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2022年4月 1日 (金)

前から書きたかったこと

これは悪口ではない。

これは僕の個人的な感想であり、誰かに文句を言われる筋合いはない。

僕が嫌いな物を他の人が好きだったり、その逆があって当たり前なのだ。

でも、僕はこれが嫌いだと言ってるわけでもない。

ただ、これを読んだこれが好きな人は、たぶん凄く嫌な気持ちになる可能性が高い。

 例えば本人とか。

でも書く。なぜなら前から凄く書きたかったことで、かつ書くきっかけを得たから。

 平井大の「3月の帰り道」って「笑う」わ

どんな人なのかもよくわからない。ただ有線放送で掛かっていて、何の気無しに聴いてたら、、、

 その歌詞の既視感がパ無い。

一言で言えば「全て聴いたことがあるフレーズ」、良くあるフレーズを繋げた物、、、のように僕には聞こえた。

歌なんてものは、メロディにしても歌詞にしても、何割何%かは既に過去に使われたものであっても何ら不思議はない。それはJ-POPに限らず、クラシックだろうと映画音楽だろうと、似た印象を受けることは少なくない。

 しかし、ほぼほぼ全て「固められたもの」と言うのは、それはそれで「楽しい」。

てか、

 性能のいいコンピュータに、「桜」「卒業」「3月」というキーワードで歌詞検索をし、その上位にピックアップされたフレーズを、文章として破綻無く繋げたら、

 これになる。

そう感じてしまうほどの既視感。まぁ「視てない」から「既聴感」だが、そんな言葉は聞いたことがない。

てか、よくよく歌詞を見ると、そこまで既視感の塊ってこともなかったのだけど、「絶対的にオレとは違う感性」「感想」「感覚」はムチャクチャ感じた。今、2022年に中学や高校を卒業する人たちは、この歌詞にグッと来たりするんだろうか。

全部貼りたいところだが、怒られそうなので、部分的に拾い上げる。

♪寂しさと凛々しさが入り混じるこの日

「凛々しさ」なんて感じたこと、生まれてから一度も無い。そもそも凛々しさってどんな感じなんだ?誇らしい感じ?卒業って、普通出来ることだと思うのだけど。普通に出来る、同世代で450人中1人だけ出来なかったヤツが居る程度のことに誇らしさなんて感じるわけがない。凛々しさは誇らしさとは違うのかな。

♪いつか夢見た未来にいつか語り合った理想に

語り合った?将来何になりたいとか夢見たりした?僕はしてない。小学生の頃の話かな。小学生の卒業式ならわかる。

 この平井大さんは30歳らしいけど、30歳で小学校の卒業式の歌を作るとは思いにくいのだけど。

中学卒業で、「将来歌手になる」って夢を語る人、居てもおかしくない。別にお笑い芸人でもスポーツマンでもいいし、高校でもいいけど、

 「語り合う理想」って何?

商社に勤めることとかじゃないと思うし、イイ大学に入ることを理想にしちゃダメだとも思うし。まぁ僕は高卒なんだけど。だからかな、一ミリも共感出来ないのは。

♪涙止まらないのは、きっとここまで歩いてきた道が、険しくも尊く愛しいものだった証でしょう

そうなの?「険しくも尊く愛しい道」を歩いてきた人じゃないと涙が出ないと?どれも該当する感じはないけど涙は出るんだけど。てか、

 「険しくも尊く愛しい道」って、笑い取ろうとしてるのかな?ってくらい薄っぺらい言葉に思えるのだけど。

背中がかゆくなるような?思わず口元に笑みが浮かぶような。

本当にそう思った人の言葉なのか?30歳の彼は、18歳の春に本当にこんなことを思ったのか?もちろん思ってる必要はない。

 売れればいいのだから。

ではこれを聴いてる人は、これを聞いてる人の中には、「そうだったそうだった」とヒザを叩く人が居るのか?

♪旅立ちの始まりに舞い散る花を添え、今この道を歩き出してく

そんな晴れやかなスタート、今まで一度も経験したことがない。「一歩」を踏み出す感じ?少なくとも僕の理解は超越してる。

・・・

この歌詞を本気で考え、自分の中から紡ぎ出し、納得し、咀嚼し、広くみんなに伝えたいと思ったとしたら、

 その人とは全く価値観も共感も出来ない。

凄いなと思ってしまう。

 まるで人間じゃないみたいだ、と。

 機械がはじき出した歌詞のようだと。

♪共にもがいた日々が、共に抱いた青春が

まぁ青春を共に抱くのはいいわ。クラスメートなら否応なくそうなるから。でも改めて歌詞にするほどのことかと思うけど。でも、「共にもがいた」って、、

 全然記憶にないわ。

「もがく」ってのは苦しむってことだろ?僕にはそう言う感覚を「共にした」記憶がない。運動部じゃなかったからか、受験勉強らしい受験勉強をしなかったからか、何かに強く「友達と」打ち込まなかったから?ってほど友達が少ない学生時代じゃなかったつもりだし、熱くならなかったわけでもない。

 共感出来る人も居るのだろうけど、僕には無理。

で!

この歌はヒットしないだろうな、と僕は思うわけさ。結局その言葉のひとつひとつに「オリジナリティ」を感じられないから。

 胸に刺さってこないから。

でも、卒業に絡めた歌、春の歌、桜の歌なんてみんな同じようなもんじゃないの?って思うかも知れない。僕もちょっとそう思ってたのだけど、、

 そうじゃなかった。

「からかい上手の高木さん」3rdシーズン最終話のエンディングで、オレンジレンジの「花」を、高木さん役の声優さんが歌う。

 これがムチャクチャグッと来る。

僕は別にこんな歌詞に歌われるような恋愛をした経験はない。その歌詞も、よくよく見て行けば既視感がないわけじゃない。でも、

 全然違う。全然別物だ。

今画面に表示している「花」の歌詞を目で追うだけで、じんわりとトリハダが立つ自分が居る。

 一言で言うと、「上手い」。心に響かせるのが。

単語の一つ一つは見たことがあるものでも、その使い方、紡がれ方、繰り返し方もそう。

 歌でありつつも、詩であり、唄なんだよ。

美しい言葉の連なりこそが、心に響く。もちろん響かない人も居るだろうし、3月の帰り道の方が好きだって人が居ても何ら不思議はない。でも、

 僕にとっては全く別物。「花」は紛れもない名曲で、「3月の帰り道」は、、、

・・・

余談だけど、この歌が出たのは2004年の10月。2005年は前半ずっとこればっかり有線に流れてた印象があって、このまま行くとレコ大とか獲るんじゃね?って思ってたのだけど、

 2005年11月に出た青春アミーゴが全部ひっくり返したんだよな。

まぁただの僕の印象でしかないんだけど。

てかスゲェスッキリしたわ。平井大のファンの人には申し訳ないが、個人の感想だから。

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