政治とかわからんけど
共和党の掲げる「最低賃金1500円」だけは勘弁してくれと思った。最低賃金1500円ってことは、つまり高校生でも、年金を貰ってるおばあちゃんでも、最低1500円の時給を保証しなきゃダメという意味。障害者でも、スゲェ物覚えが悪く掛け算が出来ないような人間でも、1500円の時給を払えと言う意味。
その上で有給は有給で保証しなければならないし、その保証をするためには日数を「働かせなければならない」。突き詰めて言えば、「有給をあげる余裕がないので日数を減らしてくれと伝えた結果、だったら辞めます」となる可能性が高まる。さらに言えば、時給1500円が支払えないような会社は潰れればいいと言う発想になり、潰れればいい会社が全て潰れることで減る雇用に関しては、
生きる資格がない人間は死ねばいい
と言ってることと同義。
働いている人をいきなりクビにするためには、本人が横領や万引をしているとか、素行不良で勤務態度が著しく悪いとか以外は難しいし、どんなに能力がなくても、例えば店番くらいしか出来ない程度の能力であっても、店を回していく上でどうしても必要であれば雇い入れることになる。つか、最終的に自分ひとりで店を回していく「覚悟と健康」があれば、時給1500円払って人を雇う必要はなくなる。重要なのは、「覚悟」だけでなく「健康」も付随する点だ。
つまり、健康に働き続けられるための最低限の休養を取る必要が「不可欠」であるわけで、最終的に自分ひとりで店を回し、黒字にするために、営業時間を短縮したり、定休日を増やしたりすることが視野に入る。つまり、
お客様にご迷惑をお掛けすることになる。
全ては優先順位。どちらが大事か。どちらが重要か。どちらが死活問題なのか。
僕の給料は日本人の52歳の平均より遙かに下だ。半分とは言わないが、胸を張って言える額では到底無い。前回昇級したのがいつの話だったのかも思い出せないし、
※立場的に後継者であり、僕個人に大きな不満があるわけじゃないのでそれを求めたりもしていない事実はある
僕の小遣いに関して言えば、20年くらい前に4万円が3万円になって以来据え置きだ。
それでも特に生活に大きな不満があるわけではないが。
視点を変えて言えば、現時点、最低賃金が955円で働いて貰っている人ではなく、「時給1500円に見合う能力の人間に働いて貰う」と言う選択肢もきっとある。だがしかし、そんな人はそう簡単には見つからないし、もし目の前の人がそうであったとしても、それを判断するには相応の時間が掛かる。最初から「時給1500円ね」と雇うわけにはいかない。
ちなみに、衣料品小売店をやるに当たって、時給1500円に見合う能力とは、
・ひとりで店頭を品出し出来る。またひとりで夜店頭の片付けとレジ締めが出来る
・基本的なレジ業務や接客が出来る
・愛想が良く、それなりの知識や計算能力がある
・値札を作ったり、値付けをしたりする際に、単位時間辺りの生産性を意識して動くことが出来る
・あんまりサボらない※重要
・健康※超重要
・私事で休みをほとんど入れない※月6休
・仕事に対する覚悟がある
・それなりの力仕事も文句を言わずこなせる※限界を超える必要はない
・女性
・年齢は上記をこなせるなら不問
ぶっちゃけ最後の「女性である」こと以外は、僕のことである。つまり、僕と同じことが出来る人間になら、時給1500円を支払う価値を見いだせるし、極論、
ほぼふたりだけで店を切り盛りすることも出来るだろう。
時給955円の人間が5人より、時給1500円の人間が2人の方が、「時給に見合うだけの働きが出来る人材であるなら」、会社のためにはプラスの方が大きい。
あくまで「見合う働きが出来るなら」だ。
逆に言えば、ことある毎に疲れたとかため息をつき、遅刻を頻繁にし、休みや労働時間の希望が多く、仕事の生産性が低く、学習能力に乏しく、記憶力が弱く、力も無く、笑顔や挨拶もまともに出来ないような人間にも1500円の時給を払わなければならなくなるなどと言うことは、
共産党に爆暖を仕掛けたくなるくらい腹立たしいことなのだ。
「無能な人間にも高額の所得を」と声高に叫んでいる輩たちにしか見えないのだ。少なくとも僕の立場と知識からは。
・・・
そう言うあんたは有能なのか!?と問われたとしたら、その答えは確かにYESとは言えないかも知れない。ただそれは、「有能の定義」による。何を持って有能とするのか。決断と発想と行動力で、どんどん会社を大きく出来る人間「だけが」有能だというのなら、僕は明らかに有能ではない。だがしかし、そんな人間は、日本に「1%」も居まい。
どんどん分水嶺を動かしていって、その真ん中に「有能か無能か」の境目を決めるとしたら、僕は多分「その境界線のあたり」に居るだろうと思う。これは忖度抜きで冷静に僕という人間を他の従業員や、毎日来て下さるお客様との会話から判断してのことだ。
まぁ境界線より少し下かな、ってのが正直なところではあるけど。なぜなら僕には志が無いから。
以前学んだセミナーでは、経営者は趣味を持つことが許されないと言われた。人生の全てを仕事に注ぎ込む「べきだ」と言われた。家族を顧みることも許されず、一日に12時間以上働くのが当たり前だと。
※ちなみに小さなセミナーではない。規模的には当時日本一の規模だったセミナーだ
既にその時の講師だった渥美俊一先生は他界されていて、その頃のセオリーや、理念が今でも通じることは無くなっているかも知れない。だがしかし、多くの経営者が渥美先生に師事して今の日本の小売業は大きく伸びてきたのだ。
イオンの岡田さん、セブンイレブン(ヨーカ堂)の伊藤さん&鈴木さん、ダイエーの中内さんほか、チェーンストアで全国展開した会社の多くが、「趣味を捨て仕事に没頭した」。
自分にはムリだと思った。
それを「有能か無能か」の分水嶺とするなら、僕は間違いなく無能側の人間だと。
ただ、それでも明日は来るし、今日の晩ご飯は食べたい。最終的には、
「自分の中の優先順位」に全て従うだけのことなのだけどな。
来月のシフトを組みながら思ったわ。
・・・
余談だけど、渥美先生の主宰したペガサスクラブの会員で、僕が知ってる会社↓
※ウィキペを見ながら
ダイエー、ヨーカ堂、イオン、西友、西武、コープこうべ、長崎屋、ベイシア、平和堂、ジョーシン、ベスト電器、ビックカメラ、マツモトキヨシ、オートバックス、しまむら、オークワ、ケーヨー、エディオン、フィール、ケーズ電気、ダイソー、アルペン、コーナン、カーマ、ヤマナカ、コメリ、キタムラ、ジョイフル、すかいらーく、吉野家、ジョナサン、木曽路、ダスキン、ニトリ、、、
本当に凄い人だったのだよ。
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