ペルソナ5~その2~
昨日の続き。今日は褒めちぎる。
一番素晴らしいと思ったのは、
バランスが素晴らしい。
これは本当にそう思った。と言うか、この点はまさに「一級品」と言っていいと思う。前述のべスト10タイトルにFFやらドラクエやらが名を連ねる中、一角を崩したということはつまり、
遊んでいて楽しいからだ。
開始から徐々にパーティが増えていく、少しずつできる事が増えていく、行動範囲や自由度も増していく、当たり前のことが丁寧に丁寧に作られていて、その中でも「スゲェな」と思ったのが、
自分の強さの実感。
かなり説明的な話になるのだけど、このゲームは時間制限があるタイプで、それを超えてしまうとゲームオーバーになるという「強めの枷」がある。
例えばダンジョンに入れば、出てきた時何も出来ずにその日は終わるし、例えばパラメータに影響する行動をすれば(ダンジョンに入らなくても)時間は経過する。
※前述したけど気に入らなければロードすればよいので試すことは出来る
また、シンボルエンカウントの敵の数は概ね固定で、リポップがどのタイミングなのかはイマイチわかりづらい。
※絶対リポップしないわけではない
時間制限があると言っても、ムジュラやピクミン、ライトニングリターンズのようなシビアな分刻みというわけではないので、
一度ダンジョンに入ったら、出来る限り多くの敵を倒して生還したい。
セーフポイントと呼ばれるセーブが可能になる部屋が各所にあり、そこからなら入り口、つまり元の世界に戻る事が可能になる。また、セーフポイントには入り口から飛んで行くことも出来るため、徐々に先へ先へと行動半径を広げつつ、攻略するスタイルになる、、、のだが、、
僕は貧乏性なので、毎回最初から全部の敵を倒しながら進めている。
そうすると、「敵がみるみる弱くなっていくのがわかる」。パーティの人数が増え、武器や防具を強化し、スキルを覚えたりペルソナ(憑依させる魔物等)が増え、レベルが上がることでMPも増えるから回復魔法の使用回数も増え、、
全く同じスタートなのに、到達出来るところがどんどん先へ先へと伸びていく
これがまことに気持ちいい!
実際には、序盤の敵はオートで倒せるようになったり、節目となるボスが居なくなることでトータルの難度が下がることも否めないけど、
強くなることを実感してこそのRPGだろっ!
と声高に叫びたい気持ちでいっぱいだ。
ぶっちゃけプレイ時間も「異常に伸びてしまう」。序盤は端折って最奥部のセーフポイントまでジャンプした方が、たぶん生産性は高まるだろう。時間制限があるとは言っても、僕がプレイしているのは「ノーマル難度」
※4つある中の難しい方から二つ目。一番低難度以外はゲーム中でも変更可能
そこまでシビアなバランスではあるまい。
でもこれが楽しいのだ。そして楽しいは正義。「全ては楽しいの為に」なのだ。
最序盤の相手であっても、こちらが一切傷を負わずに倒せるならば戦闘するのはやぶさかでない。ほんのちょっとしたアクション要素により先制攻撃が仕掛けられるそのバランスも素晴らしいし、
※マリオRPGほどシビアじゃない
ステータスではないプレイヤースキルの面からも、生産性、そして「スタイリッシュなプレイによる快感」が増していく。
これが十傑衆かっ!
これが「21世紀№1RPG」か!!
「睡眠時間がとにかく奪われる」と言われていたが、これは本当にそうだった。3時半過ぎについ、もう一度だけ、とダンジョンに潜った僕が次に現世に戻ったのは、
5時45分。
この充実感、この満足感こそがRPGだ。
・・・
他にもいろいろいいところはある。
・音楽がいい
口ずさめるタイプのメロディアスなフレーズではないけど、合成するところとか、喫茶ルブランとか、
「音楽、いいな」
と思ったのが何カ所かある。メトロイドやゼルダ、FFドラクエみたいな「メインテーマの焼き直し」以外でそう感じるのは、極めて珍しいことだ。
・魔物をくどくのが簡単に
ホールドアップのトリガーは結局わからなかったが、例えばラッシュ(オート)時でも仲間の攻撃でも、最後の一体じゃなくても、HPをギリギリまで減らしてじゃなくても、
発生するらしい。
で、こちらとのレベル差が影響するのか、弱い魔物はサクサク仲間になる。序盤だけ異常に苦労したけど、今は全然楽になった。まぁそりゃそうだわな、昔のままじゃ今の若い子は付いて来れないし、「僕みたいなジジイもしかり」だ。
・効果音がいい
音楽とは別に、カーソルの決定や移動、攻撃のヒットやその他諸々かなり細かな部分まで、「耳馴染みがないのに心地よい」効果音が「ベストなタイミングで」鳴る。これはプレイの気持ちよさに直結する。傑作の条件でもある。個人的にニーアには感じ無かった。
・キャラ立てがいい
嫌なヤツが出て来るアニメやマンガが大嫌いな僕なので、最初のボスである鴨志田は普通にぶっ殺したいくらい大嫌いなのだが、
どうやらホントに殺してくれそう(ほぼ同義)なので、スゲェがんばれる。
ヒロインは必要十分にかわいいし、主人公も問題無くかっこいい。あとは恋愛要素を織り込んでくれれば言うこと無いのだけど、、、この辺りはどうなるんだろ。てか、制限時間をフルに活かした方がいいのか、それとも早くクリアしたらしただけメリットがあるのかもよくわからないけど、とりあえずアルバイトは「お金を稼ぐためだけならしない方がいいかも」と思った。間違いなくダンジョンに潜った方が稼げるから。
・セーブが速い
ロードも出来るのは上でも書いたけど、セーブの時間そのものもかなり短め。気楽にセーブ出来るゲームが僕は大好きなのだ。体感ではメトロイドドレッドと変わらないくらい。一瞬ではないけど、待たされる感じはほぼない。
・デスペナルティが良心的
戦闘開始時からやりなおす、直前のセーフポイントからやり直すを選べる。ありがたい。ちょっとしたコマンドミスでセーブからやりなおしとかガッカリだもんな。
・マップ移動がやりやすい
最初はイマイチよくわからなかったけど、わかってからはかなり便利。ロード時間も許せるレベル。これは頻繁にロードするゲームだからこそ出来る芸当って感じ。以前のタイトルだと、ゼノブレイドクロスの移動を思い出した。
・声優が素晴らしい
素晴らしい。ベルベットだっけ?合成の館の主とか、「好き過ぎる」。主人公がしゃべらないのが逆にもどかしくなる。鴨志田のイヤ~な感じもよく出てるし、声優のクオリティは一部の隙もない。シン・クロニクルとは大違いだ。
・・・
とにかく、「ダラダラと遊べてしまう」のに「繰り返しにならない」のが素晴らしい。僕は単純作業の繰り返しが「好き」な人種だが、それはそこに緊張感が無いのが好きだという点もある。本作はバランスの妙味が素晴らしく、文字通り「時間を食われる」。ゲームをやっていて、僕が褒め言葉を捧げるとしたら、
「トイレに行きたい!でも行きたくない!!」
ペルソナ5はまさにそんなゲームだ。▲▲▲。KCさんにもオススメ笑。読んでないかもですが。
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追記。蛇足だと思いつつ、、、
・サキュバスが美人!
僕の最新の女神転生は、セガサターン版のデビルサマナーまで遡ってしまう。その当時はまだフルHDでもなかったし、メディアもCDだったから容量も小さく、「所詮ドット絵」の域を出なかった。まぁドット絵にはドット絵の魅力があるのだが。
でも本作では、ちゃんと美人!とても美形に描かれていて、「これぞサキュバス」って感じ。てかこれならインキュバスもイケメンで良かったんじゃないかと思いつつ、そっちはただの妖魔だったな。
・タルカジャ!
前回「女神転生の系譜」であることを覚えてたけど、魔法の固有名詞がそのまま残ってたのはなんだか嬉しいというか、愉快だった。ただつっても全部覚えてるわけもなく、
タルカジャ+ラクンダは今作でも健在!
ラクンダが初代にあったかは覚えてないけど、クーフーリンのタルカジャと言えば女神転生の代名詞<言い過ぎ。まだクーフーリンは出てきてないけど、マリンカリンとかいくつか覚えてる名前が出てきてちょっと嬉しかったって話。
・被ダメゼロで倒しにくいバランス
これは「良かった点」に書けばよかった話だけど、思い出したのが今なので今触れる。
敵の体力とこちらの攻撃力のバランスで、なかなか一撃で倒せないように作られていて、さらに敵の個体数がこちらのパーティよりも多いときすらあると、当然のようにダメージを被る。
通常のRPGなら、MPが減ってきたら宿屋で休めばいいのだけど、本作はそこに枷を設けて、「おいそれとは休めなくしている」。だからこそHPマネジメントがシビアになり、それによるゲーム性が深くなる。
「今のMAXHPから考えたら、回復魔法は、、、ギリ使わないかなぁ」からの、「残りHP1!!!」
なんてことが割と起こる。主人公が死ななければゲームオーバーにはならず、戦闘が終わればHP1で自動的に蘇生するし、回復魔法の燃費はかなり良い。
※MAXMPが60に対して消費3でHPの60/150くらいが回復したりする
シビアというほどシビアじゃないのは、スゲェ窮地に陥るような、例えばヒーラーがひとり倒されて、3人で戦闘中にケルピーが次々に仲間を呼ぶような状況でも、
ギリ覆せたりする。
それはつまり「ゆらぎ」が広いということ。ただステータスだけで勝負が決まらないと言うのは、
実は凄く構築が難しいと思う。
緊張感と戦術の両方が楽しめる。さすが十傑衆なのだ。
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