに自分が満足行くまでして、
全てが無駄になるなら、それが一番いいと思って、実際そうなった。
メディアの情報に躍らされない。信じた対策を練る。もし最寄りの川が決壊氾濫したら、ウチの店は間違いなく床下浸水する。
今回はほぼ諦めてた。
でも、
諦めては居たけど、出来る準備はしてた。
丈の長いズボンを棚の上に上げたり、たこ足コンセントを缶に入れて少しでも高いところに移動させたり。
今日店の隣に住んでるご近所さんと話をしたら、過去一度だけゴムボートで避難したことがあるという。その時は30年ほど前で、ウチが出来る5年ほど前。
その時どのくらいの高さまで水が来たんですか?
と尋ねたら、、、
ひざ下、ちょうど僕が荷物を上げてた高さくらいだった。
つまり、もし川が決壊したとしても、水が来たとしても、僕の努力は無駄に「ならなかったかも知れなかった」。もちろん、ニュースにあるような「2階に寝てても浸水してきた」みたいなレベルや、「首まで浸かるような大水」であったなら、店の品物は全滅だ。
でも、そうした準備をしたこと、神様にお参りに行ったことが、台風の進路をほんの少し右にズラしてくれたと思う。
「人事を尽くす」のは、自己満足じゃない。ぶっちゃけて言えば、
「運を引き寄せる為」だ。
自分が「幸運な側」か「不運な側」か。どっちがいい?例えばゲームのガシャで鳴かず飛ばずの結果になったとしても、
その代わりに店が流されなかったら、そっちのが「勝ち」だ。
100円のお賽銭を入れて、関東に居る長男や娘の住んでるところが浸水したり倒壊したりしなければ、
それ以上に有意義なお金の使い道はないと思う。
・・・
祈って、願って、努力して、、、結果神様がほんの少しでも「助けてやってもいいよ」と言う気持ちになってくれたら、それが全て。それが最高だ。今回、三重、静岡、長野が大雨の被害に見舞われたけど、
※もちろん関東以北もだけど
愛知県だけ、まるでエアポケットのように無事だった。
ほんの少しさいの目がズレたら、全ての商品が泥まみれになってしまったかも知れなかった。自宅が流されてたかも知れなかった。ほんの少し運が良かっただけ。
でも、その「ほんの少し」を引き込むことが、これほどの差に繋がる。
油断じゃなく、もっとスピリチュアルな気持ち。「スピリチュアル」って何?
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余談だけど、災害には「地震」「火災」「水害」があると思う。
※もちろん雷とか竜巻とか細かいことを言えばもっとあるけど
その中で、水害はどうも「軽視されがち」だと思うのは僕だけだろうか。
店は、半年に一階防災関連のチェック会社に金を払って、機器等のチェックをしてもらっている。もちろんそれは市とか国とかからそう命じられているからやってるのであって、ぶっちゃけ気持ち的には全く無駄だと思っている。
消防署の立ち入り検査や、避難経路や避難訓練の実施も義務づけられている。会社として最低限必要な事だというわけだが、
そんなのはクソだ。はっきり言ってうるせぇと思う。
オレの居るこの店には、そんなことよりずっと重要な「災害対策」があると思う。
どの建物にとっても「火災」が何より危険だとでも思っているのか?バカを言うな。食品もアブラも扱わない衣料品店から、出火する怖れなどほとんどない。
可能性で言えば、お客様がたばこの不始末をするか、たこ足配線がショートするかの二択くらいだろう。
※店内は基本禁煙なので、前者のケースもまずあり得ない
ましてや100坪程度の平屋建て、何の避難訓練か。非常口の周りに荷物を置かないで下さい、、、非常口を利用する人間など居ない。なぜなら、正面の出入り口がほぼ開放されているし、広いし、そこに居たる経路も明確だ。
つまり、火災に関する訓練や準備など、「お役所のためにやっている無駄」な努力でしかない。
それよりも、毎回大雨で冠水する横の道のドブ掃除をしてもらいたい。手伝いが必要ならもちろん手伝うけど、現状は僕らに出来るレベルじゃない。
※コンクリで固められてるところもあるし
災害は火と地震だけじゃない。
ウチは水がとにかく怖い。「消防署」だろ?「消火署」じゃない。防災に関して、人命救助・尊重に関して何をすべきかを考えて、それを市民に、事業者に徹底してもらう仕事だろ?
だったら、もっとその店にフィットした指示や対策を提案してくれよ、と思う。
「この扉ならどういう目止めが一番効果的」とか、「換気扇の塞ぎ方」とか、「自動ドアから浸水を防ぐ方法」とか。
まさか、「土嚢を、、」って言うんじゃねぇだろうな。
やってみろ。土嚢でどれだけ水が防げるか、やってみろ。どれだけの数を常備しておく必要があるのか、どれほど効果があるのか。
治水工事にはお金が掛かる。でも、「命を守るためのお金」だろ?
地震と火事だけが災害じゃない。今回の大規模な水害、被害額や経済損失は、日本の過去の全ての災害の中でもトップクラスだったんじゃないかと思う。
まぁ大人の事情で、「防火対策は個々の店舗にやらせることが出来るけど、防水治水工事は、市や県のお金を使うから、見て見ぬ振りをしてる」のかも知れないけどな。それに「冠水浸水するエリア」が限られてるから、市全体からその部分にだけお金を使うことに抵抗がある、とか。
スゲェありそう。
でもだからこそ、「オレはオレの信じたことをやる」と思う。自分に出来ないことも多いし、腹も立つけど、
クリスは後悔の少なめな人生を歩きたい男だからな。
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