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2020年9月30日 (水)

TENET

劇場で公開中のノーラン監督の新作。意味は「主義」らしい。

 それも含めまぁ~よくわからない映画だったわ。

とりあえずダークナイトライジングとインターステラーで評価が大きく上向いていたのと、テレビCMで存在を思い出したこと、あと、

 イオンシネマの7番スクリーンだったこと

に背中を押されて見に行ってきたのだけど、

 ダメな方のノーランだった。

ココで言う「ダメ」とは、僕にとって理解しづらいという意味のダメ。具体的には、

 インセプションみたいな映画だった。
※もちろん詳しい人は「はぁ?」って感じだとは思うけど

序盤から相当ぶっ飛ばして僕を煙に巻いてくる。とりあえず、

 主人公に名前がない。

他のキャストは、相方のニール:ロバート・パティンソンはイケメンだけど見覚え無し。事実上のヒールは「見覚えあるけど記憶に残りにくい顔」のケネス・ブラナー。まぁケネス・ブラナーだろうな、とは思ったけど。

 この記憶に残りにくい顔は。

ヒロインのエリザベス・デビッキは、一切記憶になく、他はYESTERDAYの主役だったヒメーシュ・パテルが「ひげ面」でちょい役出演。マイケル・ケインが1シーンだけ特別出演。ゴジラにも出てたアーロン・テイラー・ジョンソンが美味しいちょい役って感じ。

 主役は、デンゼル・ワシントンの長男なのだそうな。

・・・全然似てないし、オーラもないけど。

てか開始20分くらい「この人が主役なのかなぁ」って思い続けてた。てか終盤「オレが主役」って本人が言ってたから、まぁ主役だったのだろうけど。

あらすじとしては、

 人類が滅亡する第三次世界大戦を止めろ!

みたいな話。「核戦争よりひどい」としきりに言ってるけど、

 その危機感が全然伝わってこない。なぜなら、その兵器?の片鱗が最初から最後まで見せないままだったから。

なので、ぶっちゃけ世界を救おうと救うまいと、別段感謝もしないし達成感もあんまない話だなぁと思いながら見てた。

主人公に名前が無いことも含めて、とにかくわかりづらい。がんばって理解しよう理解しようと集中して見てたつもりだけど、

 ジジイにはあまりにハードコアな展開で、ぶっちゃけ最後の数分以外は全く意味がわからなかったと言っても過言じゃない。

具体的には「8割わからなかった」って感じ。

ただ、残り2割、特に終盤のケツの拭き方はなかなかキレイで、「わからないのはわからないけど、うやむやのままスッキリさせられてた」。なんかズルい。

あ、これだけは言っておかないと!

 予告を直前に流すの止めろよ。

目を瞑っても音は入ってくるし、なんでわざわざ目を瞑らなきゃいけないんだって話。バカは死んでくれよって思った。数日前にテレビCM見るのとはワケが違うだろうよ。

 まぁそれを評価に加味しなくても、クリス評価は★★☆くらい。

ちょっとおまけ気味。なぜならヒロインが美人だったから。

あんまネタバレする気もないので、感想を二つほど。もしネタバレに感じたらごめんなさい。

・リアルかアンリアルか

・タイムパラドックスの新しい解釈

怪しいと思ったら、あと本作に興味が沸いたのなら、ここで読むのを止めて、今度の休みにでも見に行きましょう。あ、

・スタッフロールのあとにおまけシーンはありません

それと、

・ただでさえ意味がわかりにくい映画なので、出来たら吹き替え推奨

たぶんその方が「入ってきやすいように工夫されてる」と思います。わかんないけど。

●リアルかアンリアルか

インターステラーでとにかく僕が好きなシーンが、水の惑星で大きな津波に襲われるシーン。あのリアリティ溢れる映像は、ホント最高だと思った。

さすがにアレを実際にやって撮ってるとは思わないけど、ノーラン監督は割と「実際にやって撮るのが好き」な監督らしい。それもデジタルじゃなくフィルムで。

 それが現実なのか、CGなのかわからない場合、「現実だと思って見る方が幸せ」だと思った。

頭ではあり得ないようなシーン、あり得ないような映像であっても、それが本当にその場所で「やっちゃってる」と「思えるなら思った方が得だ」って話。

 スゲェ派手なシーンが序盤にあるわけさ。それがもう派手で派手でたまらないくらい派手。ホントにやってるとしか思えないくらいリアリティがあって、

 何だかニヤニヤしながら見てた。

昨日たまたまテレビで千鳥が手品を見る番組をやってたのだけど、

 ノブのリアクションが相当最高なわけ。

なんて言うんだろうこういう才能。「楽しむのが上手い」というか、「楽しんでると思わせる見せ方が上手い」のか。見てるこちらがワクワクしてしまう。そして思う。

 こういう見方、楽しみ方がきっと正解で幸せなんだろうな、と。

以前ワイルドスピードメガマックスでも、「まさか実際にやってないでしょ?」って思ってたスーパーカーを崖から落っことすシーン。

 実際は2度撮ってた。

もうそれが最高なわけ。今作でも、

 「まさかやってないよね?」と言う気持ちで見てしまいがちなのだけど、それを「もし本当にやってたら、コレ相当スゲェな」って気持ちに切り替えるだけで、楽しさが一枚増す感じになると思うのだよね。

見た人次第なのだけど、みんなも「信じて見た方が楽しい」って感覚は、覚えて置いて損はないと思った次第ですわ。

●タイムパラドックスの新しい解釈

話はとてもわかりにくくて、ぶっちゃけ主人公もかっこいいとはとても言えないようなルックスだったのだけど、

 映像として、時間軸の流れが違う「巡行」と「逆行」をブレンドする映像は、相当「作るのが大変だろう」と思った。

実際に映画の中で使われたシーンではないあくまで例として書くのだけど、

 例えばボールを下に向けて落とすとする。その映像を逆転再生すると、ボールは「地面から手の中に戻る映像」になる。しかし、仮にその映像に「通常再生するラケット」で「手に戻ろうとするボールを打とうとすると、、、」

 どんな感じになると思う?

 そう、そんなに派手な感じにはならないのだ。

凄く面倒で凄く手間が掛かりかなり新しいことをやってるのはわかるのだけど、絵的な満足感、つまり「撮れ高」がそんなに高くないのだよね。タイムパラドックスとしても、「エントロピー」とか言い出した時点でもうよくわからないわけ。こっちは。だから、

 難しいこと言って煙に巻きつつ、新しい映像でニヤりとして貰おう

そんな印象が何よりも強く残ってしまった。要は、

 映画としての面白さに繋がってない映像表現だった。

でも、、、※二つと言っておきながら思い出したので継ぎ足すけど、、、

●カーチェイスはなかなか

先に挙げた映像表現もブレンドはされているけど、それより何より、

 カメラの位置が低いだけで、ただそれだけで結構撮れ高は上がるな、と。そして、

●音楽、、というかBGMがイイ

と言うかもっとずっとシンプルに、

 音量の使い方が上手い。

ドラムが繰り返し鳴ってるだけみたいなBGMでも、かなり大きな音で鳴らされると、それだけで何とも言えない緊張感みたいなのが煽られる。視点の低い車の映像に、大きめでシンプルなBGMが、

 イイ感じに気分を盛り上げてくれた。

まぁ凄いことをやってそうだけど、あまりにも話がわからなすぎて、

 何回も見に来いって言ってるのか?

とか、

 コロナ禍のこの季節に、友達と喧々がくがくに検証やら意見交換やらしなきゃダメなの?

みたいな、そんな気持ちがずっとあって、せっかくのカーチェイスに集中し切れなかった感はあったけどさ。

・・・

まぁ最終的に結構キレイに終わったので、不満は予告くらいのものだったけど、正直インセプションやバットマンビギンズが好きな人向けで、インターステラーを期待すると裏切られるかも知れないって感じの作品でしたわ。

ただ、

もしネットフリックスに入るなら、もう2、3回見て理解を進めたい。出来たら日本語で見たいって感じではあったけどね。

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