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2022年8月 8日 (月)

グレイマン

大したモンだ。ネットフリックス専売ながらジュラシックワールドの時にCMを見て「面白そう」だと思い、休日の今日、雨戸を閉めクーラーを入れて視聴開始。

 掴みからしてクオリティの高さを感じる。

特に掴みからしてやりとりが上手い。ガス抜きが出来る主人公。やりとりには無駄が無く、OPも無駄に長く無い。

思い出せないのも悔しいので、ウィンドウに映しながら感想を書いていくけど、

「◆」の感想は見ながらのもの。このパートにはネタバレも含む。

まずはネタバレ無しで感想を言うなら、

 これぞアクション大作!

それも、

 「2022年の」アクション超大作だ。

カーチェイスにしても殺陣にしても、銃撃戦にしても場面のメリハリにしても、ほぼ全ての面で完成度が高く、密度が高く、テンポが良く、洗練されていて、お金も掛かっているし、キャストも魅力的で、

 とても心地よい。

僕が好きなのはまさに「こう言う映画」だったって感じ。

ネットフリックスはそろそろ抜けようかと思ってたけど、こう言うのを見ると、

 ああ抜けなくてよかったなぁと思う。

クリス評価は★★★★!

前情報はホント僅かなCMだけで、そこで得られた情報は、

 絵作りの上手そうな(迫力がありそうな)映画だなぁ

と言うだけ。主演のライアン・ゴズリングは名前以外覚えて無くて、相手になるクリス・エヴァンスは問題無い。途中でヒロインに見覚えがあったことを思い出し、
※キアヌの映画でオッパイ見せてくれた美人。今作はオッパイもないしブロンドでもない地味なヘアスタイルだったけど、それでもそこそこ魅力的だったアナ・デ・アルマス

監督が誰かはこの時点ではわからず。

◆序盤の花火打ち上げ場所でのステゴロは、新鮮にしてよく「気付いた」と感心させられた。派手な爆発もコンピュータ制御なら近くに人が居ない説得力もあるし、爆発にも必然がある。今まで誰もやったことがないシーンを閃いてる時点で、「やるな」って感じなのに、それをしっかり形にしたことも素晴らしい◆

監督はウィキペを見たら、、、

 シビルウォーとかエンドゲームとかの監督!めちゃスゲェ人だったわ。

だからこそクリス・エヴァンスも出せるんだな、って感じだし、ここまでコストが掛けられたんだな~って。

てかぶっちゃけ、

 映画館で見たかった!

強いて言えばタイトルが地味なので、
※グレイだし
よほど上手いアナウンスをしない限り「見損なう」可能性が高かった感じ。

実際問題トップガンマーヴェリックより素晴らしいってことは無い。あれは奇跡の一作だし。でも、方向が違うとも言える。

トップガンは「レガシー:遺産」があって、トムという最高の大物が居て、ネームバリューによる煽りも、紛れもない世界一。「感動の9割を左右する音楽」もトップガンが「絶対」だ。

 情報ゼロから立ち上げたことを考えたら、グレイマンも相当凄い。てか、

 グレイマンに無いのは音楽だけ。

BGMはもちろんあるし、ところどころで掛かるレコードの曲もシブい。でもそれは「悪くない」だけで、トップガンの「突き抜けた良さ」とは比較出来ない。

 そう言う意味でも「2022年の作品」って感じ。

見ながら思ったのは、同じく専売のシックスアンダーグラウンドに近い「贅沢さ」。さっきテンポとメリハリの良さを書いたけど、テンポがいいってことは、つまりカット数が多くて、メリハリがあるってことは、場面数、ロケ地が多いと言うこと。つまり、

 テンポが良くてメリハリがある映画はお金が掛かる。

もちろんキャスト的にもお金はもちろん掛かるし、監督もしかりだろう。吹き替えの声優も素晴らしいし、

 エンターテイメントとはこういうことだと思った。

◆飛行機のシーンも素晴らしい。およそこのシーンで掛かるには不似合いなBGMから入って、背景のグリーンに発煙筒の赤。爆発や破壊のCGは説得力があり(本物っぽい)、これほど贅沢なシーンなのにディティールや展開によどみがない。セコい監督ならもっと1カットを引っ張ったはずだし、一昔前ならここまで細かな破片や、光源を巧みに使いこなせなかった。

アクションシーンのトレンドとも言えるけど、「何が何だかわからなくなることを恐れて、視認性が高くなることより、迫力とインパクトを重視してる」のもいい◆

キャスト的には、ずっと見ててクリス・エヴァンスとライアン・ゴズリングのキャストは、「逆の可能性」も考えてたと思った。ただ、クリスの「善玉顔の割に残虐」と言うギャップを狙ったと思えば納得も出来る。

一報ライアン・ゴズリングは、、、見たことがある映画はほぼ無かった。優男なルックスは、殺人に手を染める屈強な男のイメージから遠く、だがその優しい印象が本作にはしっくり。特に、「普通の木曜日だ」はイイセリフ。

もうひとりのヒロインとも言える直属の上司の姪っ子もかわいくて、生意気でイヤなヤツになりそうでならなかったのもいい。「いい子」だから助け出す説得力がある。この子がかわいくなかったら、映画のクオリティも一段下がったと思う。マジで。

ちなみにアナ・デ・アルマスは、ノック・ノックのおっぱい以外にもブレードランナー2049でめちゃかわいいヒロインや、007ノータイムトゥダイでも美人のサブヒロインを好演。今回は二人のイケメンを引き立てる意味でも控えめなメイクだったけど、話次第では、十分メインを張れる子だと思った。

◆拷問のシーンは賛否ありそう。僕自身そんなに好きじゃないし、エヴァンスのキャラを立てるのに必要だとも思うし、「そのシーンを直視」してるわけじゃないけど、ともかく拷問がスゲェ嫌いという人は注意◆

◆プラハのシーンも素晴らしい。大量の暗殺部隊3チームと、大量の警官&SWATの大規模な撃ち合い。ともすれば安っぽくなりそうなところを、「主人公がベンチに手錠で繋がれた状態」という無茶な設定と平行してるので緊張感が一枚上乗せ。この辺りはさすがエンドゲームの監督って感じ◆

◆市電(トラム)を絡めたカーアクションに関しては、僕の大好きなイーグルアイを彷彿とさせる「スゲェ寄りの破片マシマシ大破モリモリ」で、そんな派手な中にも、「トラムの上から、ビルの窓に映る車内の敵を撃つ」とか、

 大惨事のてんこ盛り!

以下最後のシーンに関するネタバレかつ感想。

ここまで派手な展開で、ラストバトルをどう料理するのかと期待していたけど、

 その期待に応えてくれる絵作り!

なんとビックリ!

今作のラストバトルは、

 マジックアワーにやってる!!

明け方の太陽が昇る時間帯はそんなに長く無い。プラモを一つ撮るのにもポージングを変えるのに躊躇うほど「短時間」なのだ。

 それをこの大作でやることの凄さ。難しさ。

僕の知る限り、殺陣やステゴロを、このマジックアワーでこなした映画はない。それほど難しいことなのだ。凄いことなのだ。

もちろん一見「一晩でやってる」ように見えて、その実数日間ロケをしている可能性もゼロじゃない。でも、朝日も夕陽も、毎日同じじゃない。ぼんやりと明るくなっていく景色、逆光に映る影。

 静止画ですらマジックアワーで撮ればかっこよくなるのに、それを動画でやってるんだから、、、

 大したモンだ。大した監督だ!

もちろん全てCGで、これはスタジオの中で撮られたブルーバックのVFXかも知れない。でも僕にはそう見えなかったし、それで十分なのだ。

 これだけの作品を締めくくるにふさわしいクライマックスだ。

・・・

数少ない残念だったのは、本当の黒幕が誰かわからなかったこと、悪い上司デニーが痛い目を見なかったこと。

 言い換えれば続編を作れる余地を残してるとも言えるけどさ。

もし続編作るなら、ぜひアナも継続して起用して欲しいけど、、、難しいんだろうな~。

まぁ面白かった!「普通の木曜日」のつもりだったけど、「最高の木曜日」になったわ。
※これを見てるのは2022/8/4木曜日

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