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2020年7月 5日 (日)

長男のLINEに

笑顔で死ぬことについて、「現状維持のまま寿命で死んだとして後悔しないか?」「もっといい暮らしやお金や時間があり得るなら、あるに越したことはない?」と、

 いかにもブログのネタになりそうな質問が。

ふむ。

人に寄って幸せの定義は様々で多岐に渡る。爪に火を灯す暮らしをしているなら、コロッケ1個が贅沢になるだろうし、石油王なら自転車を買う感覚でジェット機を買うかも知れない。「大好きな恋人と一緒に居られたら他に何も要らない」という女子が居たとしても、きっと食べ物を美味しいと感じることもあるだろうし、毎日風呂に入りたいだろうし、何ヶ月かに一回は美容院にも行くだろう。

シリアスな話をするなら、連れ合いが脳卒中で倒れた瞬間には「生きて居てさえくれれば」と思うだろうが、実際に「生きているだけ」だったら「あの時死んでれば本人も幸せだっただろうに」と思う事もあるかも知れない。

まず、質問に答えるとするなら、ひとつめの質問「現状のまま老衰」は、「笑顔では死ねない」。「後悔しないか?」という質問には、上手く答えるのが難しい。これまで後悔するような生き方は極力してこなかった僕だけど、「すぐ死ぬ場合は絶対悔いを残す」。てか日本語として、「死んでも後悔しない」はそもそもおかしいとも言える。死んだら後悔も出来ない。

後悔しないことと、笑顔で死ぬことは必ずしも一致しない。「後悔しない」は「マイナスを作らない」で、「笑顔で死ぬ」は「満点に近い状態」を差すと思うから。最低限不満を取り除く生き方が後悔しない生き方で、笑顔で死ぬための必要条件ではあるけど、十分条件ではない。なので、

 現状維持の老衰は、後悔しないかも知れないが笑顔では死ねない。

笑顔で死ぬためには、いろんな満足が多岐に渡って満たされていなければならない。思い浮かぶままに書いていくなら、、、

・子供が自立する
・親のことを考えずに済む
・会社のことを考えずに済む
・生活が安定した状態で、死後も残された者たちに迷惑を掛けない
・体が不自由ではない
・痛みを感じてない
・美味しいと感じて毎日食生活が送れる
・連載や続き物のゲームが無い
・遊んでる最中のゲームや作りかけのプラモなどがない
・ヱヴァが完結してる
・好きなアイドルや監督や芸能人が居ない
・やり残したことが無い

 そして、、、

 そろそろ死んでもいいかな、って思う。

それなら笑って死ねると思う。つまり、

 凄く難しいハードルを越えなければ、「笑顔で死ぬ」ことは出来ない。

そのためにはそれなりにお金を貯めておかなければならないだろうし、健康にも今から気を付けて行かなきゃならないだろうし、実際問題、

 何をどうすればいいのか、わからないことの方が多い。

ただ、「笑顔で死ぬ」ために必要なことと、(二つ目の質問)もっといい暮らしがしたいか、と言う質問もまた、必ずしも直結しない。

「もっといい暮らしをする」とは、つまりは日々使うお金の額が上がることを指すと捉えたのだけど、

 正直僕はそこまでお金に執着がない。

知ってる人は知ってる話だけど、1年半くらい「お小遣い1万円生活」をしていたこともあるし、だからと言ってその間ガマンにガマンを重ねていたと言うわけでもない。独身時代、ひとり暮らしをしていた時のお小遣いは、特に設定してなかったけど、

 たぶん月額6万円くらい使ってた。

今が3万円だからその倍であり、好きなだけゲームを買い、毎月何十冊と雑誌やマンガを買っていたけど、特に今そんな使い方がしたいということもない。大量にマンガを買っても、大半は惰性であったりするし、

 100点の面白さには時間もお金も割けるけど、30点の面白さには、ぶっちゃけ割きたくない。だったら100点のマンガをもう一度読み返す。それなら少なくとも出費は軽減されるし、100点の面白さのマンガは、2回読んでも3回読んでも30点のマンガより面白い。

小中学生時代、何度も何度もうる星やつらやダッシュ勝平、釣りキチ三平を読みまくった。独身時代、一度読んだだけでそれっきりのものがいっぱいある。

 どっちが楽しかったかと言えば、答えは当然のように前者。

「いい暮らし」が毎日ステーキを食う暮らしなわけもないし、「高い車に乗りたい」という衝動もない。親父はプレジデントに乗っていたけど、別段羨ましいとも思わなかった。妹は86に乗っていて、一度だけ借りたことがあったけど、

 高速で見ず知らずの相手と抜きつ抜かれつを楽しんだだけで、もうそれ以上はいいやって思った。

必要十分のパソコン、必要十分のテレビ、必要十分のスマホがあり、プライベートの時間も必要十分に取れてる生活が送れている。コロナになったわけでもなく、コロナで営業停止しなければならなかったわけでもない。特に給料が減ったわけでもなく、
※まぁ増えても居ないけど
日々食べたいお菓子やジュースを買うお金はあるし、見たい映画を見に行く時間もある。さらに言えば、特別大きな病気を患ったりもしていないし、例えばインフルエンザに罹った時でも、病院に連れて行ってくれる奥さんが居る。ありがたいことで。

子供が小さい頃から家を出るまでの間、特に子供とやりたかったことでやり残したと思うことは無い。一緒にゲームをし、イベントに行き、音楽を聴いたり映画を見たりし、卒業式には写真を撮り、子供の友達からもそれなりに慕われて、、、

 例えば僕が僕の父親にしてもらった「楽しい事」は、そのまま子供たちに引き継げたように思う。

もっと言えば、僕は僕の父親をそれなりに尊敬していたし、嫌ってもいなかったし、物心付く前の第一次反抗期は凄まじかったと聞くものの、いわゆる思春期に親を罵倒したりした記憶はない。大学に行けなくて申し訳なかったという気持ちはあるけど、それなりの毎日をそれなりに今送っていることに関しては、お袋も他界した親父も、そこまで(僕に対して)不満は無かったんじゃないかと思う。

 僕の子供たちも、同世代の父親との交流を見聞きする限り、特に仲が悪い方とは思わないどころか、娘に関しては「結構仲が良い方」に入るんじゃないかとすら思う。世間の女子大生は、父親のブログを読んで「川柳少女良かったね!」とは言わないと思うのだ。

・・・

お金があることで変わることがあるとすれば、それはあと20年後だと思う。そのまま惰性だろうと健康体だろうと、あと20年仕事をし続けて、現場を退く日が来た時、その後例えば老人ホームに入れるだけのお金があれば、残された人たちは気楽だろうな、などと、

 今思った。

ただ、ぶっちゃけウチの家系はそんなに長生きはしていない。曾祖父国太郎さんは、僕が生まれる前に死んでいるし、祖父は54歳、父は73歳で死んでいる。流れで言えば、せいぜい持って30年。仕事を70歳までやるとしたら、「余白」は10年だ。まぁいつまで生きられるかはわからないけど、やっぱりその時はお金がそれなりにあって欲しいかな、とは思った。

逆に言えば、別に今の暮らしをさらに良くする、、、てか「良い暮らし」ってなんだって話。別に毎週どこかに飲みに行きたいわけでもなく、賭け事やら風俗やらの趣味があるわけでもなく、アイドルの握手会に行ったりCDを何百枚も買ったりするわけでもない。

ゲームの課金が二ヶ月に1回なのが一ヶ月に1回になったからと言って、バンバン欲しいユニットが手に入るわけでもなく、強いて言えば、

 店のパソコンと新しいスマホを繋ぐケーブルが欲しい

とか、

 3Ah対応の充電ケーブルがあれば、充電時間が短くて済むのに

とか、

 「買えばいいだろそんなもん」って話。

それによって「間違いなく暮らしは良くなる」けど、たぶん長男が言ってるのはそう言う話じゃないと思うし。

あ、そう言えば特にお金が掛かる話での望みもあったわ。ひとつは、30万~50万円くらい掛かると思われる、

 庭をアスファルトにしたい。

今日もかみさんが草を刈ってくれていたけど、あれはホント無駄。最初家を建てる時、僕は全面アスファルトにしようと言ったのに、いろいろあって現状こうなっている。おいそれと出る額じゃないと思いつつ、出来たらいいのに、と結構前から思ってたこと。

そしてもうひとつ。これもたぶん20万円くらい掛かるんじゃないかなぁと、一切下調べしてないことでしたいこととして、

 ヒゲの永久脱毛がしたい。

とにかくひげ剃りの時間が無駄なんだよね。一応通勤中の車の中でやってるから、上乗せで時間を掛けてるわけじゃないのだけど、それでも充電とか「伸びてることに気を使わなきゃならない時」とか、

 こんなことを考えなきゃならないのは人生の浪費だなぁと思う。

ま、これもまた「良い暮らし」とは違う気がするけど。

・・・

言ってしまえば人間なんて、千差万別、いろんな人が居るのである。いろんな人が居て、その中にはちょっと変わった人も、

 結構変わった人も居る。

誰を基準にする必要もないし、誰が当たり前だと思うこともない。もっともだからこそ長男は「僕に」訊いてきたのだと思うけど。

つか、僕の思い描く「良い暮らし」っては、つまりは、「今の僕が感じる楽しさをさらにブーストさせるもの」のような気がする。

 逃げ恥のようにスゲェ楽しめるドラマや映画、マンガ、ゲームが、常に安定供給され、虫歯や下痢を含め健康体で日々仕事もし、食べて行ける。

そう言う意味では、もう少し下痢の頻度が抑えられたらいいなぁとか、もっとどん欲に新しいコンテンツに手を出していかないとかなぁと思ったりもするけど、

 なかなか好みをシンクロさせつつ提案してくれるような人ってのは居ないもので。

僕の思い描く「良い暮らし」というのは、存外「無い物ねだり」なのかも知れないな、と思ったり思わなかったりなのだよ。

-------------

財力があり、独身時代のようにどんどんいろいろ買っていったとしても、

 常に「当たり」を引けるとは限らない。

ただハズレに浪費する時間が増えるだけという可能性も高い。「お金や時間が無いからこそ、吟味するし、反芻して楽しさの濃度を上げていける」こともある。これは貧乏の言い訳じゃないよ?

つか一般の妻子持ちサラリーマンのお小遣いって月額30813円(2019)くらいなんだそうな。つまり僕のお小遣いはほぼ平均ということになる。

ただ、一言でお小遣いと言ってもその実情は結構違いがあると思う。例えば、お小遣いの使い道の第一位は昼飯だったりする。一方でコーヒー一本まで家計から出してる家もあるかも知れないし、お酒は別勘定と言うところもあれば、たばこを吸う人で小遣いからって人は、3万円なんて有って無いような額だろう。

僕は酒もたばこも弁当にもほぼ使わないし、せいぜいお菓子とジュース代が「小遣いの中の生活費」。それ以外からゲームやマンガ、映画、パソコン代、プレゼント代なんかを捻出する。着る物とかほとんど買わないし。衣料品店なのに。

 ある意味趣味に使えるお金が結構多いとも言える。

結構多いから不満が無い、とも。まぁそれも本人の性格次第かな、さっきも書いたけど「月額1万円でも生きていける」わけで。

毎週のように買っていた週刊アスキーとファミ通を買うのを止めたりとか、エクスヴィアスに2ヶ月に1回9000円課金してるけど、ぶっちゃけそれまでは月額もっとゲームに費やしてたからな。間違いなく。そう言う意味ではソシャゲの課金額の方が「安上がり」とも言える。

あ!忘れてたけど、今度出るPS5は欲しいかも。てか、言っちゃなんだけど、

 PSVRを発売日に手に入れてるって、相当贅沢だからな。

DSとかスイッチとかもそう。みんなが欲しがるようなものをきっちり押さえてるだけでも、「良い暮らし」を送ってるってことなのかも知れないよ?笑

 自分で自分を羨むような生活が送れてるな、ってたまに思うし。

余談だけど、僕みたいな生活をしてる中で、一番影響力が大きく、コストパフォーマンスが高いと感じる使い道は、

 50インチのテレビ、税込86184円※当時

これは本当の本当に買って良かったと思うし、もし壊れたらすぐに買い直したいとも思う。パソコンにもネットフリックスにも使うし、老眼が進んで文字が見やすい大きな画面もありがたい。テレビも録画出来るし、最高の中の最高。

ホント言うとスピーカーもかなり欲しかったりするのだけど、サラウンドスピーカーとか設置も面倒だしジャマなんだよね。言うほど効果に感動出来るのは最初だけだし。

そう言えばサーキュレーターも買って良かったと言うか、かみさんのクリスマスプレゼントにあげたのだけど、使わないからって理由で僕が使ってる。

 サーキュレーターの(僕が感じる)最大のメリットは、

 低い事。

僕は足がとにかく暑い人で、座椅子に座ってPCを触るので、「普通の扇風機だと高すぎる」んだよね。打角を水平より下げられるタイプってあんま無いし、その点サーキュレーターなら足とか「一点を狙い撃ち出来る」。出来たらリズム風があれば良かったけど、まぁそれは妥協。エアコンだけだと足だけ暑くて、体は冷たいとかあるし。ちなみに4700円くらいだったと思う。

 いやはや贅沢してるぜ。

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コメント

クリスさん
皆さん
こんにちは。

私の場合、最低限の後悔ない生き方は、妻より先に逝かないことです。必ず看取らないと絶対に後悔します。特殊な事情というか妻が下賜麻痺で車椅子なので、少し一般家庭とは違うのだとは思いますが^^;
妻との結婚以降、確実に人生一番の幸せなので、そんな事情も無問題なのですが、寿命だけはコントロールが難しいですし。

ようやく週2.5日くらいの仕事が出来そうなので、社会復帰の第一歩を踏み出せますし、そこまで金銭欲も物欲もなくて、酒・煙草は病気をキッカケにやめられましたし、日々に不満はほぼありません。

日々、平凡な日常に幸せを感じているので、あとは看取ることだけですね。

投稿: 月ノ丞 | 2020年7月 7日 (火) 01時26分

どもです。

昨日たまたま長男と長電話をし、いかに自分が前向きであるかを改めて実感しました。

僕は現状決して裕福なわけではないし、食生活も結構寂しいものがありますが、高級車に乗りたいとか、タワーマンションに住みたい、海外旅行に行きたい、女の子の居る店でお酒を飲みたい、、みたいな欲求が全く無いので、

 そう言う意味では「現状に満足してる」んですよ。

何て言うか、特に今より給料がたくさん欲しいわけでもなく、かと言ってもっと休みたいと言うほどでもない。ぶっちゃけ月ノ丞さんのような満たされ方とは違うかな、とは思いますし、その点でうらやましさを感じないと言えばウソになりますが、

 言っても願って叶うものでもないですし。
※気持ちの問題ですし

願って叶わないことは願わなければいいとも思いますし、結局のところ「ポジティブではあるけど、同時にドライでもある」んですよね。

うる星やつら「逃げられた女房のことを忘れよう忘れようと思って、ついに綺麗さっぱり忘れた!」

ブルーハーツ「どうにもならないことなんて、どうにでもなっていいこと」

スローニン「どうにもならないなんてことはない。大抵の場合はどうしていいかわからなくなってるだけだ」

宇宙兄弟「どっちがいいか迷った時は、楽しい方を選びなさい」

まぁそんな感じで日々過ごしてる次第。今日はカーマの団子を2本食べて「美味しいな」と幸せを感じました。

それでいいわけですよ。

投稿: クリス | 2020年7月10日 (金) 05時03分

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