指の話
主にガンプラ。
今回サイコガンダムのデジラマを作るに際し、全身が入るものの3枚のうち2枚は「手を差し替えた」。具体的には、「変形前提で少し小さく見える手を拡大して貼り直した」。もちろんその方がかっこいいと思ったからだけど、
別にサイコガンダムの手じゃなきゃダメってこともない。
「ガンダム」なのだから、サイコガンダムにアンリーシュドの「ビームライフルを持った手」を貼り付けたっていいし、逆もアリ。
僕がPGやMGのガンプラに抱いている一番のストレスは、「可動指がかっこ悪いこと」。アンリーシュドの固定指の美しさは比肩するモノがないが、HGですら固定指ならMGのそれをルックスで上回る。
メタルコンポジットやメタルビルドも、もしかしたら多種の固定指が同梱されているかも知れない。
ぶっちゃけ「片手分」あれば、最終的にデジタルで左右反転してしまえばいいし、スケールも拡大縮小でどうとでもなる。まぁ手間は掛かるけど。
連邦の角指はアンリーシュドで何とか出来るとしても、ザク系の丸指のカッコイイヤツが相当欲しいのだ。
・・・おもむろに検索してみたら、、
・メタルコンポジット量産型ザク 22810円送料込み~ ヤフオク入札ゼロ
これが最安値。メルカリだと25000円。サイコガンダムより「小さくて高い」。
15000円くらいじゃなくてよかった。もしそうだったら買ってたかもだわ。
てか定価は22000円?新品にこだわりはないけど、さすがに汚い中古もツライ。てか、
メタルコンポジットザクの指、超イイ。
指の善し悪しは「握り拳」に出ると思う。平手は普通に指の長さが違うのだけど、握り拳もきちんと4本の指の長さを変えて、かつ隙間がない「力強さ」を感じる指であって欲しい。
これひとつあればザク系の丸指は全部カバー出来るかも、とも思うけど、
※指さしポーズとかはないけど、がんばれば作れそうだし
そのために23000円は出せないわな。
つかPGの指がかっこよければ「そこだけ作る」つもりだったのだけど、確認したら、PGザクの指は、
ちゃっかり角指。ジオンのクセに!
それも20年以上前のキットらしく、「あんまかっこよくない」のだよな。これだったらたぶん最新のMGとかの可動指のがかっこよさそう。
・・・そもそもロボットの指とは。
僕の記憶にある古い記憶では、「リモコンで動かすロボットアーム※名前うろ覚え」が一番印象深く残っている。5本の指にゴムが付いていて開いたり閉じたりする。あと台座で回転とか。
ファミコンのロボットにも手は付いていたかも知れないけど、記憶は曖昧。あとはアシモとか。
インダストリアルデザインで言えば、指が4本+1本ある必然性は薄い。掴めればいいわけで、そこに5本の指は不要。2本でいいはずだ。
しかし、MSのように「トリガーを引く必要」がある場合は、最低でも人差し指は別になっている意味がある。それでも残り3本は一括りでもいい気もするし、
手を広げられる必要性は極めて薄いとも思う。
興味が沸いたので調べて見たら、アシモの指は「根本から放射状に伸びるカタチ」をしていた。これは僕の推測も含まれているのを予めお断りしつつだが、
表情として「パー」が出来ることが人間らしくあるアシモには重要だったのかな、と。
「工業製品にはパーは不要」なので、4本の指は必要無い。昔のロボットアームに4本指があったのは、見た目の「ハッタリ」もあったのだろう。さらに言えば、4本の指を別々に動かすことが仮に出来たとしても、
根本の関節が横軸でも開く構造になっていたかと言えばそれはNOだ。
正直アシモも、「そもそも放射状に作られている」だけで、「根本で縦横両軸で可動するようには見えない」。現物を見たことがないのでわからないけど、
指に限らず、「ボールジョイントを可動させる」のは、かなり大変そうな気がする。
僕はロボット工学の権威田所博士ではないので、
※田所博士は日本沈没の人だわ。ロボット全然関係ねぇわ
関節構造にはとんと疎いのだけど、
指と指の間が開いたパーや、指さしが出来る構造のハンドパーツがもし仮にあるとしたら、それはまさにセンサーとモーターの固まりであって、
間違っても「パンチ」などと言う愚行を想定した作りではあるまい。
しかし、ロボット、僕らが思い描くロボットの指は当然グーもパーも出来るし、パンチだってする。例えばパイルバンカーのような武装を外付けすることで直接の打突に手を使わずに済むと言う理屈ならば、「映像研には手を出すな」よろしく「ロボットに整合性を求める」のも納得できたりもするけど、それはあくまで特例だろう。
今デジラマを作る際、「かっこいい指」を重視するのは、ロボットの表情が指先ひとつで全然変わるからに他ならない。でもそれは、「かっこいい指」であることが最優先されるのであって、「メカニズムとして破綻してないこと」は重要じゃない。
一方で、かっこよさにはリアリティが含まれているから、メカとして整合性が取れた指にもかっこよさを見いだせる可能性も十分にある。「第9地区」に出てきたロボットなんかは、5本指でも丸指でもなかったけど、インダストリアルデザインの秀逸さに満ちていて、見ているだけでニヤニヤしてしまった。
もしかしたらガンダムにも、そう言う指でかっこよさを語る日が来るのかも知れない。
って、そこまで書いたそばから思い出したのは「ザブングル」のウォーカーマシン。あれはまさしく工業製品然としたデザインワークで、ハンドパーツも「指ではない」。
※もちろんザブングルやギャリアのことではないよ?
でもかっこいい。
ただそれをそのままガンダムに持って来てもカッコイイかと言えば、それは絶対にNOだ。WMはWMだからかっこいいのであって、MSにはMSの文法ってものがある。
まぁその文法を逸脱しない範囲でかっこいい指が欲しいって話なんだけどさ。
・・・
余談だけど、ボールジョイントを実現するなら、一番わかりやすいのは「ボール式マウス」だろう。センサーの付いたローラーがボールの回転を拾うことでPCにアナログライクな軌跡を転送する。
ローラー側にモーターが付いていて、ボールの方を制御する構造にする=ボールジョイントの稼働なのかな、と。
しかし、これには致命的な欠点もある。その構造だと「過度な負荷には全く耐えられない」ということだ。あくまで「点で稼働させる」ため、スリップを起こしやすい気がする。少なくとも力の掛かる「パンチ」を、ボールジョイント接続の稼働システムで実現するのは、、、
どちらも接地面積の広いゴム状のパーツにすればいいのか?
球体もローラーもゴムであれば、相当な摩擦係数を確保出来そう。それなら「自然なグーもパーも作れそう」だ。
もしかしたらアシモの手もそうやって作られてるかも知れないけど。
てか、今おもむろに手のひらを開いたり閉じたりしてみて欲しい。特に「パーの状態で根本から開いたり閉じたり※抜き手→パー」してみて欲しい。
人間の手ってスゲェなと思うと思う。
これを金属でやるとなると相当大変そう。てか、人造の手とかで、本物と同じレベルの繊細な動きを可能にする技術がもしある、もしくは今後発明されるとしたら、
動きは全て「人工筋肉」とかになると思う。
電気信号で収縮したり膨張したりする素材があれば、モーターがなくても自由な方向に動かす事が出来そう。てかその「電気信号で伸縮する素材」ってのがまずファンタジーなのかも知れないけど、
そう言うの考えるのって、楽しそうだと思うよな。
まぁ誰もが小学校中学校から「そんな指を作りたい」と思って勉強してイイ大学に入るわけじゃないし、本当に研究したいことの中にそれが含まれてる人なんて、果たして世の中にひとりでも居るのかよって話なんだけどさ。
僕にしては珍しく建設的な話だったかな。▲▲▲。
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