スパイダーマン ノーウェイホーム
どう見たかは別のネタで書くので、ここでは感想だけ。既に「見たい!」と思ってた人は見てるだろうから、ネタバレ有り。まだ見ようか迷ってる人には、
全くオススメはしない。
それはあくまで「僕の価値観」「僕の好み」の上での話なので、好きな人に文句があるわけじゃない。それに、気に入らないポイントに関しても、かなり人それぞれな部分がある映画だと思う。
一言で言えば、「ご都合主義が過ぎる」。
ただ、それは「良い方で」じゃなく「悪い方で」ご都合主義なのが気に入らない。別に銃撃戦で味方だけ弾に当たらないことに文句があるわけじゃない。主人公に展開が贔屓されるのは、むしろ見ている側が気持ちよくなる為に不可欠だすら思うし、それによって面白くなることが全てだ。
まぁ腹が立つ主人公&ドクターストレンジだこと。
あらすじ的には、前作で「正義の味方のフリをした悪者」を殺してしまった
※正確には自滅しただけなのだけど、世間的にはそう見える
汚名を着せられたピーターが、それを何とか払拭しようとドクターに「その部分の記憶」だけを世界中から消して貰うように頼む。その過程で、「やっぱ彼女だけはそのままに、いや親友も、おばさんも、、、」といろいろ難癖を付けた結果、
他の世界から「ピーターパーカーを知る者」がこの世界に召喚されるハメに。
この時点で大概腹が立つのだけど、問題はそいつらをまとめて元居た世界に戻せと(ドクターに)言われ、全員集めた段階で、
この人達、戻したら死んじゃうんだよね?何とか改心させたい!
ここに呼び出されちゃった連中は、つまりは「大量殺戮」を行った「重犯罪人」ばかり。言ってみれば死刑囚や無期懲役で刑務所に服役していても何ら不思議は無い人たちなのに、
戻したら殺されちゃうかわいそう
バカも休み休み言え。ここでドクターが「彼らは君のおばさんを殺す可能性が極めて高い連中だぞ」とか、「誰かにとっての大切な人を何人も無残に殺してきている人を助けたら、彼らに家族や恋人を殺された人たちはどう思うと思う?」みたいなフリがあれば、
ガキで愚かなピーターも思いとどまって元の世界に戻したかも知れない。
でもそう言わない。なぜか、
ご都合主義だから。
おばさんが死んじゃうときも、全く痛がるそぶりがなく、もっと早く措置すれば多少なり延命の可能性もあっただろうに、と思いつつ、
ご都合主義だから。
そもそも前作でミステリオ(悪役)にハメられたことをスッカリ忘れているのもイラ立つ。自分の甘さを多少なり反省し、学習していたら、ここまで愚行を繰り返さないだろうに、、、
今回のホームスパイダーマンはそう言うところがむしろキャラとして重要だと思われて仕上げられている節がある。
僕の中では、スパイダーマンで一番好きなのはアメイジングの1だ。サムのスパイディは調子に乗りすぎるのが腹が立ったし、今回のはガキ過ぎて腹が立った。アメイジングの子は若者なら許せるレベルで、かつ(見た目はともかく)知性も高い。
スパイディの条件に「愚か者」があるとしたら、今回はピッタリ合致する。だがしかし、僕は愚か者が大嫌いなのだ。
てか腹が立つのはドクターの方もだ。アンタはもっと知的で理性的で聡明な男じゃなかったのか。なぜあんなガキの言うことを真に受けられるのか。説得出来ないのか。
大人の都合にもほどがある。
MJは前作に引き続き魅力もなく、ネッドもなんら親友じゃなくても構わない。ネッドは役所としては「ブレイン」的な知性とひらめきが求められそうなものだが、そう言う気配を全く感じさせないキャラ、(こちらもかなり幼い)設定なのが鼻に付く。
インディジョーンズのショーティみたいな親友のが居心地がいいのに。
※完全個人の趣味
百歩譲ってMITに入ろうと言うレベルなら、それなりに「MITっぽさ」が欲しいと思ったわ。全く知性を感じないキャラに、、、まぁ僕はMITに知り合いが居るわけじゃないから、実際は彼らみたいなキャラが「普通」なのかも知れないけども。
これが概ね僕が腹を立てたところ。一方で、理解出来る、わかる、と思ったのは、、
スゲェキャスト。
ドクターオクトパス、グリーンゴブリン、サンドマン、マックス(電気男)、トカゲ男と言う過去のヴィランが再登場。ウィレム・デフォーなんて結構なご高齢だと思われるが、キッチリ美味しい役をこなしてさすが。
善玉も、ドクターストレンジとウォンだけじゃなく、過去シリーズのピーター2人が再登場。もちろんファブローも居る。てか、
この辺は、つまり「エンドゲーム以降の世界」を構築する上で、少しでも贅沢に見せるにはどうしたらいいか、智慧を絞りに絞った結果だろうと思う。
ここを「ご都合主義」として指摘&嫌悪する向きもあるだろうけど、僕的にはそこは「しょうがないだろ」と理解した。だって他に何が出来る?誰を出せば見てる人が「アベンジャーズの後続作品」だと思って貰える?
よく閃いたもんだわ。
ただ、言っても彼ら全員が大活躍というわけには行かないし、
ジェームズ・フランコが居ない!
初代ピーターの親友であり、2代目グリーンゴブリンであった彼は、この世界に「居てなんら不思議は無い」キャラだったはず。まぁただでさえキャラが渋滞してるってことはあるけど。
年齢的なことで言えば、ジェイミー・フォックスだけ一切歳食ってないみたいに見えたのもちょっと違和感があった。トビーはもちろん、アメイジングの彼もかなり老けていて、いよいよ高齢化だなぁと思いつつ、
マックスだけ超若い。
CGなのか別人なのかわからないけど、全盛期が未だ継続中って感じだったわ。
・・・
実を言えば、開始数分で一回見るのを止めた。世界中に正体がバレ、糾弾され、蔑まれるスーパーヒーローというのが、
見るに耐えなかったからだ。
ただ、せっかく課金ポイントを使って、72時間限定でアンロックしたわけで、これを見ないで放置するのは相当もったいない。
そんなに見たくないなら、見たくないところだけ飛ばせばいいか。
と20秒ほど飛ばしたりしつつ、何とか最後まで見ることが出来た。つかぶっちゃけどこが良かったかと言われたら、
オクトパス関連だけ
と言ってもいい。登場から撃退。改心させてからのクライマックスと、彼だけは見ていて「気持ちよかった」。そもそもスパイディは気持ちよさとは対極にあるような作風がメインだったのかも知れないし、むしろ違和感を感じなかったと言えばウソになるけど、
クリス評価としては、全体通して★(2/10点)くらいかな~
まだ前作の方が良かった気がする。ほぼ覚えてないけど。てか「狂気の表情」のウィレム・デフォーは良かった。
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