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2021年7月 7日 (水)

デジラマのコツ~その2~

続き。

前回は角度の話だったけど、正直「一番重要」なのがそれだと言っても過言じゃない。と言うか、例えば空を飛んでる写真、例えば宇宙での戦闘の写真なども当然ガンダムの世界には存在するし、そこにリアリティを望み、持ち込むことも出来る。しかし、

 接地というリアリティを捨てるということは、それだけでひとつ「枷」を背負うことでもある。

ただ足がしっかり地に着いている、現実世界の地面に立っていると言うだけで、ただそれだけのことで、人間の脳はそのロボットの縮尺を大きく感じてくれるのだ。筆塗りで塗装が厚く、ゲート跡や合わせ目があったりしても、ただ「地面としっくり来てる」だけで、役が一つ付いているのだ。

 プラモがヘタな分を補うには、地上に立たせるのがとても重要なのだ。

塗装の話が出たので、「5つの項目」には入ってないけど少し触れる。

これは以前他で見て「なるほど」と思った話だけど、
※「プラモ狂四郎」だったかも

 1/144のプラモは、塗料の厚さも1/144じゃなきゃリアルじゃない

当たり前と言えば当たり前の話。1/1立像がリアルなのは、表面処理の精度が1/1で、例えばもしデカールがあったとしても、

余白1mmのデカールは、1/144になれば6.9ミクロンの幅でしかなく、実質見えない。

1/8のドールに、いくら細い糸で編んだ服を着せようと思っても、「シルクのセーター」が「麻ヒモのズタ袋」になるのがオチなのだ。

なので、

 エアブラシで少しでも塗膜を薄く精度を高める塗装が出来るなら、デジラマ時にもリアリティの度合いが底上げされる

と断言出来る。もっと言えば、それは少しでもスケールが大きければ大きいに越したことはなく、

 メガサイズ1/48スケールをエアブラシで薄く塗装したものをデジラマの素材として使えるなら、それが(現行なら)トップレベルの「リアル素材」と言える。

逆に、1/144とかもっと小さいサイズのプラモを、塗膜べっとりの筆塗りで作った場合は、その分大いにリアリティが下がってしまう覚悟が必要というわけなのだが、、、

 人には向き不向きがある。

僕はエアブラシも精度の高いディティール作成も出来ない。

 だからその分、他のパートでがんばるのだ<ホントに

てか、話はさらに逸れるけど、、、

 プラモの上手い人の多くが、「プラモをキレイに見せたい」と思ってる、、、と思う。

これはディスってるわけじゃないので念のため。

 プラモが上手い人のプラモは、「基本ドヤ顔」をしてると思う。

写真の中のスポットライトが当たって、「かっこいいでしょ?」と言わんばかり。もちろん作った人も、最初から「そこをゴール」に定めて作ってるわけで、何にもおかしいことなんてない。

 でも僕は違う。僕のゴールは「デジラマ」であって「プラモ」じゃない。

これが面白いのは、「プラモもデジラマも凄く上手くなろうとしてる人」が、現状僕の知る限りひとりも居ないということ。プラモ作りが好きで上手い人は、特にデジタルの作業に注力したり、時間を割きたいと思わない気がする。そんな時間があったら1パーツでもやすり掛けしたり、ピンバイスで段オチモールドを空けたいと思ってるのではないか。

 プラモってむしろそっちが普通だと思う。

でも僕のデジラマは、割と違うのが多い。

・顔が見えない

・全身映ってない

・わざとピンボケさせたりしてる

・合わせ目とかデジタルで消したりすることすらある

「細かなディティールと精度の高い塗装」ももちろんかっこいい。でも、

 「まるで本物みたいに見える」のもまた「かっこいい」のだ。

閑話休題。

●2.光源

わかりやすいところで言えば、「光の角度」。朝撮った写真と昼過ぎに撮った写真では、伸びる影も角度も違う。

でも、細かなことを言えば、「光の強さによって出来る影の濃さ」であったり、LEDか、蛍光灯か、もしくは白熱灯かによっても、「拡散率」が変わって、影の大きさが「太陽光より大きくなる」。

光源からの距離もそうだけど、

 光源そのものの角度

も重要。基本太陽は上にあるし、室内の天井灯も上にあるが、仮に真下からライティングしただけで、脳はその光源の色温度を、室内灯から切り替えて理解したりする。

 これはホント不思議。

普段見える景色が変わることで、「リアリティも変わる」。

 まぁつっても色温度が調整出来るライトがあれば、それでよっぽど事足りる気もするけど、僕は持ってないのでもっぱら屋外撮影。

曇天は気楽でイイ。太陽の方角や時刻を深く考えなくても、それなりにリアルな手触りを得られる。

 でも、ホントは朝焼けとかがエモくて好き。

オレンジの朝焼けの中で撮るだけで、プラモのかっこよさは2段階くらい上がる。風景と光源の角度と色温度がシンクロしていれば、そのリアリティも当然増す。

 写真を撮るときは「ポージングは諦めてとにかくいろんな角度から大量に撮る」。

ポーズを変えてる時間がないし、「撮る時間」の前に、あらかじめバシっと決めておけば、その場で不自然な角度の指にゲンナリすることも少ない。

 目の前のプラモが実物大で、「自分がどこからそれを見ているのか」を考えつつ、光源、、、例えば太陽の向きをしっかり意識しつつ、いろんな角度から撮りまくる。

 すぐ使わなくても、大量に作ってると「案外出番は回ってくる」もんなのだ。

続く。

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