怖くないゾンビ映画
最近友人に映画を勧める機会がちょいちょいあるのだけど、歳のせいか怖い映画、グロい映画を嫌う傾向が強く感じる。ふと思えば僕自身、昔はゾンビ物も好きじゃなかったはず。ゾンビ映画の先駆け?オーソリティとしては、ジョージAロメロ監督の「ゾンビ」が有名だけど、1978年、つまり僕が8歳の頃は、とてもじゃないけど怖くて見られなかった。
氏の作品では、1982年にクリープショー、1985年に死霊のえじき、2005年以降「○○オブザデッド」が3作作られているけど、ぶっちゃけ一作も見たことがない。
僕が子供の頃の怖い映画と言えば、国内なら「八つ墓村」がとにかく怖くて見てない。海外だと「サスペリア」「オーメン」とか。実はこれだけ映画好きで見ていても、「13日の金曜日」や「エルム街の悪夢」「死霊のはらわた」も見てない。どれもゾンビ映画ではないけど、「呪い」とか「怖い人間」の映画は、当時の僕が凄く嫌ってた記憶がある。
一方で、同じ怖い映画でも好んでみていたのは、「エイリアン」「巨大クモ軍団の襲来」「アリゲーター」「ブロブ」「巨大生物の島」などのクリーチャー物。あとレイ・ハリーハウゼン系も好きだった。要は、
仮面ライダー&ウルトラマン→ゴジラ→ハリーハウゼン
と言う流れと、
非現実的なモンスター※巨大な蜂とか蜘蛛とかワニとか
と言う、「あり得ないことによる安心感」が、好んでクリーチャー系を見る流れに繋がったのだと思う。
でも、「ゾンビは人型」。なぜ僕が今結構な頻度で、下手したら好んでゾンビ映画を観るようになったのか。
ゾンビ映画と言うのは、つまりは低予算で作れるSF映画の代名詞とも言える。メイクは化粧品+αくらいでそれなりに仕上げられるし、破れた服と汚れた靴があれば衣装もさほど凝った物でなくてもそれっぽくなる。僕が中二の時の文化祭で、マイケルジャクソンのスリラーをクラス出し物としてやったときも、親父の使わない背広やお袋のメイク道具をみんなで持ち寄って、
※あと店の二階で燻ってた使わなくなったマネキンの手とかカツラとか
「かなりそれっぽく」仕上げられたのも思い出す。
おもむろに「ゾンビ映画の歴史」でウィキペを見てみる。僕が初めて見たゾンビ映画は何だったんだろ、、、
バタリアン、見てない。霊幻道士も言われて見ればゾンビか。見てない。ペット・セメタリーも見てない。怖そうで見なかった記憶があるな~。1930年代からリストは始まっているけど、2000年(ハタチ)の時点でまだ僕は一本もゾンビ映画を観てない。
そしてついに見たのが、、、2002年「バイオハザード」。
結局ゲームが出自だからそれがトリガーになったんだな~。てか、
バイオハザード(ゲーム)の方も、ひとりでは怖くてほぼほぼやれなかった記憶が。
てか今でも好んでやらない。いきなり驚かされる演出が心臓に悪いのもあるし、単純に「難しさのベクトル」が自分に合わない。
※僕は難しくてもがんばれる≒レベルとかで逃げられるゲーム性が好きなので、バイオの「弾薬のみならずセーブ回数にすら制限がある」のは凄く辛かったのだ
まぁコードベロニカは割と易しくて派手で好きだったけど。
ともかく、ゲームが原作である以上、「既に知ってる世界」であることが大きく僕の背中を押した。あと、「安っぽい映画」じゃなかったことも大きい。ポールアンダーソン監督のそれなり以上にお金が掛けられた大作で、つまりは「大作である以上より多くの観客を魅了しなければならない作りになっている」ことが安心感にも繋がった。
内容的にも、ただゾンビ一辺倒というわけではなく、ご存じレーザーで切り刻む部屋や、巨大な「もはや人間というよりモンスターに近い」Tウイルスのバケモノも「怖さという敷居」を下げてくれた。
僕が中二の頃やったスリラーのために、何十回見たかわからないマイケルのPVも、思えば「怖い演出」は無かった。まぁミュージックビデオだから「ゾンビであるのは見た目だけ」ってこともあったし、
「見た目だけなら怖くない」ことを学習した
ってこともあると思う。てかバイオハザードはやっぱりそんなに怖くなかった。
ジェットコースターがそうであったように、一度怖くないことを学ぶと、存外それ以降平気でどんどん手が伸びるようになったりするもので、その後もバイオは全て見ることになったし、他にも結構な数のゾンビ映画を観た。
見た順番は必ずしも公開順ではないけど、
※バイオおよびCGバイオを除いて
・ショーンオブザデッド
・DOOM
・スリザー
・ゾンビランド
・ウォームボディーズ
・ワールドウォーZ
・アイアムアヒーロー
・新感染ファイナルエクスプレス
・甲鉄城のカバネリ
・カメラを止めるな!
・アナと世界の終わり※つい最近見た
・iゾンビ
・ゾンビーバー
・ゾンビガール
・ゾンビシャーク感染鮫
・レギオン
・アイアムレジェンド
・ゾンビサファリパーク
・ウォーキングデッド
こんなところかな。てか書き出してみてわかったと言うか思い出したのは、
ゾンビ映画は、いきなり驚かせてくる以外はほぼほぼ何にも怖くない。
つまり、「ボリュームを小さくして見れば」全然怖くないのだ。
思えばリモコンを片手にいつでも(音を)下がられるようにしたり、耳を押さえて見たりしてたことを思い出す。内蔵が、とか血みどろの、とかは、エイリアンの方がどっちかというと怖かった気がするし、クリーチャー系でも、もっと言えば、
ゲームでも、見たことがあった。
ゲームの場合は自分のペースで「いきなり驚かされる」演出のタイミングを操作出来ることが多いけど、映画はその辺巧妙
※つっても割と慣れてくると「ここらで来そう、、、来た!」はわかるけど
だったりするけど。
ただ単純に、上の作品の中で面白かったものを挙げるなら、
・バイオハザード1作目と最終作
・DOOM
・ゾンビランド
・ウォームボディーズ
・ワールドウォーZ
・新感染ファイナルエクスプレス
・ゾンビーバー
「僕は」これだけ。アイアムアヒーローやアイアムレジェンド、ウォーキングデッド、カメラを止めるな!辺りは、メジャーだけど好きじゃない。さらにこの中でナンバー1を挙げるなら、、、
ウォームボディーズ。
これはホントに怖くないし、主人公とヒロインがイケメンと美人で、さらに気持ちいいハッピーエンド。だから、もし「ゾンビ映画が嫌いな人に勧めるとしたら」これが一番だとは思う。と言うか、これと「ゾンビランド」
※ジェシー・アイゼンバーグのヤツ
を、、、と思って書き始めたのだけど、
ぶっちゃけここまで書いてきて、「それはエゴだったな」と言うことに気付いた。
確かに、僕が見たゾンビ映画の中で一番怖くなかったのは間違いなくウォームボディーズだったと思う。でもそれは「あくまでゾンビ映画をそれなりに見ることが出来る僕」の中でのオススメであって、そもそもゾンビ映画が嫌いな人間に勧めるのは、
大きな間違いという気がしてきた。
ジェットコースターが怖くて乗れない人にジェットコースターを勧めるのは難しい。納豆が嫌いな人には、いくらカラシとか調味料で誤魔化そうとしても、「納豆は納豆」だったりするはずだ。てか僕はたぶんきっと間違いなくどんな納豆でも美味しく食べられないと思う。
だから、いくら自分が怖くなくても、「ゾンビであると言うだけで」オススメは出来ないんだろうな、と言うことを、改めて認識した。なぜなら、「怖くないだけがゾンビ映画を嫌う理由じゃない」し、「いきなり大きな音がしない」だけで、
やっぱり人を食べるシーンはある。
※コメディ風にアレンジされてはいるけど>ウォームボディーズ
まぁブログのタイトルにあるような「怖くない」という条件だけで言えばクリアしてるかも知れないけど、「グロくない」と言う条件が重なったら、それはやっぱりNGな気がする。
嫌う人に無理矢理勧めるのはやっぱ違うんだろうな、と。
ただ、
一方ではこれほどたくさんのゾンビ映画がリリースされているのだから、それらを楽しめるようになった方が「得」という気はする。もし本人が興味を持って「覗こう」とするなら、やっぱりオススメはウォームボディーズってことになるかな、とは思った。
やっぱイケメンと美女は強いからな。
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コメント
クリスさん
皆さん
こんにちは
私もあまりゾンビ物は見ないのですが、面白かったとあげていらっしゃるDOOMは全然面白くありませんでした。
それに対して最近ケーブルで見たのですが、新感染はかなり面白かったです。
ロメオ監督のゾンビはダリオ・アルジェント監督が好きなので、そちらバージョンだけ見た記憶があります。今だとあまり面白くないだろうなぁ……です^^;
アルジェント監督が好きなので、サスペリアからの魔女3部作はかなり好きです。サスペリア以外は一般にはクソ評価ですが、私はシナリオのバックグラウンドが良く調べられていて、なかなか良いと思っています。
切り刻み系ならホステル2が一番先に思いつきます。人というか女性が怖いですね。特にヒロインが怖い^^;
ホステルは1と3は主人公が男性なのも2が良く見える理由かも。美人は強いです^^;
投稿: 月ノ丞 | 2020年1月15日 (水) 02時32分
かーーー嬉しいけどもどかしいレス!
月ノ丞さんと僕は、ゾンビの好みに差がありそう!
なぜなら僕は、サスペリアもホステルもダメだもの。
怖くて!笑
DOOMはたぶん僕の見る前の期待値が低かったこともあるかも。あとはSF耐性とか、元のゲームの経験があったとか。
普通の人で怖いのがダメなんですよね。怖いから。
新感染は逆に見る前に「メチャクチャ面白いから!」って勧められたのが不味かった。ニュートラルに見てたらもっと楽しめたでしょうね。
人が怖くないゾンビ映画が見たいな~。
投稿: クリス | 2020年1月15日 (水) 02時44分