時々振り返ると、、、
普通に生活してるとあまり気付かないのだけど、ふと振り返って周囲の状況を考えると、本当にいろんなお店が無くなったなぁと思う。
僕は20歳くらいでこの仕事に就いたのだけど、その当時はまだバブルだったこともあったし、修業先のショッピングセンターの周りはかなり開けていて、特に競合店も無かった。
ゲームショップ、ゲームセンター、本屋、おもちゃ屋がまだまだたくさんあって、実家までの移動途中で何度も寄ってた。
たぶん一番最初に消えていったのはゲームショップよりおもちゃ屋だったかも。でもどうだろ、30年という短くない時間が過ぎると、ホントに全てが変わる。
軍艦島から人が退去したのが1970年頃だったと思うけど、1970-1990-2020ってことは、軍艦島から人が居なくなってから20年後に僕が働き始めて、それから30年経ったってことになる。
「博士ちゃん」で伊集院たちが紹介してくれた「廃墟」を見ると、その50年という時間の長さを痛感すると同時に、30年という時間がその半分以上なんだなとも思う。
人が居れば廃墟にはならないけど、、、
僕の知る限り、今でも普通に営業している「おもちゃ屋らしいおもちゃ屋」は、行動範囲に一軒もない。一軒も!
ドンキホーテや中古屋、家電量販店の一角に存在してはいるし、今にも潰れそうだけどトイザらスは一応ある。てかトイザらスは「おもちゃ屋らしくはない」からね。
おもちゃそのものが売れなくなったのかな
とも思うけど、コロナがなかったころの露店では、今でも子供だましの「駄菓子屋系玩具」を売ってるし、買ってる子供もいっぱい居る。ゲームやレゴやプラモは、まだ相応にニーズがあって、無くなる気配はないけど、対象が小学生!みたいなおもちゃは、やっぱり売ってる店が減ってるな、と思う。
本屋もスゲェ減った。てかツタヤと精文館以外は、、、あ、一応ショッピングモールのテナントとかにはあるか。でもやはり路面店は死滅してる。みんながネットで買うようになったのか、はたまた僕のように本その物をほとんど買わなくなったのか。でもどちらも違うのかも。コンビニで買うとか、古本メインだとかもありそう。てか、ネットで買わなくてもネットで読めるものも随分増えた。活字中毒の人の受け皿は、※僕は全然違うけど、フリーの読み物があれば、何もリアルな本を買わなくてもイイのかも知れない。
ゲームセンターはちょっと面白い。ショッピングセンターの一角に申しわけ程度にあったものが、今はトコロによっては「センターのセンター」にガッツリ居座ったりしている。面積も10倍くらいに増えてたり、1Fだけだったのが2Fにも飛び火していたり。
でも単独でやってるところはホントに少ない。あってもメダルゲームメインとか、天野ゲーム博物館とか。
あの、筐体に100円を入れて、ほんの数分だけ世界が変わる感じ、凄く好きなんだけど、、、。
そう言えばビデオレンタルの路面店も無くなった。店の一角にネオジオが置いてあって、スンゲェ狭いのに無理矢理対戦してたりした。懐かしくも熱い記憶。駄菓子屋の路面店も無いから、駄菓子屋のゲームも当然ない。ラウンドワンとかスポッチャとか、大型施設にはまだゲームは置いてあるけど、いわゆるテーブル筐体は凄く減ってる。てかあっても「一台に数種類が入ってて、ネットに繋がってる」みたいな。
オートレストランみたいな24時間営業の休憩所には、決まって数台のゲーム機が置いてあったりしたけど、今だったらコンビニの方が品揃えもいいし値段も安いし、駐車場に止めた車で飯を食えばいい。
最近この10年以上かな、ホテルや旅館に行ってないけど、ああ言うところにはまだゲームコーナーとかあるんだろうか。小学生の頃パックマンやミサイルコマンドを初めて見たホテルのゲームコーナー。あんな「煌めく世界」は、そうそう無かったと思う。
そう言えばお菓子屋も減った。和菓子とか洋菓子とか、ちゃんとした物を自店で作ってるところはまだ生き残ってるけど、いわゆるお菓子を売ってる店は、、、無くなっちゃったかも。パリポリやチップスと言った「安価系専門店」も、以前あったところから消えてたりした。全部無くなったのかはわからないけど、、、。
肉屋、魚屋、八百屋、、、あるんだろうか。そもそも利用した経験がほとんどないからわからない。ちなみにこういう店を「業種店」という。「肉」とか「卵」みたいな、特定の物を扱うお店。一方「スーパーマーケット」とか「百貨店」は、業態店という。ドラッグストアも業態店。要は「生活雑貨を何でも扱う」みたいな。「食品や飲み物全般」みたいな括りのお店。トイザらスも業態店。赤ちゃんとか海外雑貨とか。ヴィレッジバンガードも業態店。
業種店で生き残ってるのは、カーテンや寝具、家具、そして衣料品関連と、喫茶店やレストランなどの外食産業。あとクリーニング屋や釣り具関連も残ってる。
僕がパッと思い浮かばないだけで、他にもあるのだろうけど、
それらもいつまで残っていられるやら。
ウチは衣料品店なのだけど、先日ふと以前知り合った県外の商友さん、最近仕入れでも見かけなくなったな~と思って、思い出せる範囲で検索してみたら、
ホント少なくなってた。
以前僕が修行してたお店はまだやってたけど、それでもショッピングセンター全体の活気は当時とは比べられないほどだったし、
※1店舗で7億以上売ってた繁盛店だったのだけど、、、
多店舗展開してるお店も、支店を閉めたりして縮小してるところも少なく無い。まぁ僕が調べ切れてないだけかもだけど。でも、以前東京に開店の手伝いに行ったお店なんかは、
あまりにも学生衣料が儲からないから、と言う理由で「暮らしの衣料」スタイルのお店にシフトしたのに、今は学生衣料メインに戻ってたり。
それでも続けていられるだけマシだったのかも。
お店によっては後継者が居なくて廃業ってところもあるし、理由はいろいろ。イオンとかにもテナント募集の区画があったり、大型店だから安心ってこともない。
世界は随分変わった。でもって今後も変わり続ける。
コロナの影響もきっと大きいと思う。僕が気付いたのが業種店が多かったってだけで、実際は業態店であっても売り上げが激減したところも多いはずだし、
※観光業界とか?
シビアな話をしちゃうけど、最終的に店主ひとりで回して、その分の生活費を稼げないなら、その店は閉めるしかないのだろうなと思った。パートやバイトを雇わないと回らないのに、売り上げが伴ってないなら、それはつまりロスが凄く多いわけで、「健康とは言えない」。
店主ひとりで全てをこなすのは、もちろんキツいし、無理かも知れない。でも、心構え、覚悟として持っていれば、例えばパートがひとり休みたいと言っても、他から補填せず自分でカバーすればその分の経費は浮かせられる。こんな世の中。いつどうなるかもわからないから、抑えられるところは抑えていく方が安全というか、先々心強いと思う。
どうにも無理なら無理で店を1日休めばいいかな、とも思うし。
※ウチは年中無休
コンビニは契約が厳しそうだから、そう言う意味では気楽。
凄くお客さんが入ってるような店でも、その分人を雇っていればお金は掛かる。常に満員ならいいけど、店員が多いってことは、そうじゃない日にもお金は掛かるわけで、さじ加減が重要。あと、どんな小さな店でも、その店で食べて行けるだけの売り上げ、粗利が確保出来なければ続けられない。
愛媛にあった「10坪」の衣料品の商友さんが、いつの間にか無くなってた。
当時スゲェ売り上げてて、勢いもあったのに。
※検索すると同エリアに「パン屋」としてヒット。同じ店主かどうかはわからない
努力だけではどうにもならないこともあるのだろうし、誰かに言われてどうこうする話でもない。最後自分と自分の家族、親族が食べて行けるようにがんばるだけ。周りの店が無くなったり変わっていっても。
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