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2020年2月13日 (木)

映像研には手を出すな!

ゴローさんに教えてもらったアニメ。予備知識ゼロで6話からいきなり見てみたのだけど、、、、

 、、、相当ヤバいヤツだった!!

1話完結でもないアニメをいきなり途中、それも2話とかじゃなく6話から見て果たして楽しめるのかとも思ったけど、

 全然、十分すぎるくらい楽しめた。

てか最初主人公は「♂」だと思ってたら、単なるボーイッシュな女の子でビックリ。子供の頃からアニメが好きで、設定画とかを描くのが大好きだけど、イマイチ人見知りする彼女が、友達二人とアニメを作る話。

てか正直主人公の声優というか、口調がどうにも馴染めてない部分がなきにしもあらずなのだけど、
※「○○氏」とか「ござる」「であります」みたいな堅苦しい口調

 あまりにも絵の力が凄すぎて、認めてしまうほかなかった。

絵コンテのまま動かすような感じから、落書きが動き出す感じ、イメージボードをそのまま背景にした感じなど、見方によっては、「手抜き」とも取れる演出が散見されるも、アニメがアニメである理由、ダイナミックな動画の魅力がこれでもかと押し出されていて、

 こ、この監督何者だ!?

調べてみると、湯浅政明監督は、

 まさかの「きみと波に乗れたら」の監督!で、そう言えばそうだったかもの「夜は短し歩けよ乙女」の監督でもあった。
※当然四畳半神話大系の監督でもある

スタジオはサイエンスSARU。まさに湯浅が代表を務める会社の作品だったのだけど、

 きみと波に乗れたらとは、似ても似つかない作風。

実際作画監督もキャラクターデザインも、二作品で異なり、特に映像研の方の大きな魅力のひとつである「メカデザイン」の人も全然知らない人だった。つまり、

 ほぼほぼ自分の知らない人たちで固められているのに、凄く魅力的な「発見」だった。
※てかゴローさんに教えてもらったんだけども!

主人公の声がどうにも「偽田中真弓」みたいであること、しゃべりかたが時代がかっていて抵抗感が否めないこと、OPとEDの曲はさほど魅力的でもないこと、BGMもガイナックス系ほど盛り上がれないこと、キャラデザインもそこまで好みじゃないこと、、、

 僕的にイマイチな部分を挙げていったら枚挙にいとまがないほどなのに、

その全てを余裕で覆すほど、「絵のもつ魅力」にあふれてる作品だった。まさに、

 動画であること、アニメであることが最高に素晴らしい作品だった。

学生時代現国の教科書の隅にパラパラまんがを描いたことがある人も居ると思う。アニメが何枚も何枚も描かれた絵を、高速で次々に表示することで「まるで動いているかのように見える」ことは、みんなが知ってることだと思う。

でも、今普通にテレビでやってるようなアニメ、特に人気があるアニメーションスタジオのアニメで描かれるような「不自然さのない、気持ちいい動き」を描くことが、どれほど大変で、どれほど凄いことなのかまで知ってる人は、僕を含めてそうは居まい。

 映像研には手を出すな!は、その辺りを絶妙に、そして気持ちよく見せてくれる。

決して独りよがりになってるわけでも、オタクのマスターベーションにつきあわされるわけでもなく、テンポよく、濃密に「アニメを作る課程」を見せてくれる。学生という情熱と時間のあるジュブナイルテイストで!

 面白くないわけがないのだ。

クリス評価は★★★☆。やはりマイナス面があるし、原作が
※月刊スピリッツらしい
終わってるかどうかも知らない。もしかしたら凄く中途半端なところで今期のアニメが終わってしまうかも知れないし、終わってしまったら月刊誌連載のアニメの続きがいつ見られるかもわからない。

 わからないづくしで、不安もある。

でもだからと言って、本作が駄作になるわけじゃない。ただ6話を見ただけで流れ込んできたエネルギー、情熱、アニメが好きだと言う気持ち、、、

 そう言えば自分も好きだったわ。

カリオストロの城の「動き」が好きな人なら、絶対見た方がいい。

 こいつはヤバい。

防御全振りとか見てる場合じゃなかった。ゴローさんいつもありがとう!

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コメント

クリスさん、こんにちは。
オススメして正解でよかったです。
私の場合、1〜4話までの一括再放送を録画しておいたのですが、1話と4話はあらゆる手段でクリスさんに見ていただきたいシーンとエピソードです。

カリオストロを引き合いに出されたのはまさに的を射たところでして、1話をご覧になられたらクリスさんご自身のご指摘にニヤリとされるかも?
残念ながら6話は録画せず、私の方が再放送待ちになってますが…

三人娘の掛け合いやドラマ、多分ですが、ジブリ誕生日前夜時代、ガイナックス完全版時代はきっとこうだったのかなぁと思いを馳せます。

主人公らの〜氏という呼びかけや時代劇的な話し方も、昔のオタク青年のオマージュかな、と。

投稿: ゴロー | 2020年2月15日 (土) 07時40分

どもですゴローさん、7話は見られましたか?今回も相当良かったですね!

さて、とりあえず全話視聴済みだったりします。確かに1話や4話は、あきれるほど素晴らしかったですね!笑。てか、人によってフックするシーンが違うんだろうな、と思いますが、

・音曲浴場のボートのシーン(7話
・カニモンスターのディティール画
・ロボの内部のディティール画
・カメラ付き三脚ロボ

など、、、てか、本気で語ったらそんなもんじゃないですわ。また日を改めて触れることにしますわ。笑

何にせよ、宮崎駿がやはり天才だったんだなぁと言うこと、監督の湯浅政明氏が非常に強くリスペクトしていること、高校時代にこんな作品を作る友達が居たら、きっと絶対間違いなく手伝わせて欲しいと申し出たであろうこと、、、

 青春ってイイなって思いました。笑

でもやっぱり浅草さんのしゃべり方には、大いに抵抗がありますが。仰るとおり「昔のオタクのオマージュ」だと思いますが、それがそもそも気持ち悪いと思ってしまうので。

リアルな分だけシビアなところ(美術部とか生徒会とか)もありますが、楽しいばかりじゃないからこその「産みの苦しみ」も、きっと監督は伝えたいんだろうなって思います。

メールアドレス教えてくれたら、、、

投稿: クリス | 2020年2月18日 (火) 01時04分


映像研、見逃してた5と6話をようやく見ることができました。
ロボアニメの設定は、うるさい視聴者の視線を気にするとやっぱり作るのはハードルが高いんですかねぇ…浅草さんの苦悩は意外にロボアニメ界リアルのことなのかなとら思ったり。ロボアニメが少ないのも納得かなぁ。

それはさておき。
最新話のロボアニメも素晴らしかったですね。ロボアニメの面白さが色々凝縮。
チェーンソー走行がああいう使い方されるとは思わなかったなぁ。熱いわ。
次はまたどんなテーマのアニメーションを手掛けてくれるのか…私も原作知りませんから楽しみ。次回が待ち遠しいアニメは、この歳では貴重ですわー。

クリスさんのように、自分のお気に入りのシーンどれだろと考えてみましたが、1話の飛行装置設定の積み上げからの飛行アニメーションへの流れのところかなぁ。
ロボの大地に立つシーンとかも、ロボ好きとしてはなかなか。
あと金森さんの論破シーンもだいたい好きですね(笑)

しかしオープニングだけは未だに、なぜこれなのか…?と首傾げてます。

あ、私のメアド載せときますねー。レス遅いけどお気軽にどうぞどうぞ。

投稿: ゴロー | 2020年2月26日 (水) 07時08分

ちすゴローさん、クリスですまいど。メール送りました。気分を害されたら削除して下さい。ちなみにお返事戴いても、

 よほど運が良くないとチェックしませんので、メールでのお返事は結構です。

ごめんなさい。僕メールを見る暮らしをしてこなかったんですよ。
※ニフティやってたからそっちでしばらく連絡取り合う癖が付いてて、その後別に電話でいいじゃんって時期を経て、今は多少LINEをやるくらい。それも毎日チェックしてないですし、、、。電話番号書いておいたので、いつでも掛けてきて下さって結構です(^^。あ、昼の12時から3時くらいは昼寝してるから止めて欲しいかな。笑

最新話も普通に良かったですが、繰り返し見ようと思うと、毎回「重たいリアルなパート」があることに逆に驚かされます。アニメが好きで、アニメ作りが大好きだからこそ、本当に伝えたいことはきっちり伝えないとって作者の気持ちが良く出てる。プロデューサーの金森さんの言葉はきっと「真実」だと思うし、説得力がある。でもだからこそ、重くなりすぎないようにあんなおちゃらけたルックスにしてるんだろうな~とか。

原作マンガは読んでいませんが、きっとアニメ制作に携わった、もしくはかなり綿密な取材をして描かれたんだろうなって思いますね。

とどのつまり、「子供の情熱と大人の現実」がどちらもアニメには重要で、それをどちらもキッチリ描いてるのが、今僕らが見ても楽しめる理由なんだろうって思います。

僕はエウレカセブンが序盤で楽しめなくて止めてしまった人間なのですが、あれなんかは、「主人公がガキ過ぎて」耐えられなかったんですよ。なんて言うか

 大人の視線と子供の視点、どちらも真正面からぶつかってない、みたいな。

どこか子供だましというか、子供は利己的だけど、10歳ともなれば価値観も出来てると思うし、なんて言うか、、、エウレカは僕には真剣さが足りなく見えて、映像研はそこが十分に思えるって感じかな。

好きなシーンは音曲浴場の食堂のシーンとかボートのシーン。あと4話と1話は普通に全編いいですね。ずっと続いて欲しいな~。4クールでもいいぜ!笑

最後になりましたけど、メアドTHANXです。

投稿: クリス | 2020年2月27日 (木) 00時47分

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