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2022年7月 9日 (土)

安倍元総理銃撃

仕事中、たまたま妹が車でテレビを点けたらニュースでやっていた直後だったらしく、息巻いて店内へ戻ってきて開口一番、

 「凄いニュースがやってた!」

一体何事かと思った。こういう時僕は結構冷静である。努めて冷静を装うのではなく、

 大抵のことは聞いてからの判断で問題はない。

今思えば、「ミサイルが愛知県東部に向けて発射された」とか、「関東大震災で東京が壊滅状態」とか、「ロシアとアメリカが核ミサイルを発射した」とかなら、さすがに驚くし「ヤバイ」と焦ったかも知れないが、

 「安倍総理が撃たれたって!」

と言う。「はぁ」。一番最初の感想は、肩すかしでも安堵でもなく、「無」。何も思わなかった。別に僕は彼にお年玉を貰った経験があるわけでもないし、そもそも彼が僕に何をしてくれたのかもわからない。僕は政治にほぼほぼ興味はないし、もっと言えば今の総理の名前すら知らない。
※正確には忘れた。調べたら岸田というらしい。知ってた?

パートのおばさんはそれを聞いていささか驚いていたようだが、例えばキムタクが撃たれたわけでも、自分の家族が撃たれたわけでもない。日々の暮らしの中で接点がわずかでもある人間ならば「心に波風が立つ」ことも理解出来るが、別段そう言う間柄ではない。むしろ、

 「何にも関係無い人間が無差別殺人の標的にされた」

と言われた方が、自分や自分に関係する人に同じ災いが降りかかってくる可能性がある分怖いと思うだろう。

一旦話を逸らすが、今僕の知る、それでいて会ったこともネットでコミュニケを取ったこともない有名人で、「死んだらショック」な人を挙げるなら、

トム・クルーズ、庵野秀明、樋口真嗣、鳥山明、桜井のりお(僕ヤバの作者)、宮本茂、野村哲也、ジョン・ウイリアムス、スティーブン・スピルバーグ(映画監督は他にも何人か)、秋元康、あずまきよひこ、芦田愛菜、サンドイッチマン、伊集院光、明石家さんま、ナインティナイン、木村拓哉、日置マサシ(SASUKEの人)、、

 そんなもんかな。

別にダウンタウンが死んでもショックじゃないし、ジャニーズの他のメンバーが死んでもさほど驚きもしない。「え!?」って程度のリアクションはするだろうけど、自分の摂取してる番組やゲーム、マンガに関係無い人が死んでも、僕個人の生活にそこまで大きな影響は無い。

 というかたぶん一切影響はない。

と言うことは、心を荒げたり沈ませる意味もないし、そうならない。

むしろそうした直接関係がない人が死んで、凄く悲しくなったり泣けたりする方が、ちょっと不思議な気すらする。もちろん罪もない子供が銃殺されたり火だるまにされたりするニュースはショッキングだし、かわいそうとも思うけど、「有名人の死」と「子供の死」は全く別ベクトルで語られるものだろう。

てか、「かわいいネコが殺された」という方が、「安倍元総理が殺された」よりずっとショックでかなしいことだと思う。少なくとも「かわいいネコ」はもしかしたらインスタで僕を幸せな気持ちにさせてくれたかも知れないわけで。

・・・

話を聞くと、犯行に及んだのは元海上自衛隊の41歳で、ある種私怨めいたものだったらしい。「殺すつもりで撃った」との供述に間違いがなければ、

 殺したいほど安倍元首相が憎かった

と言うことになる。

・・・人をリアルに殺したいと思い、実行に移すほどの憎しみとは、どのようなものなのか。

ここで安倍さんに恩がある人や、直接の血縁がある人なら、そこで加害者に対して感じるのは怒りや憎しみだけかも知れないが、僕はそうじゃないので、

 ぐるりと視点を切り替えてみる。

 殺したくなるほどのことを、彼に対して安倍さんはやったってこと?

彼個人なのか、彼の家族や大切な人に対してなのかはわからない。だが、41歳という年齢は、少なくとも未成年が調子に乗って人を殺すのと意味が違う。もちろん精神異常で凶行に及んでしまった可能性もゼロではないだろうが、今のところそう言った雰囲気はない。

 明確な殺意を自国民の男に抱かせるような「その人にとっては極悪人」だったのか。ならば、他にこの行為に対して諸手を挙げて「よくやった!」と喜ぶ人間が「いてもおかしくはない」。

詳しい理由はわからないし、僕が今書いてるのは僕が現時点で知ったことを元に僕が勝手に想像してるだけのこと。でも、「ジョン・レノンを殺して有名になりたかった」とか、未だに犯人がよくわからないケネディ暗殺とは、今回のケースは全く違うように思える。

やくざの抗争でもない、いじめで息子を殺された親の復讐というわけでもあるまい。人を殺したいほどに憎む動機とは、、、。少なくとも僕もしょっちゅう「死ね」と口走るタイプの人間だが、それは口先だけのことで本当に銃を撃って殺したいわけではない。
※例えば救急車が来てるのに一時停止せずに走路妨害をするような輩には、「死ね!」と思う

仮に僕が本気で殺意を抱いたとしても、それを実行に移すかどうかには大きな違いがある。当たり前のことを当たり前に書いているが、実際そう思う。

 それをやらせてしまうほどの相手なのか、安倍晋三!cvゾーフィ

ここは銃が簡単に手に入るような国じゃない。使ったのはハンドメイドの銃だったらしいが、そんなものを(簡単ではないかも知れないが)作ることが出来る世の中というのも怖くなる。今回はターゲットが「元総理」という肩書きだったが、自力で殺傷能力のある「兵器」を、個人が作ることが可能ということになれば、

 いじめの仕返しに作られるかも知れないし、その使用時に全く無関係な人間を巻き添えにするかも知れないし、その無関係な人間が僕もしくは僕の大事な人かも知れない。

むしろ本当に怖いのはそっちという気もする。例えば元軍人であっても、おいそれとは銃器を取り扱うことは出来まい。しかし、例えばナイフや、例えば「バールのような物」で殴打して殺すのとはわけが違う。距離にして10mほどだったそうだが、スナイパーライフルのような狙撃銃でなくとも、今の日本で10mの距離を完全に安全にすることはたぶんほぼムリだろう。

とりあえず「どのような凶器で犯行に及んだのか」というニュースに関しては、さらなる凶行に及ぶリスクを十分考えて、情報規制をし、極力方法が漏れないようにして貰いたい。頭の悪い人間は「知る権利」とのたまうかも知れないが、生死の境目は、案外そんなシンプルなところに転がっていたりするものなんだと思うから。

まるで映画やドラマのような事件だったわ。
※率直な感想

・・・

前日、遊戯王の作者が、沖縄で鮫に襲われて他界。この人も僕にはほぼ関係ない。昔多少カードのやりとりで儲けさせて貰ったりもしたが、この10年以上一枚も手にしていない。年齢60歳は、死ぬには早すぎるとは思うが、死ぬまでに使い切ることの出来ないほどのとんでもない財産を得て、他の誰も味わうことが出来ないほどの絶頂を体験したであろう人生。その結末が「鮫に食われる」というのは、確かに怖すぎるとは思うが、ここでも僕が感じるのは、かわいそうとか、残念という感情ではなく、「ほとんど無」に近い。

 正直遊戯王を面白いと思ったことはただの一度も無いからな。
※マンガ、アニメ、ゲーム、トレカゲー全てにおいて

ウクライナで非武装の子供達が殺される方が、ずっと悲しくツライことだと思うわ。あくまで僕にとっては、だけどさ。ま、ベクトルは違うけど。

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