褒められるのは嬉しい
当たり前のことを書くけど、「褒められて嬉しいところを褒められる」のは、とても嬉しい。
例えばルックスに自信がない人が顔を褒められても嬉しくないだろうし、自分で全く上手く出来たと思えてない演技を褒められても俳優はきっと嬉しくないだろう。歌もしかり、
プラモもしかり。
僕のプラモは、ランナーをカットしたゲート跡の処理がとても汚い。筆塗りなこともあって塗りムラも多いし、塗膜も厚くて、エアブラシのような精度は全く出せてない。
パーツのヒケも処理してないし、肉抜き穴も一切処理してない。「ちゃんとしてる人」なら、プラ版をはめるだろうところも、完全に丸見えのままだ。
※ある程度は塗装してるけど
パーティングラインも合わせ目もほとんど処理してない。
なので、そう言った「基礎工作」の部分を指摘されると、
手抜きです。
としか言いようがないし、褒められた物では断じてない。「キレイに塗ってありますね」と言われたら、
スマホ越しだからです
と、せっかく褒めて戴いても素直に喜べたりはしないのだ。実際近くで見るとホントに荒いわけだし。
しかし、「配色のセンスがいいですね」とか、「太陽光は味があっていい」とか、「スワロフスキーなめてました。マネしたいです」とか、「(実物は)想像以上によかったです」とか、「(オススメしたグラファイトブラックどうだった?)めちゃいい。もう2本くらい買って来る」とか、「スワロフスキーキラリと光る感じがいいね。自分も試したくなった」とか、「角のところはまさしくしっくり!」とか、「マネしたいけどできないネットや雑誌の作例よりずっと身近で効果的」とか、、、
「これはずっと見てられるなぁ」
とか、
「これは、55(55000円)で売れるんじゃないですか?」
とか言われると、
素直にニヤケが止まらない。
「マジかっけー!」
とか言われると、「オレもそう思う!」と手前味噌ながら同調してしまうのだ。
・・・
こないだのアンリーシュドも、自分なりに熟考に熟考を重ねて色を決め、全塗装し、ハッチの裏とかも色分け塗装して相応の満足を得た。でも、心のどこかに、
フレーム状態の方がかっこいいかも
と言う、ある種の「しこり」みたいなのが残っていて、どこか「全部が自分の手柄じゃない感じ」がしてた。友人知人界隈で発売直後に買えたのが僕だけだったこともあったし、スイッチがイマイチやりづらくて「ピカーッ」って光らせられないもどかしさもあったし。
そもそも、その配色も「リアルタイプカラー」として、30年以上前にリリースされた1/100スケールのものを似せたもので、完全に「オレオリジナル」というわけではなかった。
手柄が自分だけの物じゃない感じがしてた。
でも今回は、完全に自分独自の配色で、角を含め各パーツの塗り分けも「僕の他に誰ひとりやってない」。サイコフレーム部分の塗装に関しても、「えび茶に金のスミイレ」をしてる人は誰も居なかったし、
※そもそもスミイレしてる人が居ない
何より、スワロフスキーでのデコレーションと、その効果の高さは、
もはや発明レベルかよ、、、
ってくらい満足出来た。てか、写真越しだとその「威力」が伝わりにくいけど、肉眼で見ると文字通りキラキラしていて、
初めて電飾して作った小学生の頃の「ビグロ」を思い出す。
ムギ球をメガ粒子砲(クチバシ)の中に仕込んで、電池ボックスとかスイッチはボディの外に逃がしちゃう。見た目は凄く野暮ったいのだけど、それを越えた「オレのビグロ」が放つかっこよさは、ホント特別なものがあった。
「想像してたよりずっとかっこいい」。「いや~いいですね。マジでいい」「今日はホント来て良かったです。イイ物見させて貰いました」とシミジミ今日言われて、
そんなに褒めるほどか!?
とちょっぴり思ったりもしたけど、まぁたまたまO澤氏の好みのセンスと僕のセンスがフィットしただけかも知れないと思いつつも、
自分がイイと思ってる物を、他の誰かに、それもガチで褒められるのは、やっぱり嬉しいものだなぁと。
たぶん1時間近くずっと見てた。笑。まぁ最近は僕の仕事時間が超過気味なので、たまにはいいでしょ、って仕事場のみんなにも理解してもらってだけど、
調子に乗るのもやむなしだろ、って感じだ。
ちなみに、かみさんは「趣味じゃない」とバッサリ。ああそうですかそうですよね。興味がない人には全く興味がない物だと思います。僕も、「安全ピンだけで作ったオブジェ」とかあんまピンと来ませんから。
・・・
昨夜は、ss3(1.4mm)スワロの第二便が届いたので、腕や脚、あと角にもペタペタ。もう慣れたものなので、
デカール貼るより全然早くて楽。
※単純に1枚貼るのに半分以下の時間で貼れる。僕がデカール慣れしてないこともあるけど
ただ、やっぱ両面テープがハミ出し気味なので、そこまで「キレイってわけじゃない」。こういうところも、「労力対効果」を結構重視するというか、
パッと見わかんねぇからいいや
みたいなところはある。今日見たO澤氏も、一言も「ここ両面テープはみ出てますね」とは言わなかったし。
一応明日くらいまでには待望のss5~ss12のスワロが届く。顔の横やふくらはぎの16箇所などをガッツリ貼り替えたいし、さらにss3を貼るのはちょっと物足りないかな~と思ってた赤と緑も「まぶしたい」。
径の大きさで例えば2mmの凹モールドを彫れれば、そこに1.8mmのss5をしっくりハメることは出来る。見た目も「スワロの厚みが飛び出なくなる」けど、我が家にはドリルもタガネも無い。ただ、
「厚みが飛び出なくなる」と、横からの光が入らなくなり、意外と暗くなるかも?
と前向きに考えてみたり。「平面に直接スワロを貼る」のは、小さいスケールでは違和感が先に立つ。でもこのスケールなら、多少盛り上がってもそこまで気にならないかも知れないし、
スワロは光ってなんぼ
とも思うのだよな。コテコテだろうと悪趣味だろうと、、、って写真だと言うほど目立たないんだけどさ。
・・・
別に褒めて欲しくて作ったわけじゃないのだけど、でも褒められるのは全然悪い気はしない。メルカリやMG(SNS)でも「いいね」されるのを生きがいにしてプラモを作る人も居そうだなぁ~って思った。
日常普通に生きていて、大人が褒められることってそうないと思う。子供ならテストがいいとか、かけっこが早いとかで親や先生は褒めてくれる。でも、社会人になって特筆して仕事が有能であるならいざしらず、、ってか有能でも会社の歯車を上司が褒めるケースって、そんなには多く無い気がする。褒められるようなことを「しようがない」職種も少なく無いと思うし。
だからこそ、このイレギュラーな「ハッピー」を噛みしめるし、ブログに記しておこうと思う。
昨夜は、別の友達がHGのフェネクスを作ったと写真を送ってくれた。僕はそれを見て、リップサービスとか抜きに「いいじゃん!」とコメント。ささやかな一言だけど、それも相手にとってはとても大きく響く。エアブラシではあっても、例えば表面の処理に気に入らない部分があったり、色味に関しても「もちょっと黄色い方がよかったかなぁ」などと「引っかかるところ」があっても、
褒められることでそれら「負の因子」が瞬間的に消えたりする。
さほど自己満足出来なかった目の前のフェネクスが、一気に愛しさを増し、輝きを放つかも知れないし、さらに僕に影響されてスワロによるデコを進めたいと思うかも知れない。
楽しさが重なり合っていく感覚。
もちろんこれはプラモだからってことはないとは思う。でも、自分だけの判断で塗装して、組み上がったソレは、紛れもなく唯一無二で、言うなれば「自分の分身」と言える。それを褒められることは、つまりは「自分自身を褒められること」と同義。
アイデンティティを認識出来る。
これは、クリエイティブな趣味
※鉄道写真とか美味しいラーメンとかでもいいけど
だからこその充実感であり、大切な余生を費やすに値する娯楽かも知れないな~って思った。
ま、それは「センスがあるオレならではのこと」かもだけどな!<ウザ
・・・
完成したらメルカリに55000円で出品しようかという話を書いたけど、別に売れなくても何の問題もない。ただ、「楽しい選択はどっちだ」ってだけの話。しこたま愛でて、写真を撮って、ニヤニヤしたあと箱にしまう。既にアンリーシュドはその状態。ユニコーンもそれほど遠くない未来にそうなる可能性がある。
ならその行き場が別のトコロでもイイかも知れない。
ただ、肉眼で見ないとその良さが伝わりにくいことと、
※大きさも含め
言っても基本工作が雑な点は否めない。盾も銃も作ってないし、
※O澤氏は「全然必要無いですね」と言ってくれたけど
手放す寂しさも当然ある。
※売れた気になってるつもりか!恥ずかしいヤツ
「もうひとつメガサイズユニコーン買うか」って話もちょっとあるくらい。
まだ売ってるのかどうかもよくわからないのだけど、、
全身を3色の金で塗装して、クロムメッキのスワロを貼りまくるとか、想像しただけでニヤニヤしてしまう。
サイコフレームの色はフェネクス準拠だと青だけど、別に好きに塗っていい。頭をフェネクスにしたいならメルカリでフェネクスヘッドを探して買えばいい。てか、「2コ目」は、どこが外から見えるとか、バラしづらいパーツとかも分かってる分、早く作れそうだし、
今度はガチガチのグロス仕上げにするのも心の底から楽しそう。
塗り始めた頃は、「こんなのを何個も作るなんて考えられない」とか思ってたけど、この大きさ、この満足感、達成感、昂揚感、充実感、褒められた幸福感は、
まさにプライスレス。
アンリーシュドが27000円ほど。メガユニコーンが8200円ほど。エディオンで買えれば8800円。ネットではほぼプレミアで14000円以上とか。
まさか8800円のプラモを「念のためもう一個買っておこうか」などと考える日が来ようとは。
二つ買っても17000円ほど。アンリーシュドより全然安い。満足感が同等で、コストが3分の1以下なら、そんなにお得なお金の使い道はそう無い。まぁスワロ代とかLED代とかは掛かってるけど。
・・・
「塗り分け」は別にエアブラシでもやってやれないことはない。でも、ユニコーンガンダムシリーズの配色が、「ボディ単色+サイコフレーム単色」をベースにデザインされたのは、もしかしたら「エアブラシ塗装派」の「塗りやすさ」を考慮したものだったのかも知れないと思う。
「塗らなくてもほぼ設定通りに」
を謳い文句の一つに掲げる昨今のガンプラ。それはつまり、パーツ毎の色分けがキッチリ出来ています、エアブラシ塗装とも相性抜群ですと言ってるように見える。
だからこそ、筆塗りの「オレ塗り分け」にワンチャンあるかなぁと思う。
あんまやらない。誰もやらないような、「巨大なプラモを筆塗り全塗装」。メタリック系カラーは、確かにエアブラシの方がキレイに出るケースも少なく無い。でも、
「キレイに塗れる」ことは、必ずしも「最高にかっこいい」に直結しない。
友人Tのフェネクスは、確かにキレイでかっこよく、もしメルカリに出しても(デカールが少なめだったのでそこはもっと貼らなくちゃだろうけど)素直に評価が上がるかも知れない。でも、
エアブラシを使わない僕は、そのベクトルは目指せない。
ならば、僕は僕で「別の道」を進むしかない。「誰もいいねをしてくれないかも知れない」ような、「かっこいいけど汚い」「汚いけどかっこいい」ゴールを目指して進む。
勝敗はどちらが高く売れたかではない。
「どちらが楽しめたか」だ。
今日本中で「プラモを楽しんでる人」の中で、オレはたぶん上位1%に入ってる自信がある。てかO澤氏、早く何か作れよ!笑
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