今したいことは出来る
今行きたいところは行ける
今会いたい人は会える
今食べたい物は食べられる
でもいつかどれも出来なくなる日が来る。だから、やりたいことは今やらないと、、、みたいな話。インスタで定期的に目にする。
今したいこととは何か。行きたい場所とは?会いたい人とは?食べたい物、欲しい物、見たい物、、、。
こういう話を目にするたびに多くの人が「だよね、でもなかなか」みたいなリアクションをする。てか、
どこをどうしたって後悔するときは後悔する。
「やってした後悔よりやらなかった後悔の方が引きずる」みたいな話もあるけど、そんなのは、
両方経験出来ないのだから、真実はわからないだろ
と思う。てか思うようになった。
昔は僕もそう思って「やって後悔」してきたけど、冷静に考えて「やらなかった方が良かったこと」も少なくはない。後悔してるわけじゃないけど。
・・・
大抵のことには正解がある。大抵のことには理想の答えがある。理想の答えとはつまり「後悔から最も遠い選択肢」であり、それは決して「会いたい人に会いに行くこと」ではない。行きたいところに行くことでも食べたいものを食べることでもない。
自分にとっての正解は、他の誰かから教えて貰えるものじゃない。
よく考えて、冷静に判断して、想定して、想像して、決断する。
覚悟する。
結果を受け入れる覚悟が出来る選択肢が、たぶん正解に一番近い。どんな結果でも受け入れられるなら、それはつまり「どれを選んでも大差ない」。
僕はラッキーにも結婚することが出来て、子供が出来て、仕事に就くことが出来て、大病を患うこともなく、現時点で介護を強いられているわけでもない。
日々生きて行くための糧があり、寝床があり、毎日着る服がある。
自由にネットを使える環境があり、見たい時に見られるテレビも、マンガも、アニメもある。
プラモ、ゲーム、映画、、、趣味に乏しいわけでもなく、それらに費やしたいお金に困ってるわけでもない。
欲しくて買えない物もなく、
※車とか別に興味無いし、ガンプラも買いたい物は現状無いと言っていい。PS5も今目の前に売ってても買わない可能性の方が高いレベル
食べたい物もなく、
※強いて言えばお菓子類だけど、別に困らない程度に買っている。昨日も買ったし
行きたい場所もない。
※海外は元より、ガンダムベースとかもさほどでもないし、旅館やホテルに泊まりたいってこともない。観光地に行きたいわけでもない
会いたい人も、ぶっちゃけ2、3年前の高校の同窓会でそれなりに溜飲は下げられたし、中学の時の友達とか、今会ったらむしろガッカリしてしまうかも知れない。
いつまでも昔のままの身長と体重じゃないからな。
「会いたい」という衝動の果てに会いに行っても、「会いに行って良かった」と思うとは限らない。もちろんそう思える相手も居るかも知れないし、そう言う人の考えを否定するわけじゃないけど、
どちらが正解か冷静に考えて出した答えなら、「別に会わなくてもいい」と僕は思う。
遊びたいゲームがあるわけでもない。読みたいマンガは概ね読んでいる。さすがに「次の更新が楽しみ!」なマンガを「今読みたい!」などという無茶は(思ってても)言わないし、限りある時間でも、
眠ければ寝る。
まぁ筋を違えて痛い思いはしたくないとは思うけど、意図的にそれを回避出来ないなら、なってしまったあとどうするかを考える方が建設的だ。
全ての人が自分の考える理想的な人生を送れるわけはない。片思いの人に振り向いて貰える人の方が少ないだろうし、スポーツ選手とか(囲碁や将棋でもいいけど)勝負の世界に身を置いてる人だって、勝ちたいと思えば勝てるわけもない。参加者誰もがミルクボーイに憧れるけど、何千組の中のたった一組だ。
志を否定するわけじゃないけど、、、
楽しく生きて行くのに何が必要で、何が不必要か。
今出来ることはいつか出来なくなる。
だからと言って、「やる」ことが必ずしも「楽しい人生に必要とは限らない」。冷静に誠実に向き合うのだ。自分の人生と、これからの生き方に。人の言葉に躍らされない。頭から否定もしない。咀嚼して、自分なりの理解をする。
・・・
ナイル殺人事件が7番スクリーンで上映中だ。しかしレイトショーでは「字幕」になる。僕は字幕の映画を観られないわけじゃないが、ミステリーであることを鑑みると、「字幕より吹き替えの方が情報量が多い」現実に直面する。
映画館で見ることの意味が大きい作品ではないだろう。だが家庭で見られるようになるのにどのくらい掛かるか。もしかしたら見られるようにならないかも知れない。
死ぬまでに見たい映画ではある。別に今の僕は健康だし、ブログとインスタのストックもある。当然映画を観るのに必要なお金も持っている。
問題は字幕で100%楽しめるかどうか。家庭用の吹き替えを期待して、ノーカットの地上波放送を待つのか、それともDVDやブルーレイを借りるのか。
レイトショーじゃなければ映画は1本1800円ほど。内容に見合っていれば損したとは思わないかも知れないが、1100円で見られた映画を700円余分に払うと言う行為は、大いにストレスだ。ちなみにモーニングショーでも吹き替えは無い。
7番以外で見に行くつもりも無い。
「今出来ることはいつか出来なくなる」。だが、今字幕で見ることで不完全な理解のままクライマックスを迎えることが果たして正解なのか。もちろん完全な理解のもとで迎えられる可能性はある。だがしかし、、、。
これがビッグバジェットのブロックバスター映画であれば、迷わず見に行った。問題はこれがミステリーという点と、
ナイル殺人事件という点だ。
オリエント急行殺人事件は、僕の中でミステリー映画の「トップ」と呼んで良いほど楽しめた。あれほど最後に唸らされた作品は無いと言っていい。人によって全然感想は違うだろうが、僕程度の人間には「ベスト」な案配だった。
その続編が前作を超えられる可能性は、そう高くない。
きっとどこかに正解がある。絶対あるのだけど、たぶん今見に行かなければ、来週には7番スクリーンから陥落するだろう。一生見ずに生きて行く可能性もある。
それを後悔する可能性も、、、。
大事なことを忘れていた。
最も後悔しない正解の決断が、容易に見つかるとは限らない。
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