デジラマの話
250作超えてモチベが上がらないモードに入っている。でも、せっかく先日ロケハンに行ったのだからそれを活かすことを考えてみたり。
バイパスの高架から撮った写真に、以前撮って既に使っている78を置いてみる。この78は、たしか名古屋駅に置いた物だったと思うけど、あの時はどうにも光量がしっくり行かず、結果的にもあまり満足のいく出来ではなかった。
今回は、名駅と比べて背景とのシンクロ率が高いはず。さらに太陽の角度も、たまたまではあるが撮ったプラモとかなり近く、影も、全体ではないにしてもキレイに落ちている。
スケールも慎重に調整する。農道のある田んぼという何とも色気のないシチュエーションだからこそ、そう言う細かな調整をおろそかには出来ない。
・光源&影
・スケール
・境目
・ピント
・角度
これらが全て、「それなりに」満足できる及第点をクリアした。
のだが、、、
なんだろ、この何とも言えない微妙な空気は。
「何気ないのか何気なくないのか」。タイトルは現時点でこんな感じになっている。
これが本物に見えるかと言われたら、答えはNOなのだ。ではなぜこれが本物に見えないのか。重要なのはそこだ。
自分が長年研鑽を重ねてきたデジラマのスキルは、上の5つの項目をクリアすることで「リアリティ」が得られると信じて習得してきたものだ。なのになぜ、このガンダムはそんなにリアルではないのか。
暗すぎるわけでもない
影が破綻してるのでもない
ピントも必要十分に合っている
境目はやや不自然さを感じなくもないが、それは元のプラモからして「光源に準じた結果」だ
スケールも、お台場ガンダムの写真を引っ張り出してきて、僕の身長と道幅を慎重にシミュレーションして設定した。
なのになぜ?
僕のデジラマは、少なくとも僕が知る限りガンダム関連のデジラマの中では、忖度抜きでトップクラスのリアリティがあると自負している。派手なエフェクトでかっこよさを演出したり、プラモそのもののポテンシャルが高い人に「うっ、勝てぬ」と思うことも無くはないが、アベレージという着眼を是とするなら、やはり「トップは言い過ぎでもトップクラスは言ってもいい」と思う。
ではなぜこれがリアルではないのか。
と言うかそもそも、
リアルとは何か。
リアルとは、「そこに本物のガンダムがもし居たとしたら」という仮説を、視覚的に具現化した場合の、シンクロ率の高さだ。言い換えれば、
リアルに見えないと言うことは、それが本物のガンダムではない理由がある
と言うことになる。それは何か。
ぶっちゃけ自分なりに答えは出ているのだが、誰も読んでないと思いつつ問う。
お台場や横浜の1/1立像は「本物」か?
答えはNOだ。あいつは確かに1/1スケール、つまり本物と同じ大きさで、あまつさえ動いたり光ったりする。だがしかし、
あれは、1/1のプラモデルのようなもので、決して兵器でもロボットでもない。
FRPの表面はパンチを受ければ粉々に砕け散るだろう。ビームライフルどころか、人間用の拳銃ですら無事では済まない。走ることも、斬ることも、撃つことも出来ない。
僕は1/1のプラモが作りたいわけじゃない。
今回作ったデジラマに欠けていたのは、
・ポーズ
・シチュエーション
・塗装
特に上二つだ。塗装に関してはセミグロスが「プラモより兵器寄り」の印象でリアリティを得られていると思う。まぁデカールではなくシールだったり、一切汚れがないところを不自然と受け取れてしまう可能性はあるものの、重要度としては低い。
なぜ田んぼの真ん中に突っ立っているのか。
正面に対峙する相手が居ることを感じさせないポーズ。宇宙でもコロニーでもない田んぼの真ん中というシチュエーション。
これでリアルな兵器としてのガンダムを感じられるわけがないのだ。
・・・
ただ、場所が桜舞い散る公園であれ、夕陽のサバンナであれ、戦場として不適切だからアンリアルかと言えば、それはそれで違う。最終的には「雰囲気が良ければ」それで全てを押し切れたりするのも事実なのだ。
まぁ臨場感のあるポージングが、デジラマに関する重要度して決して低くないことは、薄々感じては居たのだけどさ。
だって、素立ちの写真とか、全然「来なかったもん」な。
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