クロール 凶暴領域
こないだ見たジュラシックアースが良かったので、似た作品が見たくて探してみたところ、同じ監督の「リスタート・アース」なる映画がヒット。でも同じテイスト過ぎるのを続けてみるのもなぁと、クリーチャー系で物色継続。
実際の話、サメの映画が凄く多い。メガロドンやメガシャーク系が目に止まるものの、評価は概ね「2/5」と芳しくない。中にはジュラシックアースのように「たまたまフックする」のもあるかも知れないけど、
たぶんそうじゃない物がほとんど。
まぁそんな中にあって、MEGやロストバケーションはさすがの高評価。しっかりした俳優にしっかりとお金を掛けて撮った映画は、「比較的外れにくい」。
で、見つかったのが、
「サム・ライミ」の文字と、評価3.5点。題材は「ワニ」
これはもう見るしかないっって感じになったのが、
夜23時30分。
あんまこの時間から映画を見たりはしないのだけど、あまりにも「僕好みの情報」が重なりすぎていたので、淀むシーンを飛ばせばいいかと視聴開始。
あらすじ的には、よくある父親と娘の仲が悪く、巨大なハリケーンが来ていて、「ワニ園」から逃げ出したワニが町中に、、、みたいな。
あとでわかったことだけど、これはサム・ライミは監督じゃなく制作で、直接の監督は別の人だったということと、
それでも十分楽しめたということ。
もっとも僕のサム・ライミ知識は、死霊のはらわたとスパイディくらいしかないんだけど。
もう設定だけでどんな映画か想像が付きすぎる。昨今の身近な水害を鑑みると、素直には楽しめない部分も無くはないけど、
※モラル的な意味あいだけでなく、車がこの高さまで水没してたら、もう走れないだろとか、これだけ降っていたら既に道が冠水してるだろ、とか、時間を測って水位が上がるシーンに、「そこまで正確に水位は上昇しないだろ」とか、決壊したからと言って平地で土砂崩れ並の家屋破壊は考えられないだろ、とか、、、相当諸々あったけど、
それでも、今ちゃんとワニワニパニック映画を作ってくれたことに、大きく感謝。
サム・ライミという肩書きは、ある意味それだけでそれなりのコストが割かれた映画であることを保証することにもなりうる。コロンビアピクチャーズってだけでちょっと信頼出来るのと同じ。
ホントちゃんと作られてた。
・ワニのクオリティは相当普通。イイ意味でも悪い意味でも「普通のワニ」
まぁかなりどん欲な割りに、死体がほぼ食われずに放置されてるとか、アップになったときは「普通」なので特に迫力がないとか、大きさも「普通」なので、映画特有のとんでもないモンスターではないとか、「普通のワニ」なので、割と一頭一頭は人力でも殺せたりするとか、でもCGだけどCGっぽい安っぽさがないとか、ちゃんと普通のワニに見える、ワニが泳いでるようにも見えるし、ワニが飛びかかってくるようにも見えるし、
ワニのクオリティで失笑することもない。
まぁワニがピラニアみたいに入れ食いで獲物にたかるイメージはあんま無かったけど。
・シチュエーションがいい
親子が昔住んでいた家の地下室が最初の舞台なのだけど、これがハリケーンによる増水とイイ感じにかみ合って、緊張感を煽ってくれた。
一階への入り口までどうたどり着くかとか、愛犬が警官を誘導してくれたりとか、昔クロールの選手だった娘のスキルを活かせるシチュがあったり、序盤こそ面倒で飛ばしちゃったけど、話が動き始めてからは全体的にテンポよく「ガンガン攻めていく」感じがよかった。
※「攻める」とは、ワニを攻撃するわけじゃなく、いろんな行動が前向きという話
・こけおどし演出がスゲェ多い
「こけおどし」とは、つまりはいきなり大きな音がと共にワニが出て来るような演出のこと。まぁ驚かされるのだけど、、、
これがスンゲェ多い。
でもって、ここは映画館ではない&僕ひとりで見ているので、
やばそうな場面ではボリュームゼロにして、字幕表示にしたり
さほどやばそうじゃなくても、ボリュームはかなり小さめで見てたり。
これに関しては、別段「だからイイ」ってわけじゃないのだけど、全くそう言うのがないクリーチャー映画は、それはそれで物足りないとも思うわけで。
まぁ多すぎるくらい多かったけどね。
てか、誰かと一緒に見るときは、「驚いた声に驚く」のは間違いないと思う。ボリューム下げられない場合は、耳を塞いで見たりとか。
まぁそれも楽しかったりするけど。
・・・ネタバレだけど、
最後は別にそこまで超ハッピーエンドということはない。親子が仲直りして良かったねって程度で、ワニが全滅するわけでも、ボロボロの家が元通りに直るわけでもない。でも、
それは別にどうでもいい。
この映画に求められるのは、「イイ感じのワニにイイ感じに襲われて、イイ感じに何人か食われるけど、最後は概ね無事」ってことだけで、
それはしっかりクリアしてたから。
クリス評価は★★★。かなり高いけど、正直僕の中のワニ映画「アリゲーター」と比べると、
ワニが普通過ぎて、ちょっと残念だったかな、って感じ。
元々「ワニ園」にいたワニだから、巨大アリゲーターでも、放射能を浴びた怪獣でもないわけで、その分数で攻めてきてたってことではあるのだけどさ。
サム・ワーシントンの「マンイーター」も巨大ワニ系で、こちらも結構好きな映画だけど、クロールの方が「出し惜しみしない」良さはあったと思うし、作り物とCGの質感の優劣が、その当時よりかなり「CGに軍配」って感じになったとも思う。
ヒロインも親父も、どちらも知らない俳優だったけど、世間の評価3.5点はかなり頷ける数字。てか、
こんな僕好みの映画がさらりと見つかって、ちょっと得した気になったわ。
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