メルカリに思う
こないだも少し書いたけど、まだ書き足りないのでもう少し。
「6000円を4000円に値下げして!」と言われて、値下げって難しいという書き込み。
「300円を250円に値下げして!50円は商品に入れて!」と言われたという書き込み。
無視やブロックは簡単だし、コメントもそこそこ書かれてたけど、結局のトコロ素人とプロで全然考え方が違うなぁと思う。
売る気があるのか無いのか
基本的に値下げして!と言う人は「買う気がある」。これはよほどのことがない限り間違いない。ちなみに「よほどのこと」とは、その人の大事な人に急な不幸があったり、コロナになったり、事故ってそれどころじゃなくなったりとか、スマホを紛失、盗難、破損して連絡が取れなくなるケースもありそう。ただ遊びで「値下げして!」と書き込むケースは、
頭がおかしい人以外は無いと思う。
つまり、まずここで学ばなければならないのは、
値下げがウザい。「値下げ不可」って書いてあるだろボケ!
と言うことではなく、
この品を欲しいと思う人が最低限いる。と言う事実。
全く魅力が無い、買い手が付かない商品を売るのは、はっきり言って不可能だ。もちろん引く手あまたの商品を1円でも高く売りたいケースもあるだろうし、「欲しいと言う人がその人ひとりしか居ない」というケースもあるだろう。
まずはウォッチがどのくらい付いているか。そして、その商品を売ることで儲けたいのか否か。
古本屋も随分減った気がするけど、「処分したい」という気持ちで売るのと、「お金に換えたい」という気持ちで売るのとでは、天と地ほどの違いがある。僕は商売人なので、「儲けを出したい」ということが大前提であるけども、
素人が「メルカリで儲けたい」と考えるのは、よほど手札が強力でない限り、結構難しいのではないかと思う。
儲けるとは即ち、安く買って高く売る。もしくは、要らない物を手間賃をペイ出来る価格で売る。
中には「メルカリ転売ヤー」で生計を立ててる人も居るみたいだから、前者が成立しないと断言はしないけど、難度が高いのは間違いない。継続的に利益を出し続けるのはさらに難しいだろう。
何が言いたいのかと言えば、つまり、
もっと考えた方がいいと思う
と言うことだ。
6000円のものを4000円にして、と言う人は、基本的に「頭のいい人ではない」。が、もしかしたら、売り手よりは頭がいいかも知れない。売り手より頭がいいということはどういうことか。
その商品が4000円で買える可能性があると踏んでいる、もしくは、4000円で買えたなら、確実に利益を出せるあてがあるので、ダメ元でアタックしている。
6000円で出品した人は、その商品の価値が「確実に6000円以上である」と理解していたわけではない。もしそうなら「悩まずにブロック」で終わりだ。しかし、値引に心が揺れたということは、
・今すぐにでもその4000円が欲しい
・もしかしたら4000円の価値しかないかも知れない
・普通は値引に応じるものなの?
みたいな気持ちが推し量れる。
僕ならどうするか。
まずその商品と同じものを、メルカリ、ヤフオク、amazon、楽天、ヨドバシ等で検索し、新品の価格、中古の価格、状態の良否などを踏まえて、冷静に価値を計る。他に同品が、それも直近で5800円で落札されているなら、その6000円は悪くない価格設定だし、4000円にして、と言った人は、それを再出品して儲けが出せるラインだと踏んだかも知れない。
※送料1000円としても1000円儲けが出る的な発想
まぁ、そう言う値下げ交渉がこれまでは成功していたとしても、今後ガンガンブロックされて、「誰からも買えない」なんて未来がある可能性もありそうだとは思ったけど、ぶっちゃけ出品者は星の数ほど要るし、頭の悪い出品者もまた然りなので、結局はそう言う値下げ交渉は「永遠に無くならない」と考えた方がいい。
閑話休題
で、価格を調べた上で、「少しでも高く売りたい」のか「少しでも早く売りたい」のかを考える。前者には「売れないかも知れない」というリスクや、時間が長く掛かる可能性をはらんでいるし、後者は、「詐欺まがいの買い手」を掴むリスクもあろう。「慌てる乞食に貰いは少ない」と言う慣用句もある。
僕なら、まず「売れている価格」を調べたら、「その価格より少し安く」出品する。当然売れる可能性も高いし、値引き交渉される可能性もある。「値下げ不可」と書くかと言われたら、たぶん書かないけど、言われたら、
1週間経って誰も買わなければ、少し値下げします
と返答するかも知れない。基本的に「売る気で出品」するから。でも逆にこういう返答もある。
1週間経って誰も買わなければ、出品を取り下げます
これは特に売れても売れなくてもいいと思っていた場合や、出品そのものを揺れていた場合。
ちなみに、僕はメルカリに出品したことは一度も無いが、ヤフオクでは結構売っていた。そして、
売れなかった品は、たぶん一つも無いと思う。
基本売れる物しか出品しないし、売れる価格でしか出品しない。さらに言えば、それで売れて自分にメリットがある価格設定しかしない。つまり、
売れて良かったと思えるものであり、買って良かった(買えて良かった)と思って貰えるものしか出品しない。
それはある意味インスタにも似ていると僕は思う。
全然フォローして貰えない
全然買って貰えない
これはつまり、買い手、ユーザー、フォロワーの方を「見れてない」ということだと思う。誰がどう欲しがっているのかをしっかり把握して、その上で自分にメリットがある落としどころを見つける。
「300円を250円にして」と言う値下げ交渉を見てどう思った?
僕は、300円で売れても手間賃考えたら全く嬉しくないだろと思った。そんなものを売るのに苦慮するのは、
命の無駄使いだ。
交渉してきた人をブロックするとかそんな次元の話じゃない。
前も書いたけど、ヤフオクで希望落札してくれたらオマケを付けます。
そのオマケは、そもそも出品した物より魅力的であったり価値があるものであったり。
逆に、マメに手を加えるなら、
この商品は、3日後値上げします
と言う説明をしてもいい。最終的に「売れなくてもいい」品であることは条件だけど、例えば他の落札品が5000円で、僕が4000円で出品した場合。その商品が「死んでなければ」値下げ交渉もあるかも知れないけど、
値下げ交渉された時点で100円値上げします
でもいい。つまり、最初に見つけてくれた欲しい人が即断するのが一番安くて美味しいということを「少し考えればわかる」ような値段設定にする。重要なのは、
僕は1円でも高く売りたい人ではなく、買ってくれた人に「特別に」満足して欲しいということ。
そもそも、「要らない物を高値で売ろう」という考え方自体が間違っている。そんなのは「売れるはずがない」し、「あり得ないこと」だ。
幻想なのだ。
10万円で買った物だから1万円は安いだろ?なんてこともない。昔100万円のものが今ゴミでしかないことだってある。買ったのはアンタの都合で、今の買い手には何にも関係ないことだ。
・・・
結局のところ、僕は今、
お金が欲しいわけじゃない。
そして、
時間がとても惜しい
と思っている。だから、ヤフオクにしてもメルカリにしてもやる気にはなれない。もっとも、それをすることで「楽しい」が得られるのなら話は変わってくるけど、今のみんなのやりとりを見るに、それもそう容易いことではなさそうだ。
てか、「買った人に品物が無事届いたら、評価なり返事なりをするのはマナーだろ!」というのも、
商売人としての「確固たる正義」が無いように思う。
「買って下さった」時点で、相手は神様なのだ。そこでお礼や返事を要求することは、
神様に文句を言ってるのと同じこと。
コンビニで買い物をする時、買う側の自分が店員に「ありがとう」と「必ず言わなければならない」とでも?
そんなことはない。
そして、「メルカリはコンビニじゃない」というのも勝手な理屈だと僕は思う。
売り手が居て、買い手が居る。そして金銭のやりとりがある。
それはもう商売であり、売り手は買い手に対して「感謝する義務がある」と僕は思っている。そして「買い手は売り手に感謝する義務はない」とも思っている。それがとても希少性が高く、かつ価格が法外に安く、全てのサービスや品質に問題がなければ、「感謝することはあるだろう」が。
逆に言えば、売り手側が買い手側に一切の感謝を表さない場合は、
即ブロックだ。
そんなのは商人の風上にも置けないクズだ。二度とヤツから買えなくても何ら問題はない。
別に僕のこの考え方が間違っていても何にも問題はない。
僕は僕の正義に則って商売をするし、ヤフオクにも出品していたし、メルカリに対しても(買い手側ではあるけど)接している。
僕より頭がいいと僕が思う出品者には、はっきり言って会ったことはない。
お客様に文句を言うのは、ぶっちゃけ間違ってるぞ。
| 固定リンク
コメント