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2023年3月27日 (月)

ルートレター

PS5ゲームカタログより。角川のラノベ系テキストアドベンチャー。ゲームオーバー要素は極めて少なく※後述、詰まる可能性もまぁそこまで高くない。一応サスペンスとミステリーの間くらいのジャンルかな。

 スゲェ久しぶりに「ほぼほぼやり尽くした」。

つまり、

 5つのマルチエンディングを全部見た。

こんなにやるとは自分でも思わなかったけど、だから評価最高ってわけでもない。てか本作は、

 減点法だとスゲェ低くなるけど、加点法だとそこそこ高くなる

そんなゲーム。つまり良いところもあるし悪いところも多い。

だからなのか、amazonの評価を見ると、

 1点から5点まで、かなり綺麗に平均化されている。

あんまそう言うゲームは見たことがない、、、が、

 妙に納得してしまった。

あらすじとしては、主人公が15年前に、大学受験を控えていた頃文通をしていた女の子がいて、唐突に連絡が途絶え、不意に会いに行きたくなって島根に訪れるものの、その子が居たはずのクラス名簿に名前がなく、手紙に書かれていた7人の友人達は口を揃えて「そんな子居なかった」という。主人公は女の子に会うことが出来るのか!?

みたいな。

まぁ別段ラブな要素もなく、いわゆる殺人鬼が出て来る感じもしない。現在と15年前のシーンが行ったり来たりはするものの、特に過去で何かをしたら現在が変わるというパラドックス的な深みもない。

ただただ、

 僕がこういうテキストアドベンチャーをやりたかったから。

それだけの理由。てかもっと言えば別に「アドベンチャー(冒険物)」じゃないし、エロゲーでもよかったのだけど、

 最近アクションアドベンチャーばっかりで食傷気味だったので。

指先のスキルを問われない、ある意味ゆるいデジタルコミックが読みたかったのだ。
※たぶんゲーカタにはコレ以外ないと思う。てか元々は、PSVITAとかにも出てた時代のゲームなので、グラフィックもそこまで美麗というわけでもない

以下、多少ネタバレが入るかも知れないけど、「○と×」で思ったことを連ねていく。ちなみに、

 クリス評価は★★☆。

意外と高いのだけど、その最たる理由は、

○ほぼ詰まらないように出来てる

アドベンチャーゲームってのは、「どうしたらいいかわからない」のと、「謎解きをクリアするカタルシス」の両輪で出来ていると言っても過言ではないと思うのだけど、実際今の僕が求めるのは「苦しさ」ではなく、「クリア」。最後まで読みたいと思わせる難度であることがとても重要なのだ。

 これはその点大きく◎だ。

コマンドの「考える」を選択すると、次に何をしたらいいか、時にザックリ時に詳細に教えてくれる。それを頼りに進めていけば、ほとんど最初から最後まで詰まる箇所は少ない。

時折画面内を調べるフリーカーソルモードにもなるけど、その精度と機会はそこまでキツくはなく、そう言う局面ではほかにやれることもほとんど無かったりするので、勢いチェックを綿密にしていくだけで打破できたりする。

ゲーム中は、相手を追求する、回数に制限のある逆転裁判のようなシーンもあるけど、シーン中であってもセーブは可能だし、
※ミスったら戻れる
難度的にもそこまで高くなかった。
※全部で10回くらいあるけど、ロードしたのは1回くらい

「聞く」というコマンドは画面内に人物が居なければ機能しないし、移動先も常にMAXでどこにでも行けるわけじゃなく、ある程度フレキシブルに増えたり減ったりする。
※必ずしも意味がある場所だけになるわけじゃないけど

基本は「考える」「移動して話を聞いたり調べたりする」の繰り返しで、既読は高速でスキップ出来たりするし、バックログを読み返すこともほぼ出来る。
※グラフィック表示された手紙を読み返すことはさすがに出来ない

とにかく、「僕が遊びたいと思っていたタイプ」のゲームであったことが、一番の高評価、好印象に繋がっている。

一方で、、、

×主人公の言動がひどい

15年前に大学受験ということは、もう33歳くらいである。立派な大人なはずで、当然仕事もしている。

 そんなヤツが口にする言葉として、正直恥ずかしいくらい非常識。

なんで初対面の見知らぬ人相手にそんな横柄な態度と口の利き方をするのか。

 バカなのか?

バカなのである。コイツが結構真性の。

5つのストーリーの中で、ハッピーエンドは1つだけ。でも別にバッドエンドだからダメというわけじゃなく、それぞれ全く違った切り口で終わる。

 主人公のキャラを考えると、それも当然だろうと思う。

てかむしろ、唯一のハッピーエンドである展開の方が、

 こんな奴がなぜ?

と違和感が湧きまくるほどだ。

7人の見ず知らずだった「ペンフレンドの友人」相手に、よくもまぁここまで古傷をえぐりまくれるな、と。そんな言葉遣いで、と。オマエがそもそもサイコパスだろ、と。

確かに結果オーライだった部分も無くはないけど、割合的には「バカ95%」。

あ、ちなみに「本当にバカだと描かれてるわけじゃない」ぞ?

 「作った人間がバカ」だった可能性も相当高い。

まずそこが一番の欠点だと思うけど、

ぶっちゃけにぶっちゃけ、、、

 そんな大した話じゃない。

コミカルと言えばコミカル。ギャグと言えばギャグな展開と、

 著しく雑な締め方。
※ハッピーエンドも含め5つ全てのストーリーが!

たとえて言うなら、

 パソコンのフリーの同人ゲームかと思うレベル。

主人公以外はフルボイスだし、背景も実在するお店も、背景描写はかなりしっかりしてる。美麗とまでは行かないまでも、十分及第点で、「島根に旅行してるような」雰囲気はちゃんとある。

セーブやロード、スキップ関連も、「最高ではないまでも許せる」レベルだし、
※既読なのにスキップ出来ないところもかなり多い反面、全10章のうち7章までは、序盤の選択肢以外「章ごとスキップ」出来たり

キャラのグラフィックも、男女問わず全然許せるレベル。そこまで表情の種類が多いわけじゃないけど。

 ただ脚本と展開が「安っぽい」。

と言うか、、、

○×システムが単純

これは良いところでもあり悪いところでもあるのだけど、、、

各章の冒頭では、彼女からの手紙を読み、自分がどんな返事を書いたのか、3つの選択肢から2回選ぶことになる。
※1回クリア後は5つの選択肢

 その選択した「列順」で、8章以降のルートが決まる。

※正確には9章以降。8章はなぜか展開が変わらないのにスキップ出来ない

全部一つ目(一列目)の選択肢だけ選べば、呪いの手紙ルートになり、五つ目の選択肢だけを選べばハッピーエンドになる。
※選択肢が最も多かったルートになる。ちなみに二回目以降、選択済みはグレー文字になる

なので、特に考えて選ぶ必要は、

 実は全く無い。

僕は一周目たまたま「すれ違いルート」になったのだけど、

 あまりのエンディングの杜撰さに言葉を無くした。

「え?コレで終わりなの?」ってなもんである。
※そのくせスタッフロールは飛ばせない<大きな欠点

割と考えて選んだはずだし、一体何が悪かったんだろうと思ったのだけど、

 何のことはない、一回目のプレイでは、「どの選択肢を選ぼうとバッドエンド」。

ひどい仕様だけど、まぁ二回目以降スキップをフルに使うことで、

 一章辺り1時間弱くらいでクリア出来てしまう

そのお手軽さは評価出来ると思うのだ。

 なにせ僕が全てのルートをクリア「したい」と思うくらいだから。

もっとも、

 最後のハッピーエンドルートまでも雑な終わりだったのにはビックリはしたけど。

・・・

序盤はかなり眠くて、「こういうゲームがやりたかったはずなんだけど、、、」って感じだったのだけど、

 結果は、休日朝から晩まで10時間くらい没頭してクリアした。

そう言う意味では十分及第点だったと思うし、
※最近すぐ投げ出す僕なのに
脚本のひどさにニヤリとしたことも無いではないけど、

 オススメ出来るかと言われたら、それはかなり難しいところ。

てか、スゲェネタバレかもだけど、、、

 それぞれのルートのエンディングで、「めちゃ思わせぶり」な終わり方をするのだけど、それ、一切回収されないから!

「夢だったのかーーーっ!チャンチャン」みたいなレベルだから。
※そんなルートはないけど

ちなみに本作は、続編「ルートレター ラストアンサー」という続編が出ていて、これが3/23までSteamで438円くらいとアホみたいに安い。本編の内容に1エピソード追加と、

 今までのイラスト版、実写版を選んで遊べる

なかなか興味深いと思いつつ、さすがにもう最初から全部やる根性はないかな~って思った。

あ、一点凄く大きな謎があったわ。

 これ、セーブファイルが1つ10MBもあるのだけど、一体何をセーブしてるんだ!?※最小単位が10MBなのかも

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