デジラマ背景の話~その4~
背景写真を探す過程では、いろんな新たな発見もある。
宇宙ステーションの写真を探すつもりで、いつの間にか、
地球の美しさに言葉を無くしていたり、巨大な雲海や、宇宙の暗さや、ロケットの大きさ、一つ一つのパーツの細かさ(つまりは巨大ってことだけど)、、、。
もしリアルなMSが存在したとしたら、その駆動系、その表面処理、その情報密度は、当たり前だけど、
1/1の立像よりも遙かに精密で高密度なはずなのだ。
だって、歩くどころか宇宙だって移動しちゃうんだから。
でも、その精緻さを再現しなければデジラマにしちゃダメなんてルールも当然無い。ただ、
リアルに払う敬意が、キレイな写真を見れば見るほど高まってくる。
世界中の凄い人たちが凄い時間と才能とお金を使って初めて僕らに見せてくれている写真。
そんなのスゴイに決まってるのだ。
言っちゃ悪いけど、近所で撮った日常写真と、ISS(国際宇宙スーテーション)でスペースシャトルと共に作業してる宇宙服の人の写真では、
全てにおいてクオリティが違う。
でもだからこそ、「デジラマとして面白い」とも思う。
「リアル」と「アート」は、確かに両立も可能。ではそれはどういう状況で可能になるのか。
リアルな風景写真の時点で既にアーティスティックであれば、それはそのまま両立の可能性が高まる。
大量の高画質の写真は、その可能性を強く教えてくれる。
もちろん中にはセピアやモノトーンなどの単色で仕上げられた写真もある。でも、そうした「意図的にアートに寄せたモノ」は、どうしてもデジラマにしたとき「リアルが減額されてしまう」気がするんだよね。
まぁそれでも満足出来る写真が出来上がればそれでいいのだけど。
・・・
ガンダムの、もっと言えばファーストガンダムの世界には、あまり馴染みのない景色というのがある。と言うか、
・サイド7のようなコロニー内
・宇宙戦
・ジャブローのような洞窟
・グフと戦った砂漠
・テキサスの荒野
・ア・バオア・クーのような基地内
パッと思い浮かぶのはこんな感じで、例えば、、
・ジャングル
・市街地
・廃墟
・海や砂浜
・氷原
なんかは、あまり見覚えがない。市街地は「シャア謀ったなシャア」の場面くらいで、それも特にガンダムとかが活躍した記憶がない。
まぁガルマとシャアの印象が強すぎるからだけど。
でも、そんな劇中にないシーンであっても、古来から幾度も何人もがジオラマとして作ってきた。ガンダムのジオラマと聞いて一番最初にジャングルを思い浮かべる人も少なくないのではないかと思うほど。
劇中ではほとんどそんなシーン無いのに。
つまり、デジラマとしても、そんな劇中にないシーンからも背景を見つけることが出来ると言う話。
しかし、以前も書いたけどガンダムの身長は18mある。
たぶんご近所に生えている草は、18mは無い。たぶんだが。
これはつまり、ジャングルの写真であっても、「近景でリアリティのあるモノ」は極めて少ないということ。素材がアッガイやSDのような「アンリアル」なものであれば話は変わってくるかも知れないが、
リアリティをキープしたままジャングルや洞窟の写真を作るのは、結構素材探しが大変だったりしたのだ。
ジャブローみたいな巨大な洞窟、地球上にホントにあるのかよって話。
でも、先のサイトはさすがであるわけで、そう言う写真もいくつかは見つかる。
凄まじい数をチェックし続ければ、数枚が見つかる。
今書いたのが重要なこと。
「普通の人は見つける前に折れてしまうか、たまたま見つけない限り使うことが無いような写真」を、時間を掛けてじっくり探すことで見つけることが出来るのも、ある意味僕の才能だろうと思う。
「か、な、り」根気が要るのだ。ホントの話。
そして、パッと見で使うだけでなく、「例えば天地を逆にしたら」「例えば90度ズラしたら」なんてことも考えるし、「例えばさっき見た写真と合成したら」とか「ガンダムの足だけ見せたら」なんてことも考える。
ハッキリ言って、「ガンダムのつま先だけしか映ってない完成写真」をインスタにアップしてるのは、僕以外居ないんじゃないかと思う。
顔とか目とか、正面とか「色」とか。いろんなことを丁寧に時間を掛けて仕上げた、愛しい愛しいプラモデル。そりゃかっこよく撮りたいし、かっこよく見せたいに決まってる。普通はそう。
でも、プラモだけが素晴らしいのではない、背景写真も素晴らしいものであるなら、存外「切り捨てちゃっても」イイ感じの仕上がりになったりするものなのだ。ホントの話。
フォロワーさんからの写真をお借りするのは本当にありがたい「ネタのソース」なのだけど、そのニュアンスを伝えるのが、実はなかなか難しかったりするのだよな。
オフの友人O澤氏なら、何を言っても許してくれそうではあるのだけど!笑
続く。
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