サマータイムレンダ
※まずはネタバレ無し
UNEXTで視聴。休日の午後から、明けて1時半まで掛かって、一気に全話視聴。見始める前は、「13話くらい?」と思っていたけど、途中でチェックしたら「20話」。さらに19話くらいになって、
このままでは20話で完結しねぇだろ
と思ってよくよく見たら、「2ページ目」があり、結果全25話。
OPとEDがある回は飛ばしたけど、ところどころで「劇中にスタッフ表示される回」もあり、平均したら1話25分くらい?つまり10時間25分。
なかなかのボリュームだった。
てか途中からは、「もう最後まで見ないと寝れない」くらいの心持ちになってたりもしたけど。
原作は「少年ジャンプ+」で連載されたマンガで、アニメは実質2クール掛けて放送。
※一気に2クールか、1クール×2かは知らない
スタジオはOLMというところで、スタジオの代表作はポケモンやレベルファイブ系(妖怪ウォッチやイナズマイレブンなど)などの児童向けアニメだけど、スタジオ内で複数のチーム体制を取っていて、サマータイムレンダ(STR)は、それらのチームとは違うっぽい。
それでも作画のレベルは動画やCG含めかなり高く、見ていて悪い意味で違和感を感じるシーンはほぼ無かった。
ジャンル的には、※慎重に言葉を選ぶけど
タイムパラドックスオカルトアクション
僅かにラブコメの因子も無くはないけど、ジャンルに組み込むほどのウェイトはない。タイムパラドックス、オカルト、アクションの比率は、僕の見立てでは「1:1:1」くらい。もっともオカルトと言ってもホラーというよりは「伝奇」という感じで、見ていてそこまで恐怖心を煽るシーンは無かったと思う。
※ゼロではないけど
あらすじというか、物語の極々サワリ部分だけを触れるなら、
小さな島から東京に出た主人公が、島にいた頃好きだった女の子の葬式で島に戻ってくる。そこでは不可解な現象が。
その程度。ズバリ言ってしまえば、先のジャンルとこの2行ほどの説明、あとバナー等で表示される作画のテイストが嫌いじゃなければ、
全然見てもいいアニメ。
クリス評価は★★★☆と、結構高めだけど、最終的に(僕の理解力不足もあって)完全にスッキリは終われなかった。てか、
全25話を一気見すれば、そりゃ頭の中で整理が追いつかないところとか、睡魔や疲れとかもある。
つまり、マンガ版や、アニメをしっかり完全に理解しながら読み解ける人なら、僕以上に満足し、評価が上がる可能性もあるということ。
※一箇所どうしてもわからなくて4回くらい見返したところがあったりした
ラブエッセンスは薄いとは書いたけど、複数の女性キャラはどれも及第点で、男性キャラはどちらかというとそこまでのパンチはない。比較で言えば、「アララギコヨミ」や「SAOのキリトくん」「司馬達也お兄様」とかと比べると、一段魅力は落ちる感じ。まぁ読者層的に「高校から大人の男性」がメインターゲットなのかな、って感じはあった。
※僕の私見
舞台となった小島は、「からかい上手の高木さん」の舞台となった島ととても印象が近く、軽い既視感を覚えたりもしたけど、
たぶん別物。
まぁ「ぼくのなつやすみ」に出て来そうな、「イイ感じの田舎」ってところ。ちなみに文明レベルは普通に現代だけど、結構頻繁に圏外になるくらいは田舎というところ。
最後はかなり綺麗に、それも丁寧なアフターフォローも含めて終わるので、とてもスッキリはする。ただ、最近では珍しいくらいの丁寧さなので、
いささか冗長過ぎる感もなきにしもあらず。
2クールで完全に終わるアニメなので、ラストはそれに相応しい「締めくくり」を用意したのだろうけど。
・・・
タイムパラドックスで、ジュブナイル臭があると言うだけで、それだけでもう十分な物語性は期待出来てしまう。その上にオカルトアクションが乗ることを是とするか非とするかで、作品に対する期待や、感想は変わってくると思う。とどのつまり乱暴な言い方をすれば、
化物語にタイムパラドックスを練り込んだような作品なのだ。
文字にすると100%面白そうな一行ではあるのだけど、そこで過剰に期待してしまうと、幾ばくかのわかりづらさに置いてけぼりになり、
※あくまで僕の話
最終的には、「9点や10点ではない作品」に落ち着いてしまう感じ。
まぁ人生の10時間を割くには値するとは思う。
ちなみに、視聴後の感想としては、漠然とだけど「東のエデン」を思い出した。ストーリーや設定の面白さとか、作画のテイストとか、ボリューム感も近かったかも。東のエデンが好きな人ならSTRも楽しめる気がするし、STRを楽しんだ人なら東のエデンも楽しめると思う。
・・・以下、僕の疑問をネタバレ込みで
多少改行
これは僕が個人的に感じたことなので、「ここでちゃんと説明されてるだろ」と言われると、それはそれで申し訳なくも思う。ただ、もし今から見る気なら、
気の置けない友人や家族と一緒に見ると、「思考回路が複数」になる分、理解が深まりやすく、さらに楽しめると思う。まぁ映画じゃないからなかなかチャンスは無いかもだけど。
あと、マンガとアニメでも違う可能性は高いかな。
そこまで強く気になったと言うか、「疑問過ぎてマジイラつく」というほどの「不可解感」はない。まぁ流せば流せる程度の疑問。
・終盤、ウシオが二人になるかも、みたいな流れ、どこをどうすると二人になるのかわからなかったし、どこがどうなったから一人で進むことになったのかもわからなかった
特に「もうひとり」が殺されるような場面もなく、「二人居たら確かに便利だろうに」と思ったのに、割とうやむやに
・トキコが味方に寝返った流れがイマイチ曖昧
確かにミオに手を出さないと言っていたのに、と言うのはわかる。でも明確に手のひらを返すシーンが無かったような、、、。つまりいつ味方になったのかわからなかった
・シデが何人居るのかもよくわからない
結構同じ時間帯に別の場所で出てたシーンがあったと思うのだけど、あれはどちらかが影なの?影じゃないとか言ってた気もするし、影じゃないなら「何なの?」
・ウシオがスク水である理由が薄い
確かに撮れ高はあるかも知れないけど、「動きやすいから」という理由だけで、ガラスがある体育館で裸足である理由は埋め合わせられないと思うし、ぶっちゃけ変だった。もっともそれが本作の「宣材映像」「個性」だと言われたら、まぁそうなのかなって感じだけど。
一番気になったのは、
シンペイの右目はいつどういう流れでハイネ(ヒルコ)の目になったのか、全然わからなかった。
目が飛び出す流れは何となくわかった。でも、それがどこをどうするとシンペイの目になるのかがわからない。あと、
最初から右目の色は違ってたと思うのに、「色が変わってきた気がする」と、中盤になってのセリフも違和感が。
これは「明確に違っていたのがあまり違わなくなってきた」と言う意味なのか、「違ってはいたがさらに違いが顕著になってきた」と言う意味なのか、「全く同じ色だと思っていたけどどうも右目だけ青くなってきた」という意味なのかが全然わからない。
色が変わってきた意味もわからない。なんで?
そもそも、シンペイは事が起こり始めたときには島には居なかったし、何の因果でハイネの目を貰うことになったのかがわからなかった。説明されてたとき、一時的に寝てしまってたんだろうか。
※可能性有り
まぁネットを調べれば考察なり正解なりを教えて貰えるのかも知れないけどさ。
・・・
蛇足的雑感としては、ウシオを時計にしたのは作画の労力を軽減するためなんだろうな、とか、最後の最後でコフネに「寄っていく?」と言う短い言葉だけで、シンペイの自宅がまだ普通に存在することを示唆したのはいいな、とか、ミオのブレーキワイヤーが切れたポイントが、「切れ目が入っていたポイント」と違うような気がしたとか、純日本人と思しき初代ハイネの目が青かったのはなぜかとか、あのクジラは一体なんだったのかとか、ヒヅルさんのことをシンペイが「知らなすぎないか」と思ったとか、
※ウシオとシンペイの濃度から鑑みるに、完全初見な印象を貫き過ぎ、みたいな?
もし誰かと一緒に見てたら、スンゲェディスカッションしまくりながらだっただろうな~って思った。でもって、それ、相当楽しいだろうな~とも。
一番最初に時間が戻った時は、
「ムジュラかよ」
って思ったわ。あと、最後に「ただいま」って表示されたときは、
「君の名はかよ」
って思ったわ。
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