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2024年2月13日 (火)

グランツーリスモ

伊集院がラジオで面白いと言っていたので借りてきて見た。ちなみに、同じく絶賛していた「RRR」も一緒に借りてきて、先にそっちを見はじめたけど、

 序盤で挫折。

やっぱインド映画はクセが強くて自分には合わないと思った。

グランツーリスモは、言わずと知れたソニーのプレステゲームタイトル。映画も当然のようにコロンビアピクチャーズで、そこかしこでプレステのロゴと、ポリフォニーデジタルの文字を確認出来る。劇中で出てきた山内一典氏は本物だろうか。若いときの彼しか脳内に記憶がない。

あらすじとしては、「事実に基づいて作られたフィクション」で、実際に免許もない青年が、グランツーリスモを通じてトップレーサーに駆け上がっていくプロセスを映画化したもの。

僕はノンフィクションが嫌いだが、映画はそこまで忠実ではなく、エッセンスを取り入れているという感じ。ちなみに、そのドライバー本人も、カースタントのドライバーとして映画に参加している。
※顔はスタッフロールでしか出ない

主人公はヘアスタイルにややクセのある長身の若者で、他の作品で見たことは無かったが、父親役のジャイモン・フンスーより背が高くてビックリ。

 ジャイモン・フンスーも相当高いよ?

メーカーはニッサンで、イギリスのセールス担当である、「チームGT」のプロデューサーとも言える役にオーランド・ブルーム。久々見てもかっこいい。また、メカニックで、主人公のヤンを影陽向からサポートするのは、「ストレンジャーシングス」でイイ感じのオヤジ役だったデヴィッド・ハーバー。そして監督は、

 第9地区の監督ニール・ブロムカンプ

サラっとしたB級作品かと思いきや、キャストもスタッフも超一流で、コストも相当掛かっていそうな「豪華な映画」だった。
※「コストも掛かっていそう」とは言っても、さすがにワイルドスピードほどの垂れ流しではないけど

ゲーム映像がそもそもとても美麗なので、ともすれば実写映像と見間違えるのではないか、とすら思いながら見始めたけど、そこはやっぱり違う。空気感というか、質感というか。ただ、映画ではソレも踏まえて上手くブレンドするように使っていて、

 映画製作とは直接関係はないのかも知れないけど、パッと見から「ポリフォニーっぽい」絵を何度も見せてくれた。

てか見始めた当初は、これがエンタメではなくドキュメンタリーなの?と疑問を抱いたほど。

ただ実際は、「ハリウッドのテンプレ」に非常に則した作りで、序盤はマイナスの溜めをしこたま見せられるし、「ここらでアクシデントでも入れておくか」と言わんばかりのステロタイプな負の展開のオンパレード。ぶっちゃけ、

 見ていて気持ちいいシーンより、イラっとするシーンの方が遙かに多かったというのが僕の正直なところだ。

また、直前に僕がMFゴーストにハマっていたこともあって、あと、ゲームの経験も、結構な年齢に達してしまっていることもあって、

 追い抜くシーンの大半が、納得が出来ないものばかりだった。

「スリップストリームから加速する」と言う展開はごく一部で、ラインを変えただけでサクッと抜けるシーンや、直線で「なぜか追い抜く」場面も多発。特に同車種でのアカデミーの映像はそれが特に顕著で、

 なぜ追いつけるのか、なぜ追い抜けるのかの説明は、一切無し。

強いて言えば「映画だからさ」と言わんばかりで、「納得」という言葉とは縁のない展開で「見てる人を乗せよう」としまくってた。

 ハッキリ言って興醒めの極み。

大体ライバルの、悪意がある故意の接触行為に一切お咎めがなく、あまつさえそいつらが、こちらの過失のない事故をバッシングしてきたりとか。

 映画だからって何やっても許されると思うなよ

って感じで、ぶっちゃけ監督に対する怒りすら感じるほど。「嫌なキャラ」「バカな男」が大嫌いなのだ。ここで言うそれらとは、つまりは監督を指す。俳優でもキャラでもない。

ところどころでスマホに手を伸ばすほどストレスフルな展開だったのだけど、ぶっちゃけにぶっちゃけ、

 ラストはかなり良かった。

それまで多発したマイナスの展開がなく、かなりキレイにそして、

 音楽の力をフルに活かして場を盛り上げる。

これはソニーだからってわけじゃないかもしれないけど、

 音楽が相当イイ。

こないだのゴジラマイナスワンでもそうだったけど、「音の持つ力」をどれだけ映画にフィードバック出来るかで、映画の良さは何段階もアップする。

 悔しいけどラストはちょっとホロリと来てしまったほど。

てか、(元々好きな俳優だったけど)ジャイモン・フンスーがめちゃイイ!あとデヴィッド・ハーバーも美味しいし、彼女がそこそこ美人だったのもイイ。アカデミーのライバルとの確執を不自然に引っ張らなかったのも良かったし、

 最終的なクリス評価は★★★と、合格点に手が届くほどまで上がってしまった。
※7割くらいまでは1点くらいの映画だったけど。てか終盤の音楽が4点分くらいある

主人公は、シャイア・ラブーフを少しブサイクにして長身にした感じ。ある意味「ゲーマーっぽい」ルックスで、この作品にはピッタリな俳優だったのだけど、本編終了後に出てきたおまけ映像(字幕)で本人の声を聞いたら、

 ビックリするくらい太く低い声で、ビックリした!

これはホント声優のキャスティングした人を褒めたいと思ったわ。てか、リアルボイスの方が違和感てんこ盛りってあんま無いもんな。

あと些末な感想を書くとしたら、、、

・ライバルカーが黒とゴールドメッキのツートンカラーだったのがめちゃ好みだった

・主人公の車がニッサンGTRで、まさにMFゴーストで相場が乗ってるのと同じ車種だったので、結構見ていて思い入れも高まった。てか普通にかっこいいし

そんなもんかな。

オススメ出来るかと言われたら、「それほどでもない」って感じ。とにかく見え透いた展開が過ぎるし、不自然な追い抜きも相当興醒めだから。

でも、実写レースを扱った作品自体がかなり希少種だし、
※スタローンのドリヴンくらい?
グランツーリスモを経験したことがある人なら、「見て損するってことはないかな」って感じだったな。

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