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2020年10月 6日 (火)

バシシ

初めて行く歯医者で、歯槽膿漏とグラグラする歯を診て貰う。初めての歯医者というのはとかく「緊張の極み」だったりするのだけど、

 院長先生は39歳で僕より若く、市民病院出身で、9月に移転したばかりの最新鋭設備。看護師さんも若くて美人が多く、実習生(大学生?)の女の子などは、

 マスクごしに見える目が「長澤まさみみたいだな~」と思った。

何度か言葉を交わしてたら、先生が、

 学生に訊いたって何もわからないから僕に訊いて下さい

とバシっと言ってきた。ナンパしてたようにも見えたのだろうか。

院長先生は「ザ・理系」という感じで、前の歯医者で曖昧なままだった歯を、

 (ここまで行ったら)抜かなくてもいいことは何一つありません。

とバシっ。そして、

 今から抜きますか?

と訊いてきた。そんな覚悟大それたで行ったわけじゃなかったけど、今の僕の歯は、

 左上奥がグラグラで、ここで噛むと容赦なく痛い

 右下奥はグラグラではないけど、ここで噛まざるを得ないから噛む。そしてそれなりに痛い

つまり、「八方ふさがり」ではないし「四面楚歌」でもないけど、「前問の狼肛門のトラ」な状態なのだ。

 肛門な。

わずかな逡巡の後、「お願いします」。「わかりました。準備します」。

あまりの急展開に脂汗も出てたかも知れないけど、35歳で結構綺麗な感じの看護師さんに「先生怖いね~」とか与太話をして気持ちを和らげる。僕は割と歯医者でも話したい人なのだ。
※翌日経過を見せるために再検査に行った時も、待合室のおばちゃんと和気藹々に話をしてしまったりしたし

ちなみに、最初歯石を取る時には、「顔に口の部分だけ穴が空いたタオルを掛けて」やろうとしたのを「止めて」、タオルを掛けずにやってもらった。

何にも見えないのが不安だったからなのだけど、まぁかわいい研修生の井上さん(仮名)を見ていた方が、「楽しい」と思ったからだ。

ちなみにタオルを掛けないと顔に水しぶきが飛ぶので、メガネは外さなきゃいけなかったけどね。つまり「そんなに顔は見えなかった」わけだけどね。

ただ、先生が抜く談になったら、

 四の五の言わずにタオルを掛けられた。

あまりの圧に、抗うことも出来なかったのだけど、後からいろいろ考えて、いろいろ合点が行った。

まず、僕がタオルを掛けて欲しくなかった理由が他にもあった。

・痛そうな顔をすることで、相手により慎重に、より気遣って貰える確率が上がる、と思った

痛いところを痛くしたときとか、こちらがそれをアピールするのは「やっぱり目だろう」と。一瞬からだが「強(こわ)ばる」こともあるだろうけど、苦痛にゆがむ表情で、相手の同情を引く意図もあったのかも知れない。

で、これが看護師さんとかからすると、

 見なければそれを気遣う必要もない

と言う理由で「タオルを掛けたかった」のかな、と思い、先生の場合だと、

 余計な情報は作業の精度も効率も下げる

と言う理由で「タオルを掛けた」のかな、と思った。

顔に掛けるタオル一枚でいろんな水面下の攻防が繰り広げられていたのだ。
※もちろん僕の勝手な想像であり妄想だけど

ともかく、麻酔を打って、その間に歯石を取って、と言う流れになるのだけど、数本打った麻酔の最後の一本に、

 「今から打つのが一番痛いです」

それ、超怖いんですけど。てか、

 要る?その言葉。

要るかな~。要るかも。でも、、、いやはやホント怖いわ。あと単純にキャラも顔の色も濃い先生だったので、「Sッ気の強い先生ならでは」なのかなぁとも思ったけど。

ただ、逆に言えばそのあとはもう全然痛くなかった。痛い麻酔を打つってことは、つまりは「痛いところに打たなきゃ麻酔の効果が出ない」ってことなわけで、

 麻酔無しで奥歯(奥から3本目は奥歯?)を抜くことを想像したら、全然許せる。許しまくれるレベルだったけども。

歯は、既にかなりグラグラしては居たけど、いざ抜くとなると結構しぶとかったらしく、
 グリグリガリガリギュッギュッと音がしながら、何とか抜いてくれた。

抜けた歯をマジマジと見つつ写真も撮らせて貰ったのだけど、

 確かに先っぽの方までスカスカになっていて、
※既に銀歯状態だったけど

 これは相当ヤバイところまで来てたのだなぁ

と感じさせた。触ろうとしたら先生が、

 ムチャクチャ汚いので触らないで下さい!

と言ってきた。「ムチャクチャ汚い」ものが今の今まで口の中にあったかと思うと、若干怖くもなるけど、まぁ

 「リアルバイキンマン」だからな。

コレを触った手で他の歯に触れたら、そこも虫歯や歯周病になっちゃうかもだし。くわばらくわばら。

ちなみに、抜く前に歯を叩きながら状態のチェックもしたのだけど、

 4、5、5、4、4、4、5、4、5、「9」、5、5、4、4、、、

これが僕に「抜くこと」を決断させた一番の情報だったりする。他の歯が全て4や5
※たぶん5は治療済みで神経が抜かれてる歯だと思われる
の中にあって、

 ひときわ目立つ「9」の数字。

僕が思うに、「10」は、「抜けた状態」だと思った。「歯がまだくっついてる中では最悪の状態」それが「9」なんじゃなかろうか、と思った。

 それって、もう抜くしかないじゃん、、、

てか冷静に考えると、「1、2、3」の三つが一つもないこともちょっと怖かったけど。あと、この数字の意味することが「全く見当外れ」の可能性も少なからずあるけど。

閑話休題

抜歯、、、バシシ、、、ウッシッシ<なぜ笑っている!?

の後の諸注意等々。

・ガーゼを1時間くらい噛んでいて下さい

・麻酔は2、3時間で切れます

・食事は3時間くらい摂らないで下さい

・鮮血が止まらないようならすぐ来て下さい

・今日は湯船には浸からず、シャワー程度にして下さい

・過度な運動は控えて下さい

・痛み止めと化膿止めの薬を出しておきます

・抜いたあとに肉が再生されるのに1ヶ月くらい掛かります

・抜いたところで唐揚げなどを噛むと痛いので気を付けて下さい

・幸い両脇の歯はしっかりしていますので、1ヶ月後に来て貰って、ブリッジ
 ※歯と歯の間に橋渡しして真ん中の今抜いた歯のところに「偽の歯」を作る
 にするか、入れ歯
 ※針金で左右の歯に固定。割と持ちが悪いらしい。あと口の中の違和感もパない
 にするか、インプラント
 ※「税抜33万円と、、、」結構です。

 にするか決めて貰いますとのことだった。

ともかく、麻酔が痛かったこと、先生が怖かったけど嫌いじゃない感じだったこと、50インチのモニターがデカくてわかりやすく、レントゲンにしても設備がスゲェ整ってて安心感が高かったこと、

 看護師さんと実習生が美人とカワイイ子でモチベが高まったこと

などが、印象に残った。てか麻酔が切れるのが超絶怖かったのだけど、

 ここからも僕の一日は終わらず続くのだった。

歯医者10時半終了。

※「充実の休日」の回参照

ちなみに、「1時間」と言われたガーゼは3時間噛み続け、食事も3時間半くらい経ってから摂り、

 結局唾液が赤くなくなったのは、翌日の昼頃だった。

歳取って直りが遅くなったのか、これが普通なのかはわからないけど。あと、

 あまりに強ばってたせいで、

 ケツが「筋肉痛」になってた。

歯医者でよもやケツを痛めるとは、、、人生何が起こるかわからんぜ。

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