ザ・コンサルタント
ベン・アフレックとアナ・ケンドリックのサスペンス。前からマイリストには加えていたのだけど、ガンプラの塗装が乾く間に見始めた。
既に役柄の名前は忘れているので、便宜的に「ベン」「アナ」と芸名を使う。
ベンは幼い頃自閉症気味で、理解者は弟だけ。それでも数学の才能に長け、軍の将校でもあった父親に、体術や、(それなりに大きくなってからだとは思うけど)狙撃などの技術も、兄弟共々たたき込まれた。
大人になって会計事務所を開くが、その顧客はマフィアだとかギャングだとかの黒いウワサのあるひと癖もふた癖もある連中ばかり。警察は、そんな連中の帳簿をチェックしたのになぜ殺されないか疑問に思い、足取りを追うも掴めずじまいだった。
ある日、助手の女性から「たまにはカタギの仕事でもしたら?」と、ある会社の帳簿調査を依頼される。ちなみにその会社で彼をサポートするように言われたのがアナ。寝ずにがんばって資料をまとめるも、ベンからは割とぞんざいに扱われる。ベンは未だに心を病んでいて、コミュニケーションは苦手だった。
帳簿調査は順調に進み、不鮮明な金額が浮かび上がってきた。しかしその矢先、社長の古くからの友人にして会社の会計担当が、不自然な死を遂げてしまう。社長は、「もうこれで仕事はおしまいにする」と、まだ終わってないのにベンに小切手を渡して帰ってくれと言う。
ベンには、最後まで完遂出来ないことが著しいストレスになるのに、、、
言ってしまえば、
数学の天才で、体術や狙撃のエキスパート、見た目もお金もあって、でも人付き合いは苦手のイケメンが、気持ちよく気に入らない相手をぶっ殺しつつ会計という仕事をしてる話。
最初、彼の父親と、彼を捜査するFBIの捜査官、、、の上司が「同じ人」かと思って、無駄に深読みしちゃったりもしたのだけど、
※上司役も見たことある人、、調べたらJKシモンズという俳優で、「セッション」やターミネータージェニシス、ジャスティスリーグで見てた
そこまで凄い伏線全開!って感じの話でもなかった。
まぁベン・アフレックだしな、とも思いつつ、僕的にはこれで十分及第点。
クリス評価★★☆。
アナは、完全に見た目担当で全然大したことはしないし、見てる人全員が「この人が弟でしょ!」とツッコミながら見てる感じも逆に愉快。いくら子供の頃から教育を受けたにしたって、
何十人も相手にしてあっさり全滅させちゃうのは、もはやギャグでしかない
、、、だがそれがいい。
仕事が仕事だからお金も持ってて全然おかしくないし、それを感じさせるエピソードも愉快。てか結構オススメなので、これ以上はネタバレになるから、、、
見るつもりの人はここで読むのを止めて下さいませ。
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以下ネタバレ
何が面白いって、たぶんベンの助手の女性が、自閉症の子供たちの施設で、最新最強のコンピュータを与えられた、院長の娘?違う?みたいな役だったところ。
言葉を話すことは出来ないし、コミュニケーションにも難がある一方で、機械を通してなら人並み外れたスキルを発揮する、ある主ベンと似た境遇であり、ベンの方も多額の収入のほとんどを施設に寄付してたりする。もちろんそれは自分の境遇を鑑みての善意であったのだろうが、巧妙に利害がリンクしてるのが面白い。
てか、明確にその娘が助手であると言う説明は一切ないのだけど。
また、最後弟とも割とあっさり和解したのも凄く良かった。子供の頃からの唯一の理解者であった弟だが、(成人してるくらいの年齢で)兄と父がある女性の葬式に行き、その時ちょっとしたいざこざが元で父が死んでしまう。それを強く責め、「オヤジではなくオレを一緒に連れていってくれよ!」との答えが「オマエを危険にさらしたくなかった」。
※ちなみにその女性は、ベン達兄弟が子供の頃家を出て行った実の母親だったが、関係者以外立ち入り禁止の葬儀に参列したことで連れ出されそうになって、、、みたいな
詭弁と正当の紙一重の答えが気持ちいい。
確かに生死を分ける場面で弟を第一に心配したのもスジが通ってるし、再会して殴られっぱなしなのもかっこいい。何より、弟を殺さない、兄も殺さない。また会う約束をするのも、
やっぱり最後は血の繋がりか、と納得出来る終わり方だった。
まぁ個人的には気持ちが傾きかけてたアナを、サクッとかわしてしまったところにもどかしさを感じたりもしたけど、あの性格では致し方あるまいて。
正直設定が凝りすぎていて、見ていて100%の理解が付いていかなかった点はあるけど、特にダレる展開、飛ばしたくなるシーンがあったわけでもなく、見知った俳優が
※ジョン・リスゴーも知ってた。クリフハンガーの悪役とか
数人出てて、いかにも神経質で戦闘のエキスパート、でも精神に障害を残す主人公というキャラも魅力的だった。
トム・ハンクスが小洒落た役を選んでる感があってどうもイマイチいけ好かないのと対照的に、ニコラス・ケイジ、ドウェイン・ジョンソン、ジョン・ステイサムらと同じように「割と何でもやる」ベン・アフレックの良さが良く出てたと思う。あのガタイの良さも、「数学の天才」にしては異質過ぎるのだけど、別にそこをナーバスに突っ込むのは「野暮」って感じの娯楽作だったと思うな。
こういう映画は大好き。てかもっかい見ちゃうかな。
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