ゲーム作り
別にゲームを作るわけじゃないのだけど、こないだちょっとだけ名前が出た「UNITY」というのを検索してみた。
個人で作るだけならフリーで、基本は英語。詰めていくならプログラムっぽい言語の理解が不可欠になるけど、完成品のクオリティだけで言えば、ドリームユニバースの比じゃないくらい「商業作品臭」がする。良い意味で。
このツールでは基本3Dゲームを作るための準備をしていくのだけど、一方ではちゃんとした2Dゲームも作れるらしい。
ふと、自分がもしゲームを作るならどうするだろうか
と考えてみた。
僕はロマンチストでキザであることを自認ししているが、一方で非現実的な思考回路、言い換えるなら「ガキっぽい考え方」を嫌う。いきなり50歳を前にしたジジイが、一人でFFやドラクエのようなゲームが作れるなどとは、妄想ですら発想しない。ただ、
全てをお膳立てされて作るようなサンプルゲームが作りたいわけでもない。
そもそも(コンピュータ)ゲームとは何か。
辞書で引けば「試合」「遊技」「競技」などと答えが返ってくるが、ここで言うのはもちろんそう言った形骸的なものではなく、
僕らが遊ぶゲームってのは、そもそもどんなもので、僕はそのどこに惹かれ、自分で作る、作れる可能性があるとしたら、どういったものなのか、と言う話だ。
ゲームとは「面白い一人遊び」を提供してくれるもの。
ポイントになるのは「面白いとはどういうことなのか」だ。
面白いとは、つまり、、、
・楽しい
・気持ちいい
・悔しい
・ワクワク
・ドキドキ
・ハラハラ
・ニヤニヤ
・ウルウル
・ウットリ
と言った感覚を刺激し、満たすこと。ザックリ二つに分けると、
・生理的快感
・エモ的快感
このどちらか、もしくは両方を刺激する遊びが、ゲームであると思う。たとえば上の感覚を下の快感に分類するとするなら、
・生理的快感 気持ちいい、ドキドキ、ハラハラ
・エモ的快感 楽しい、悔しい、ワクワク、ニヤニヤ、ウルウル、ウットリ
と言うところだろうか。
さらに詳しく言えば、
・楽しい 複数で遊ぶ時のシナジー、思わず笑いがこぼれる演出
・気持ちいい 効果音、達成感、上達感、操作性、快適さ
・悔しい リプレイへのモチベーション、友達に敗北、コンピュータに敗北、自分に敗北
・ワクワク 新しいハード、新しい世界(面)、未知なるゲーム性、レベルアップ時の新魔法習得、宝箱発見
・ドキドキ 怖さ、緊張感、ギリジャン手前、ラスボス手前
・ハラハラ 綱渡り、スニーキングミッション、死んだらやり直し
・ニヤニヤ ラブストーリー、ギャルゲー、レアドロップゲット
・ウルウル 感動。涙、感情移入による喜怒哀楽
・ウットリ 美麗な画面やかわいい(かっこいい)キャラ、文字表現でも美しさを感じることはある
・・・
もちろんこれらは僕がパッと思い浮かんだものを適当に書いただけなので、実際にはもっと複雑で多くの形容詞や「目指すスタイル」がある。ただ、間違いなく僕が、クリスが感じるのは、
イライラは面白くない
そして、
自分が面白いと感じるものが面白い
緊張感とイライラは別。ジリジリと額に汗が流れるのは面白いに繋がるけど、ロードが長かったり、あまりに生産性がないことの繰り返しはイライラする。たとえば、僕が選ぶ最低のゲーム内イベントは、
メタルマックス2で、ドラム缶を押すイベント。
これをしないと先に進めず、ただただ移動速度が極端に遅くなるドラム缶押しを何回も何回も繰り返しやらされると言うもの。
もはや制作者への殺意以外の何者でもない。
ちなみにこれらは、ゲームではない映像作品とか漫画とかにも言えること。イライラは不要だし、「面白さ」は概ね「生理的かエモ的か」のどちらかに分類される気がする。要は、「体か心か」ってことなわけだ。
たとえば、
テトリスの面白さはどこにあるのか。
一気に消す気持ちよさ、組み上げていく緊張感やワクワク感、失敗して画面上の方まで追い詰められるハラハラや、立て続けに縦棒2本で8LINE消す爽快感。操作性のシンプルな良さも挙げられるだろう。
つまり、テトリスは「生理的な楽しさ」が中心で、見た目の美しさや物語の感動と言った側面はほぼほぼ無い。
たとえば僕がもしゲームを作るなら、そうした「エモ的な快感」に訴求するのは、やっぱり難しいのだと思う。カワイイ女の子の絵が描けるわけでもないし、感動のストーリーを紡ぐなら、別にゲームである必要もない。もちろん作曲の才能もない。
ただただ動かして気持ちよく、楽しいだけのゲームを目指したいと思った。
具体的には、自機は「▲」で、弾は「-」とか「・」とか。敵は「○」とか「◎」とかで、スクロールもしない固定画面の全方位シューティング。
それでも、もし「自分が遊んで楽しめるだけ」のものなら、「自分のイメージ通りに仕上げられれば」、出来上がる気がする。
僕が作ったマリオメーカーの面や、テラリアのアクション面を遊んだ人は、もう今ここの読者には居ないだろうけど、つまり僕の作りたいゲームというのは、
「気持ちいい」を徹底的に磨きつつ「達成感」を刺激するもの
UNITYやドリームユニバースでそう言ったゲームが作れるのかどうかはわからないが、一番重要にして「一番(そうした既製のツールで作るには)難しそう」なのは、
即座にリスタートすること。
とにかく「死んでからまた動かせるようになるまで」の時間は、限りなくゼロに近い方がいいのだ。例えて言うなら、
1秒間に10回死ねるくらい
ぶっちゃけ今あるアクション系のゲームの何割かは、ただこれだけ変更するだけでも、結構面白くなってしまうのではないかというくらい重要にして「軽視されがち」であり、さらに言えば「ホントにそう作るのが難しいのかはなはだ怪しい」ポイントだ。
そして次が「ベストすぎるタイミングで最高の効果音を鳴らす」。これも無茶苦茶重要。果たして「心から満足のいく効果音」というのは、過去どれほど実現していたのか。
ストIIの大パンチを超える気持ちよさは、そんなには無いのではないか。
インベーダーが今遊んで面白くないのは、ぶっちゃけその音とタイミングがヘタレだからな気がする。安っぽいフリーシューティングがつまらないのも、大抵の場合音が貧弱だからだ。
音は絵よりも雄弁に快感を刺激すると僕は思う。
自機が▲で敵が◎でも、発射される音と、爆発する音が、「スターウォーズに実際に使われたモノ」だったりすれば、それだけで世界は全く違うものになる。
自分がボタンを叩いただけ弾が出て、当たっただけ敵が消えていく。
倒せば倒すほど次から次へと新しいアルゴリズムや配置の敵が出てくる
ランダムではなく、煮詰められ推敲を繰り返したバランス
最近グラディウスの動画を見ていて、「シューティングゲームって凄くシンプルな面白さに裏打ちされて、一大ブームを巻き起こしたんだよな」ってことを、シミジミと感じた。
撃って、避けて、倒す。
もし自分にゲームを作る情熱があったら、たとえば自分で書いたブログにニヤニヤするように、ずっと「自給自足で」楽しい時間を続けられたかも知れないな~、、、とも思ったけど、
よく考えたら「単純な快感は長続きはしない」んだよな。
面白いゲームを作ることは可能でも、「ずっと面白いゲーム」を作ることは、たぶん世界中のどんな天才クリエイターにも不可能。
最後には絶対に「飽き」が来るもんな。
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