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2022年11月12日 (土)

すずめの戸締まり

ちゃんと初日に見に行くところがオレ。我ながらマメというか、ヒマというか。

まずネタバレ無しの感想とか雑談とか。

今回もイオンの7番スクリーンG16で見るつもりだったのだけど、予定を開いたら複数のスクリーンでやるらしく、仕事を終えて直行するとタイミングが合わなかったので、

 夜9時45分からの回で見る事に。

さすがに遅いな~と思いつつ、今行かなかったら行かないかもとも思ったし、

 見て後悔する映画じゃないだろうとも思った。

実際新海誠作品はどれも見て後悔してない。飛ばしたいと思ったシーンも(少なくとも初回は)思い出せないし、高密度の商用作品として、

 外せないな、と。

僕は昔からお金が掛かってる映画が大好きなのだ。てか才能がある人が自分の好みよりもニーズや時代をくみ取って仕上げるエンターテイメントが大好きなのだ。アカデミー賞?んなもんはクソ食らえだ。

 面白ければそれでいい。

てか行きの車の中でマスクを付けようとしたら、ヒモが切れて超焦った。何とか車に布マスクが残ってたので、
※いつ洗ったかわからないレベルのだけど
残りのヒモを切った紙マスクを重ねて装着。事なきを得た。

時間的には割とタイトなタイミングだったけど、トイレでペーパーを畳んでポケットに2つ入れて、いざ視聴開始。ちなみにトイレットペーパーは、

 もちろん涙を拭くためだ。

僕はハンカチを差し出すような女性が居ないので、普段から持ち歩く必要がないのだ。かわいそうなクリス、、ほっとけ!

予告はさほどピンと来るものは無し。マリオが映画化かってのと、中島みゆきの「銀の竜の背に乗って」を主題歌にした映画が、

 その曲だけでトリハダ立ってるのは、さすがにズルいな

って思ったことくらい。タイトルも覚えてないけど。
※実写じゃなくてアニメ

あとは、「アバターはどっちでもいいかな~」「スラムダンク、井上先生は監督としては未知数(期待できない?)だよな」くらいかな。

まず、完全にネタバレのないただのシンプルな感想と評価。

 面白かったけど、★★★☆って感じ。

君の名はやサマーウォーズの時のインパクトはさすがに無い。振り返ってみれば、天気の子より言の葉の庭や、秒速5センチメートルの「桜花抄」の方が好きだったかも。

 まぁエポックメイキングを塗り替えるのは容易じゃない。

前知識としては、「CMすら見てない」レベルで、「すずめ」が「雀」なのか「人の名前なのか」すら知らない状態で見に行ったけど、

 僕の勘では、、、たぶん、、、すずめが戸締まりをする映画なのだろうな、と

僕はスルドイ男だから、そう言うことにも気付いちゃうのだ。

見てる間もなるべく先を読まないように、その瞬間瞬間を楽しむのが僕のスタイル。

 ああもちろん「読めないから読まない」わけじゃないぞ!念のため!

初日ではあるけど最後の上映回で、愛知県豊川界隈では一番大きなスクリーンではあったけど、
※僕の知る限り豊橋を入れても一番大きい
観客は10人ほどしか居なかった。まぁ時間帯も遅かったからね。

オススメ出来る対象は、

 一言、新海誠作品が好きならオススメ。と言うかそう言う人は言われなくても見に行くだろうから、ぶっちゃけそんなオススメの仕方はオススメとは言わない。

それ以外でオススメするとしたら、、、

・背景がキレイ

・声優に違和感ゼロ

・現代劇とSFの融合

・泣ける

まぁつまりそれが新海作品なわけだけど、強いて今回の特徴を付け加えるなら、

・RADWINPS色が薄い

劇中では何度か(彼らではない)歌も流れるけど、これまでのようなキーになる使われ方ではなく、あくまで「添え物」程度で、彼らの歌を期待して行くのなら、それは裏切られるかも知れない。

 と言うか、僕が軽くそうだった。

無くても平気ではあるけど、あればもっと良かったかもな~とも思った。でも同時に、歌の持つ力、歌詞のエネルギーが強すぎて、肝心の物語を阻害しかねないのかな、とも思った。BGMの使い方がとにかく上手かった新海監督だけど、今回はそれを一歩引いて使ってた感じ。

 逆に言えば、歌の力を使わなくてもこれだけの作品が作れた点はさすがとしか言いようがないけど。

ネタバレ無しの感想としては、スタッフロールが始まったら、最後にワンカットあるわけじゃないので、急いでるならそのまま席を立っても大丈夫とお伝えしておく。

------------以下ネタバレっぽい話も加えていく。

まぁ初日にどれだけの人が見てるのかって話もあるけど、見たら見たで感想が読みたくなるのも当然とも思うし。

さっきの話の続きだけど、歌にはやっぱ功罪があると思う。歌詞という「一枚上乗せされた情報を持ったメロディ」は、それ単体でも凄く感動の呼び水として作用しやすい。でも、その歌のパートはその前後のパートと隔絶させる、「単体ゆえの悪目立ち」の要素もあると思う。過去作が全てそうだったとは言わないけど、歌を境に話が変わるのは、一旦箸休めをするような、休憩を挟むような印象を与えかねない。

 一気に見せるには、歌詞が邪魔になる可能性もあり得る。

「ここは歌が流れて欲しいなぁ」と思ったシーンもあったけど、それによって物語の繋がりが途切れてしまったとしたら、それは「やっぱ無くて良かった」ってことになる。

そう言う意味では、「あればもっと良かったかも」とは思う一方で、それはあくまで「かも止まり」だったとも思うんだよな。

 これはこれで完成してたかな、と。

まぁ最後の歌ではまんまと泣かさせて貰いましたけどね。
※トイレットペーパーが役だった

てか、泣かせまくるのが必ずしも最高ってわけでもないし。

あと感想を箇条書きにしていくとしたら、、、

・声優がとにかく良かった

メイン二人はどちらも知らない人だったけど、
※イケメンは神木君かと思ってたけど、神木君は別の人だった

 全く違和感がない。

これはある意味過去2作(君の子<マゼルナ)より「しっくりさ」が高かったと思う。

・ダイジンが謎

見てるとき、ダイジンが悪者になっていく下りがちょっといたたまれなかったのだけど、最終的に彼が要石?になったのもよくわからない。

 なれないって言ってたじゃん!

本作で一番違和感があったのはココ。もう少し上手い逃げ道、言い回し、説明の仕方は無かったのかなぁと。

サダイジンという名前もよくわからない。てかそもそも、

 サダイジン=東京の要石は誰が外したのか。

扉を開けてたのはダイジンじゃなく、「開き掛けてた扉」に案内してくれてた、それはわかった。でも、最初にダイジンを引き抜いたのは紛れもない事実だし、それによって「何か悪いトリガー」が作用し始めたのも事実なはず。

 東京の大扉が、すずめが九州の要石を外したせいで「外れやすくなってしまった」みたいな説明が無いと、東京の要石を外したのは「ダイジンなのでは?」と言う疑念が拭いきれなかった気がする。てか、

 じいちゃんのところにサダイジンが現れたタイミングもよくわからない。

既に抜かれてたってこと?それとも「抜けちゃってた?」。うーむ。

別にSFだし、全てを説明する必要は全然無いと思うけど、タマキさんに「闇」を吐露させたのがサダイジンみたいな雰囲気もイマイチよくわからなかったし、

 最終的に丸く収まったことに違和感がなければ、それはそれでよかったのかも?

とも思わなくもないけど、、、。

頭のイイ人ならもっとずっとスマートに全てのつじつまを理解出来てたんだろうか。

・カーステの選曲

違和感しかない「ルージュの伝言」、滑稽としか言えない「けんかをやめて」、他の曲も何かいい知れない「大人の事情」で流してたのではないかと邪推したくなるほど場違いな感じだった。まだカラオケで歌われてた「男と女のラブゲーム」の方がしっくり。

 まぁ神木君の「わざとヘタに歌う感じ」はさすがだなぁと思ったけど。

・キャラデザイン田中将賀

ちなみに「たなかまさよし」と読む。毎回見るたびに「まさよしであってたっけ?」と自問自答するので、今回も書いておく。前も書いた気がするけど。

細田守監督作品と、新海誠監督作品。その違いの中でかなり大きなウェイトがあるのがこのキャラデザイン田中将賀だと思う。

 やっぱ魅力的なんだよな。凄く。

シンエヴァもそうだったし、他にもいっぱい魅力的なキャラを生み出しまくってる氏だけど、改めて今回も、

 さすがやのう

と思った。声優がいくら素晴らしくても、ガワが微妙では精彩を欠く。背景も音楽も、そしてキャラクターの描写もあってこそ、あのアクロバティックな物語が魅力を放つ。

スタッフロールに名前を見つけたとき、なんだかいろいろ合点がいったわ。

・女性ボーカルの曲

メインテーマのひとつだけど、正直手嶌葵のテルーの唄みたいな、微妙に世界に染まってないような感じがしたな~。

ただの好みと言えばそれまでだけど、全然歌詞が頭に流れ込んでこないんだよな~この声は。

・ミカンの子

名前忘れちゃったけど、あの子との絡み&晩ご飯とかのパート、

 スゲェ好き。

君の名はでも旅先のホテルのシーンがあったけど、ああいうの、

 いいなぁと思う。

なんて言うか、子供の頃親に連れられて言った旅行の思い出を揺さぶる感じ。自分が親になって子供を連れて行った旅行じゃなくて、自分が子供の頃の映像が浮かぶ感じ。懐かしさにも似た良さかな。

・・・

天気の子は、実はまだフルに2度目を見てない。テレビでやったのを録画したりしてるし、DVDを借りに行ったこともあったと思うけど、なんだろ序盤からどうも「いたたまれない感じ」になっちゃって、

 楽しくなかった。

今は見終わった直後なので、もしかしたら今後また「いたたまれなくなる可能性」はあるけど、どちらかと言えば今作の方が「もう一回見てもいいかな」って気持ちになった。それはダイジンの絡みの展開を紐解きたいと言う気持ちもあるけど、

 そこまでストレスフルなシーンは(闇タマキさん以外)なかったかな、と。

てかホントあれ、要る?

良かったところも微妙なところもあるけど、感想書くために振り返ったら「マイナスが膨らんじゃった」感じかな。ホントに見終わった直後は、もっとずっと満足してた気がする。

 まぁどのみち君の名はは超えられなかったとは思うけどさ。

てかキスシーンはイスとだけかよ。

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