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2020年1月12日 (日)

ワイルドスピード スーパーコンボ

それが惰性だろうとついでだろうと、結果シリーズを全て見ているのでこれも借りてきた。まぁ楽しみじゃなかったと言えばウソになる。

原題は、FAST&FURIUS HOBS&SHOW。多少スペルは間違ってるかも知れないけど、つまりは、ホブスとデッカードの話。

 ドムは一切出て来ない。あとドム関連のファミリーもひとりも。

とは言っても、ポール・ウォーカーもガル・ガドットも、アジア人のメンバーも死んじゃってるし、一時的にドムの彼女だった警察官の女の子も殺されたから、結局ほとんどファミリーでめぼしいキャラは残ってないとも言える。

 ここらで大きく方向転換するのもやむなしか。

監督は、デヴィッド・リーチ。デビッド・リンチではないので要注意。監督作品は、ついこないだ見たシャーリーズセロンのアトミック・ブロンド。ライアン・レイノルズのデッドプール2など。
※その繋がりで彼もチョイ役で出演
そこまでたくさん撮ってるわけじゃないけど、ジョンウィックシリーズの制作をやってるなど、動かせるお金は大きそう。

今回は、ワイルドスピードシリーズではあるものの、実質スピンオフという感じで、タイトルにはナンバリングされていない。

 知らずに見たら「これ、ワイルドスピードじゃねぇだろ」と言いたくなる、そんな内容。

端的かつ具体的に言えば、

 そんなに車は出て来ない。

出て来ないわけじゃないけど、それまでのシリーズを思えばほとんどオマケ程度で、むしろ、

 秘密兵器と強力なヒールで彩られた、「007風ワイルドスピード」って感じ。

一応申し分け程度にヒロインは出てくるけど、これまでみたいに、

 美人、高級車、ファミリー

って感じじゃない。

あらすじとしては、どこぞの博士が発明した強力なウイルスを確保しに行ったMI6?っぽいスパイの女の子が、土壇場で悪いヤツに盗まれるくらいなら、と自分の体内にそのカプセルを注射。72時間以内に取り出さないと、カプセルが溶けて本人を殺し、空気感染で世界中を一週間で死滅させるという。

 そんな強いウイルスないでしょ

と思いつつ、これはワイルドスピードシリーズなので問題無し。そう言うの有りな話だし。

で、この女の子が実はデッカード・ショウ、つまりジェイソン・ステイサムの妹役で、ホブス、つまりドウェイン・ジョンソンと組んでこの子を助けようという話。

悪いヤツは、今後もシリーズを続けて、育てていこうと言う気がよくわかる「強力な連中」。世界中に、

 その女の子が仲間を殺し、ウイルスを奪い、ホブスとショウもそれを助けてるから、みんなで見つけて捕まえよう!

と言うニュースを流布するほど。そして、その秘密結社の尖兵役が、

 イドリス・エルバ=改造人間。

過去デッカードに頭を撃ち抜かれて死んだ経験があり、ショッカーに改造人間にされた。
※やや脚色

当然デッカードを憎んでいるし、とんでもない身体能力があるのだけど、、、

 ふと気付いてしまう。「これって、ワイルドスピードだよな?」

全然雰囲気に合わないことこの上ない。確かにイドリスは大好きだし、かっこいいし、悪役も善玉も出来る器用な俳優だとは思うでも、

 ワイルドスピードである必然が極めて薄い。

強いて言えば、デッカードの母親役であるヘレン・ミレンを出すことや、ホブスと超絶仲が悪いのに強力するというギャップが演出出来ることくらい。他はほぼほぼどうでもいい。ただ、

 ワイルドスピードを冠することで、多額の予算が確保出来たのは間違いない。

つまりこれは、

 大がかりな映画を撮るのに、ワイルドスピードという冠がちょうど良くフィットしたから付けた全く別の映画。

・・・もちろんそれで問題はない。

確かに、過去かなりいろんな連中をデッカードは殺しているし、仲間になれと言われてもそう易々とは行かないのもわかる。でもまぁ、

 映画だし?

とりあえず楽しめればいいかな、と。

ともかく、ネタバレを書かないと本作ならではの面白さは書き記せないので、もし興味がある人はこの辺で読むのを止めて借りてくることをオススメする。ちなみに、映画が終わってスタッフロールが始まってからも、

 2回ほどエピローグがあるので要注意。

デカい文字のメインスタッフのあとで1回。全て終わってドルビーサラウンドのマークが出たあとで1回だ。

 まぁ見なくても何にも困らない程度の内容だけど。

・・・

今作で際立って良かったのは、、、

 イドリスの乗るバイクが相当かっこよかったこと。

オートパイロットで目の前まで走ってくるのもかっこいいけど、

 変形したり、「絶妙なタイミングで乗れる」シーンが相当カッコイイ。

ただ、逆に言えばそれ以外の乗り物はコレと言って特筆するところがなかったような。カーチェイスシーンもあるにはあるけど、ワイルドスピードらしい「とんでもなさ」があるわけでもなく、こないだ見た6アンダーグラウンドの方が迫力も上。

今回はバギータイプがよく出てきて、派手なジャンプも少なくないけど、歓声を上げるレベルかというとそんなことはない。

殺陣に関しても、以前ホブスとデッカードが戦ったときのような迫力があるシーンはなく、「ワイルドスピードとしては」やっぱり物足りない感じではあった。

ただ、ヒロイン兼妹役の女の子はなかなか魅力的で、
※メイクもあって美人って感じで描かれたわけじゃないけど
よく動けるし、

 お腹の中にウイルスカプセルがあるとは思えない派手なアクションをこなしたり。

また、今回初めてホブスの兄や娘が登場。兄は、

 地味な脇役としては印象的な顔のクリフ・カーチス。嫌いじゃない。

まぁライアン・レイノルズがもちっとメインストーリーに絡んで欲しかったかな、とは思ったけど、それは次回以降のお楽しみなのかも。

全体としては、そつなくまとまっていて決して見て損したって映画じゃなかった。でも、これは腐ってもワイルドスピードの名前を冠してるわけで、

 もう少し「特別な何か」が欲しかった気がする。

「ワイルドスピード3」みたいに、クソな内容で許される時代はもう終わってる。ドム無しでやるなら、最初から「ホブス&ショウ」でリリースすれば良かったんじゃないかと思った。

あと、

 せっかく高性能なセンサー内蔵アイを持ってるスーパー改造人間のイドリスなのに、それがあまり活かされてなかったのが非常に残念。

「ゴクウ」ほど何でも出来てしまっては困るけど、「パンチが危険」とか、「この辺に居る」とかだけじゃ、宝の持ち腐れも甚だしい。もっといろいろ出来ただろって思った。少なくとも、


 ウルヴァリンゼロの時のウェポンXIのようなとんでもない強さでは全然なかった。

目が光るだけってのも芸がないと言うか、、、そう!

 カリオストロ伯爵のような、「切り札は最後まで取っておくものだ!」が無かったんだよな。

それこそ口からミサイルでも発射して欲しかったわ。

・・・

今回ホブスとデッカードの妹がイイ感じになったので、次回も引き続き彼女が出てくる可能性はある。個人的にはドムの恋人:ミシェル・ロドリゲスはあまりヒロインとしては適切とは言えないと思ってたし、シャーリーズ・ゼロンやガル・ガドット以上のヒロインを用意するのが容易ならざることなのはわかるけど、

 もう少し撮れ高の高い女の子を出してくれてもいいのに、とは凄く思った。

デッカードの昔の恋人的な感じでちょっとだけ出た美人も居たけど、完全チョイ役で居なくなっちゃったし。

クリス評価は★★★かな~。7点には届かない、「適度な佳作」って感じだったわ。

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