ターミネーター ニューフェイト
カレンダーにメモしてあった開始日は昨日。2日目の今日(11/9)見に行ってきた。場所は、いつも通りイオンシネマ7番スクリーンG16。
原題は「DARK FATE」。紛らわしい。そのまま「ダークフェイト」でいいだろうに。
外の気温が16度で肌寒かったけど、館内は暖房が効いててやや暑く。上着を脱いで見始めた。予告はシンカリオン、ムーラン、あと何だっけ?なんだか子供向けのものが多かったような。あ、スターウォーズ最終作スカイウォーカーの夜明けの予告も初めて見た。
これは見に来ないとな!
って感じ。シンカリオンはヱヴァと同時上映?よくわからない。紛らわしかった。
本作は、前作「ジェニシス」とは直接的な繋がりはなく、むしろ「T2」の続編として作られた作品。つまり、
・核戦争後にジョンと彼女だけ助かる「3」
とか、
・全面的にジョンとスカイネットとの戦いに終始した「4」
とは全く別の未来。CMではおばあちゃんになったリンダ・ハミルトンと、おじいちゃんになって久しいシュワルツネッガーが主演で、あとは見覚え名の無いキャラと俳優。
一体どんな話なのか。
ジェニシスは、つまりは「1」のアレンジ版という感じで、全く別のパラレルな世界だったけど、各役柄のキャラ付けが大きく初代と変わっていて、
凄く明るく爽やかな仕上がり。
あんな世界なのに「ハッピーエンド」と呼べる後味があるのは、たぶんジェニシスだけだったと思う。
それと比べると、以前のテイストにかなり引き戻された手触り。
いつものテーマ曲がよく似合う、シリアスでサスペンスタッチのSFアクション。笑顔はほとんど無く、しょっちゅう人が死ぬ。
完全にネタバレ無しで言うのは難しいけど、「ターミネーターを見に行く」人の10割が、「ターミネーターだわ」と感じるような映画だった。
良くも悪くも「ターミネーターらしい」内容で、特に前作のような冒険はしてない。リンダ・ハミルトン=サラ・コナーがあまりにおばあちゃんなことに抵抗が否めないとか、
なかなか過去を超えるのは難しいよね~
と思うことはあるけど、シリーズ作が好きなら、映画館で見て後悔するような映画じゃなかったと思う。クリス評価は★★★。無難な及第点って感じ。
ともかく、T1やT2を見てるのは前提になるけど、言ってしまえば、
人類が発明した人工知能の暴走によって核戦争が引き起こされ、未来はマシーン達に支配され、生き延びた僅かな人類もむなしい抵抗を続けてるだけだった。がしかし、ある日人類の中にひとりの英雄が生まれ、マシーン達を駆逐、人類に勝利をもたらした。ターミネーターはそんな未来から、「英雄を生む前の母親」を殺しにやって来た。
それが1。
で、2では子供が生まれたが、再度未来から子供を抹殺するために新たなターミネーターと、その子供を守るために別のターミネーターが送り込まれて来た。何とか無事に悪い方をやっつけつつ、善玉ターミーも溶鉱炉の中へ、、、。
本作はその続き。
冒頭未来から二人の「何者か」が現代にやってくる。一人は裸の女性:グレイスで、もう一人はT1000に似たタイプ、つまりいろんな姿に形を変えることが出来るターミネーター。グレイスもまた、初代同様ひとりの女性を守るためにやってきたのだが、、、。
みたいなあらすじ。
まぁあとは概ね予想を外さない展開。ネタバレなので詳しくは書かないけど、
こういう終わりになるよね。この登場人物なら。
って感じ。意外性はほぼ無いので、ストーリーが面白かったってことは無いと思う。
まぁ雰囲気と絵作りはさすがにお金掛けてる感じだったけど。
でも、(本作の話じゃないけど)T1000タイプのターミネーターは、もうどうしようもないと思うよね。基本強すぎる設定。撃っても斬っても焼いても凍らせても壊れないんだから、あとは「2」みたいに溶かしちゃうくらいしか倒し方は思い浮かばない。てか、
こんなとんでもないタイプが量産されたら、未来とか人類全滅だろ常考
って感じ。ジョンだろうと今回のヒロインだろうと、どうもこうもないだろって思うのだけど、
まぁそこは大人の事情ってところか。
てか強いこともそうだけど、「映画として新しいインパクトを創造するのが極めて難しい」ってことも言えると思う。ジェニシスでも同タイプが出てきたけど、ぶっちゃけ初めてT2を見たときの衝撃を10とするなら、「1か2」くらいしか驚けなかったもんな。
本作もそう言う意味では同様。
何て言うか、「ひねり」もあるにはあるけど、正直自分がターミネーターだったら、
ここでこうすれば殺せちゃうよね。
って場面がどうしても出てきてしまう。何て言うか、「重要なところで弱い」みたいな。
だからT1000が強すぎたんだって。
あんなの出しちゃったら、視聴者はいろんな妄想というか、シミュレーション的なことを考えちゃって、「詰み」になっちゃうと思う。
なので、要はがんばって「見ないフリ」をしないとダメ。
「ここでこうすれば殺せちゃう」という発想をグッと堪えて、「どう楽しませてくれるか」に身を委ねないと。
そう言うスタンスで見る分には、本作は結構がんばってたと思う。
まぁだからこその6点なのだけど。
・・・
以下適当にネタバレ。つってもそう多く語るような映画でもないけど。
あ、一応見るつもりの人は読まない方がイイかも。
つまんないかどうかは人それぞれだけど、お金が掛かってる「大作」であることは間違いないと思うので、そう言う映画が好きな人は、ネタバレを読む前に見てきた方がイイと思いますです。
・・・
ジョンを殺しちゃったヤツが、まさか改心するとは、度肝を抜かれたわ。
これが一番驚いた。てか、しばらく理解出来なかった。てっきり「善玉が別に送り込まれた設定」をまた使ってるのかと思ったら、
まさかの当人。
そりゃサラも怒髪天を衝くわ。ぶっ殺さない方がむしろ違和感。てか、
それ(人類の未来のため)で押し切るのがマジいい度胸してると思った。
まぁ20年以上経って怒りや憎しみも風化した、、、割りにはターミネーターを殺し続ける暮らしをしてるわけで。
てか毎回殺してるのに、今回だけ妙に手強いってのも、正直違和感が拭えなかったり。
それ以外はまぁ普通。水から出てきたグレイスが「え?そいつってターミネーターじゃないの?」って思ったら全然本人だったとか、「え?どう考えても泳げないよねシュワ氏」と思いつつ、普通に陸に上がってたり、ダムの先の川って、簡単に水面まで泳いでいけるくらいの水深なんだ、とか、壊れかけとは言え、一番死んじゃダメな子がタミーに肉弾戦挑んじゃうんだ、とか。
まぁいろいろ違和感はあったけど、別段許せる。てか、ジョンを殺したシュワ氏とタッグを組むのが許せるなら、他も全て許せるわって感じ。
新しいタミーは、黒い液体タイプで、前作のジェイソン・クラークのヤツに似てると言えば似てる。ただあっちのが未来っぽいかな。
分身作れちゃう設定は面白いとは思ったけど、
容積を変えられるってことにしちゃっていいなら、とんでもなく長い槍とかを伸ばして殺せちゃうよね?
って疑問には応えて貰えず。分身1体作るのも2体作るのも同じなんじゃないの?と思いつつ1体までと言う制限があったらしい。
もちっと分身との連係プレイを楽しませて欲しかった気もするけど。
あ、あと全体的に画面が暗くて、状況把握がしづらい感じはあった。「ブラックパンサー」の悪い印象に近いというか、
フレームレートが低い感じというか。
16コマ/秒なのか24コマ/秒なのかわからないけど、例えばポリゴンのゲームのアクションシーンだったら、スペックのあるハードで60コマ/秒で表示出来たりすることを鑑みると、
どうしてもコマ送りな印象が残ってしまう。
そこがちょっと惜しかったと言えば惜しかったかな。
そうそう、書き忘れてたけど、今回ヒロインを守る為にやってきた女性戦士、
相当良かった。
身長は、たぶん180cm以上。老化が進むシュワ氏より大きいくらいで、キレイな筋肉質。顔はロビン・ライトを「若く、そして熱くした感じ」。ヘアスタイルがロビン・ライトっぽい金髪ショートだったからイメージに引きずられたかも。
彼女は人間なので、普通に食べるし飲む。たぶんトイレも行くでしょう。そう言うシーンはなかったけど。てか、ただ強化人間に改造されたってだけじゃないポテンシャルの高さみたいなのも感じさせたけど、訓練シーンとかは無かったね。
死んじゃって超残念だけど、話の持っていき方次第で「また登場させる」ことも出来るかもって思った。
てかよくこんな魅力的な女優が残ってたなぁって思ったけど、、、調べてみたら、名前はマッケンジー・デイビス。マット・デイモンの「オデッセイ」や、ブレードランナー2049にも出てたらしい。そっちでの印象は全く残ってないけど、
今回の役は相当よかったと思う。
マーベルで「誰か」やりそうなくらい。
ちなみに身長は178cmだって。ヒール履いてたのかな。
※シュワ氏の身長は188cm
・・・
思えばターミネーターシリーズも「3」以外全部映画館で見てるんだよな。てか「3」も見たような気がしないでもない程度で記憶が曖昧なだけ。シリーズで作られてる大作映画は少なくない。エイリアン、ミッションインポッシブル、ワイルドスピード、ジュラシックパーク、、、。でも、割と「普通にすぐ見に行く」のは、案外これくらいかも知れない。ありきたりのストーリーではあるけど、だからこそ安心して楽しめるってこともあるもんね。
てか次もこの続きになるとしたら、リンダが生きてる間に撮らなきゃだね。
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