クラウディマウンテン
僕が映画のジャンルで「弱い」、つまり、そのジャンルを確認すると凄く見たくなってしまうのが、
ディザスタームービー
本音を言えば「クリーチャーホラー」にも弱いのだけど、そっちはまずカテゴライズされてない。エイリアンだろうとジェイソンだろうと、ホラーで一括りにされてしまう。口惜しい。あ、ジェイソンはスプラッタか。
そんなディザスターの中でも、CGのクオリティが低い、20年くらい前の「C級」映画にはほぼ食指は動かない。一言で言えば興ざめ。二言で言えば、
ローコストでディザスター映画を撮ろうなんて才能のある監督なら、とっくの昔にビッグになっている。
つまり、、、
本作は「お金が掛かっていそうなニオイのするディザスター」。
濃度の強めな中国製で、よくあるハリウッドとの共作ではない。つまり、言ってしまえば日本のディザスター映画、日本沈没や252や海猿の中国版をイメージすると、
概ね間違いない。
今の中国は、ちょっと前のお金があった頃の日本にとても似ている。まぁキャストのルックス、特に女性キャストに関しては、
結構キツい
時もあるけど、そこはそれ。
10年以上掛けて作っているトンネルの近くの岩盤に異常が発生し、このままでは橋やトンネルが崩れてしまう。ヘタしたら下流の町も土石流の餌食になってしまう!
どうしよう!?
と言う映画。
逃げ惑う人達は、ゴジラに似た既視感を覚え、イケメン主人公とその親父のキャラも結構立っている。
親父に会ったヒロインが、「○○(主人公)の恋人です」と自己紹介したのは、些か日本人として違和感があったけど。
※「お付き合いさせて貰っています」か、百歩譲って「彼女です」が、日本語としては妥当では?
極端なブサイクではないけど、日本の映画では100%ヒロインにならないルックス。誰に近いかな~、、橋本愛のベクトルで、かわいさや綺麗さを20%くらいまで下げた感じ。
場面のメリハリも相当しっかりしていて、CGはそこまで多くなく、
最初の地震発生から見始めた割には楽しめた。
・・・え?クリス最初から見てないの?
ごめんなさい見ていません。だって、
絶対つまんないし、見なくても話わかるだろうし。
キャラの掘り下げとかイランし。実際見終わった時に、「最初から見れば良かった」とも思わなかったし、「なんで?」って疑問もわかなかったし。そう言う意味で言えば、最初から全部見てもわかんない映画はわかんないし、
ディザスターにフリとかほぼほぼ要らないな、と。
そう言う意味では、デイアフタートゥモローと2012はホント素晴らしい。序盤からガンガン「見せてくれる」から。お金が無い映画は、そう言うとこ甘いというか、ケチるんだよな。
クリス評価は★★☆。
結構高いけど、合格ラインには届かず。とりあえずディザスタームービーが好きな人なら、そこまで見て後悔することはないと思う。ただ、
中国映画が嫌いな人には全く勧められない。
そのくらいは中国濃度が濃く、出来も手放しで良いとは言えない。去年9月に見た「ジュラシック・アース」の方が全然楽しかったと思う。
ここまで読んで興味が沸いたなら見てみよう!
以下ネタバレを含む感想箇条書き。
・主人公かっこいい
・住民の命よりトンネルが優先みたいな空気、どうかしてる
・シミュレーション上のCGが今風
・実際の世界のCGのクオリティは悪くない
・親父の死に様、かっこええ!
※でも実際は大雨だし、スローモーションじゃないし、壁に掴まった直後だから、一切顔とか敬礼とか見てないと思った
・バスがなぜか一気に全部埋もれてた不思議
・バッテリーを気にせず洞窟の中で灯りを点けっぱなしにする神経を疑う。せめて、「時間を区切って消す」なり、点けるライトを減らすなり、何らかあっていいだろ。極限状態だぞ?
・雨の中岸壁をクライミングするよりは、もう少しリスクの低い方法があったのでは?と思った。
・5時間シミュレーションして見つからなかったのかその方法!という最終選択肢
・途中の歌はついて行けず。ちょっとMOTHERっぽい
・・・
日本人でも、山崎貴監督以外はコレ系の映画が撮れる人は居ないかも知れない。昔は深作欣二監督がそこに居た気もするけど。あと金子修介監督は、なんか残念な感じになっちゃったし。
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