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2023年1月13日 (金)

ドラクエ1~その2~

昨日の続き。

●ゴールドマンとメタルスライム

 友達が「♪ゴールドマーンゴールドマーンゴールドマーンゴールドマーン」と、戦闘のBGMに合わせて歌っていたのを思い出す。

 それほどまでにゴールドマンは魅力的な相手だった。

ちなみにちょうど真反対の西側、ドムドーラの先にはメタルスライムが出現するエリアがあるが、

 メタルスライム相手に歌う余裕は全く無い。

ただただ逃げないように祈るのみだ。

とにかくレベルアップが恋しいゲーム。かいしんのいちげきもそうそう出ないし、当然必中の武器やスキルもない。

 出来るのは、祈ることとボタンを押すことだけだ。

ちなみに、昨今のドラクエの場合は、メタスラの居るエリアで結構居座って経験値を稼ぐのが常道だったりするのだけど、

 初代の場合は「ほとんど倒せない」ので、実際はゴールドマンやリカントマムル辺りで稼ぐ方が早い。

城塞都市メルキド周辺は敵が強すぎるし、ドムドーラには宿屋もない。ガライからメタスラ出現エリアまでにはMPも減らされるし、

 もうこの頃になると「死んで手持ちゴールドの半分を取られる」なんてまっぴらゴメンなのだ。

●宝の謎を解け

ドラクエと言えば「太陽の石」。当時リアルタイムで遊んでいた人なら、きっと多くの人がそのアイテムの在処(ありか)に翻弄されたはずだ。
※当時は今と違って「定石」が無かった分だけ、ゼルダなら岩が押せるとか、マリオなら土管に入れると言った「当然」とも言えることが奇跡的だった

雨雲の杖と太陽の石。特に太陽の石は、実に巧妙にラダトームの城下町に隠されていた。僕らはまだ子供で、大人がどう考えるか、どう隠すのかに考えが及ばなかった。

 だからこそ見つけた瞬間の喜びはひとしおだった。

ネットで何でも簡単に答えが見つかる今とは全く違うカタルシス。

当時堀井雄二さんが、

 プレイしてる人全員が、「これはオレにしか見つけられないんじゃないか?」と思うくらいの難しさ(見つけづらさ)が一番イイ。

これはまさにそうで、翌朝学校で「太陽の石見つけたぜ!」とドヤ顔をすることになるのだ。

てか雨雲の杖ってガライだっけ?

●城塞都市メルキド

マイラの温泉から南に4歩。妖精の笛を鳴らすことでメルキドの守り神、ゴーレムは眠りに就く。

 てか、モンスターから街を守るために作られたゴーレムを倒しちゃっていいの?

これは少なからず疑問に思ったことだったけど、

 周囲のモンスターは僕(勇者)がかなり倒したから大丈夫

と「今」言い訳を思いついた。当時の僕に教えてやりたい。

メルキドには目も眩むばかりの超高級品ばかりが店先に並び、それまで十分過ぎるほど貯めてきた貯金が、一気に「井の中の蛙だった」と思い知らされる。が、

 それがまた心地よい。

「また稼がなきゃダメなのかよ」と言いつつ口元には笑みが浮かんでいるのだ。

ここではドムドーラの秘密も明かされ、勇んでいくと現れる鋼鉄の巨人。
※つってもグラフィック的には普通、、、なのだけど、当時はマジでヤバかった

あまりに強いもんだから、一回リムルダール周辺まで戻って金策して、全ての装備を調えてからじゃなきゃ倒せないんじゃないかと思ったほど。

 ちなみに念のため書いておくけど、FC版ドラゴンクエストと、ゲームボーイ版ドラゴンクエストI・II、もしくはスーファミ版ドラゴンクエストI・IIのバランスは、

 全然違う

ので、あくまでこのシビアさは初代ファミコン版のそれであることを留意戴きたい。

装備を調え、虹のしずくで橋を架ける。いよいよ、、、

●竜王の城

の前に、そう言えばローラの愛で、「何か」見つけたような。雨雲の杖とローラの愛の記憶が曖昧だ、、、

 まぁそう言うこともある。

てかドラクエは結構何度かクリアしてる数少ないゲームなのだけど、クリアするたび、遊ぶたびに毎回思うのは、

 スゲェシビア。でもそれがイイ。

決してマゾなわけじゃないのだけど、バランスがとにかく美しく、遊んでいて違和感がない。ツライんだけど不条理じゃなく、ある意味ダークソウルの難しさにも通じる。コマンドRPGだから、アクション要素の難しさは全く無いのだけど、

 とにかく先に進みたい欲求と、行く手を阻む敵の強さ、レベルの上がりにくさのバランスが秀逸なのだ。

竜王の城は、とにかく地下に広大なダンジョンが広がっているのだけど、

 階を降りるごとにBGMが重苦しくなっていく演出が素晴らしすぎ

たぶんデータ的にはそんなに掛かってないからこそ出来たのだと思うけど、降りれば降りるほど「息苦しくなっていくような」そんな錯覚すら感じさせた。

途中でロトの剣(名前はたぶん違ってたと思う)を忘れずに拾って、最後の階段を下りると、

 そこには地下なのに明るい庭園が!

これもある意味「スタンダードな演出」だったのかも知れないけど、当時はやっぱりショック。てかそれ以上に、

 敵が強すぎて泣きそうになってる。

確かにお金の使い道はほとんどなくなってるハズだけど、

 それはまだ確証がない。つまり死にたくはない。

でもここから戻るのもなかなかツライ。
※初代にはリレミトの魔法はない

進むしかないとダースドラゴンや地獄の騎士を倒しながら進む。ああうろ覚えなので違う名前だったかも知れないよ?

そして対峙した悪の権化「りゅうおう」。

 世界の半分をオマエにやろう!

 「はい」

選んだわ。でもって思いっきりゲームオーバーになったわ。

 これぞゲーム!これぞロールプレイングゲーム!

変身したときもショックだったな~。今じゃ変身するのが当たり前の世の中だけど、当時はそんなことも全然すり込まれてなかったし、

 BGMが変わって背筋が冷たくなった。

当時買ったオーケストラ版では、竜王戦のBGMに、

 吐かれる炎の音や、剣や盾の金属音が効果音として織り込まれていて、ただのドット絵だったドラクエが、今のダークソウル以上のリアリティで僕の脳内で再生されたりしてた。

ドラクエ1と言えば忘れられないのが、

 エンディングのメロディ。

●ドラゴンクエスト~エンディング(FC版)
https://www.youtube.com/watch?v=tN2UzWqVung

この曲が好きで好きで、本当に達成感を目思いっきり満たしてくれた!

正直ドラクエのエンディングは今でもこの1の曲が一番だと思う。
※次は「2」が好き

今上の動画を見ながら思い出したこと。

 ドラゴンクエストのあのロゴをデザインしたのは、桃鉄で有名な貧乏神のモデルになった榎本一夫さん。

狭いような広いような世界。作り手と遊び手の距離がなんだろ、今よりずっと近かったような、それでいて謎は今よりずっと難しかったような。そんなちょっぴり昔の物語。

当時まことしやかに囁かれた言葉で締める。

「ドラクエを遊んでない人は幸せだ。なぜならこれからの人生で、ドラクエを初めて遊ぶことが出来るのだから」
※もちろんうろ覚え

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