面白いマンガの条件ではないが、、、
僕が楽しめるマンガ、今楽しんでいるピッコマのマンガを振り返ってみると、その昔不文律とさえ言われたジャンプの「努力、友情、勝利」ではなく、
・モテモテ
・最強
・インフレ
・余裕
・引っ張る終わり
こんな感じのキーワードが浮かび上がった。
とにかく、嫌なヤツが出てきても一瞬で倒す。それでいて次回へ繋がる一コマがとても先が気になる終わり方。
時に傲慢で、時に謙虚で、時に女たらしで、時に老獪。転生物に限らず、主人公の性別にすら限らない。男性でも女性でも、
圧倒的魅力で他をねじ伏せる。
「痛快」という言葉でくくってしまってもいいのかも知れないけど、ちょっと物足りなさも感じる。
と言うか、これはたぶんマンガだけじゃなく、アニメでもドラマでも映画でも通じる方程式なのではないかとちょっと思う。
とにかく今は昔と違って、「おしん」のような不幸な物語で心を打つことはない(断言)。同時に、主人公のかっこよさに自分を投影すると言うことも、正直僕に関しては無い。モテモテのハーレム主人公を見て自分も複数の女性からあんな風に思われまくりたいとは思わない。強いて言えば、
余裕のある所作には魅力もあこがれも感じるけど。
どんな強い相手でも、どんな恐ろしい状況でも、余裕を忘れず、振る舞いに安心感とそれを裏付ける「力」を感じる。「力」は必ずしも筋肉とは限らず、発想力であったり、料理であったり、過去の人生で得た知識であったりする。それはつまり異世界物を支える屋台骨でもあり、
異世界物というのは、つまり今までとは別ベクトルで「力」を提案したところが面白いと受け入れられた最大の要因だったと思う。
逆に言えば、今後異世界でなくても新たな「力」を見つければ、そこに鉱脈があり、ブレイクするかも知れない。
ドラゴンボールはとても面白い。最高だが、あれもある意味異世界物と言えなくもない。
別の星から来た異星人が、地球という環境で爆発的な力を発揮する。時にピンチになったり、友情や努力をしたりもするが、主人公孫悟空は基本前向きで、涙を流して悔しがったことなんて、、、
あったっけ?
ベジータはあったけど。
強いて言えば「モテモテ」ではなかったけど、それでもカワイイ奥さんを親子共々見つけているし、もっと言えばクリリンやベジータという脇役さえも幸せに暮らしている。ある意味それもインフレと言えると思う。
また、僕が好んで遊んでいたエロゲー、つよきすや辻堂さんも同じく。モテモテのハーレム展開はエロゲーの基本にしても、主人公には体力はなくとも知性があり、「モテる理由」が明確にあったし、さらにその上で笑いのツボも上手く刺激してくれた。
ピッコマで好んで読んでるマンガに唯一欠けていると言えば、その笑いの要素か。
「カノジョも彼女」はその点大変好ましい笑いを提供してくれるし、「僕ヤバ」の笑いのツボも嫌いではないが、
たぶんそこそこの画力があって、基本的な脚本を書く力があれば、あとは無難にヒット作を量産し続けられる、「みんなが好む作品」は作れるのが「今の世の中」なんじゃなかろうか。
昔なら同じようなマンガをそこまで大きく評価すると言うことは無かったかも知れない。モノマネ、パクリにシビアだったこともあるけど、どちらかというと「気持ちよさ」より「面白さ」が評価されてた気がする。
でも今は、と言うか僕は、次から次へと提案される同じような設定、同じような世界、同じような絵柄のマンガで、名前だけが違う作品を、
躊躇いなく課金してまで読んでしまったりする。
それは僕が歳を取っていろんなことを「忘れがち」になったことも一因としてあるかも知れないけど、まぁ単純に腹が立たない、もどかしさもない、イライラしないで気持ち良くさせてくれるマンガが、
癒されるし、求めているのだ。
ゴッドオブブラクフィールド、4000年ぶりに帰還した大魔導師、あと、
最強の王様 二度目の人生は何をする?
これ、今スゲェ面白くなってきた。魔法学院に入学してからの展開があまりに最高で、一気に1000円分くらい購入。
全く問題無い。僕のお金は僕の楽しいのために使う。
言ってしまえば全部同じなのだ。だが、
全部同じで何が悪いと言う話だ。
「面白くはない」かも知れないが「気持ち良く」「楽しい」。それを面白いと言ってもいいのなら、今僕が読んでるステロタイプのクローンたちは、
どれもとても面白い。
強くオススメ出来るほどじゃないけどさ。
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