映画・テレビ

2009年12月11日 (金)

ターミネーター4DVD

同僚から借りて視聴。ちなみに同僚は映画館で見てなかったから購入だったのだけど、、、

 予想を裏切るほどに面白くない。

映画館で見たときはそれなりに金額分は満足していたような気がするんだけど、なんつか「イライラしたところ」だけが浮き彫りになったというか、もどかしいというか、別にさほどアクションも派手じゃないし、、、というか。

「イライラしたところ」というのはやはりコナーがマーカスをサッと認めないところ。あと司令官が爆撃を強行させようとするところ。っていうか、

 ジョン・コナーって存在はこの世界で絶対的な救世主じゃないんだな。

と言う感じ。まぁ確かに全世界へ向けて「オレ様が地球を救うぜ!」って叫んだところでそれを信じろという方が無理があるし、最終的に「未来から殺し屋が来た」ということが真実だとわかったとしても、「だから何?」と返される方が自然だ。だから司令官が別にいて、カイルもろともスカイネットを破壊する判断を下したとしてもそれは別におかしなことじゃないんだけど、、、

 一方でじゃあなんでコナーはあそこまで自信を持って「世界が滅びる」と言い切れるのか

って話になる。未来を見てきたワケじゃないし、スカイネット側が「カイル・リースが1番あんたは2番」って言ってるのが真実かどうかも甚だ怪しいもんだと思うし。

映画館で見ていた時は全然(バカだから)気付かなかったことにいっぱい気付かされた。でもって、

 この映画は3同様忘れ去られる運命にあるな。

とも。T2がどれほどインパクトがあり、「面白い映画」だったのかと思うが、
※ちなみに初代は見直してみても面白かったんだけど。
アバターの予告を見てから日が経つにつれ「今さら感が出てきてるかもな~」と思い始めたキャメロン作品同様、

 流行り廃りはあるよな

と思った次第。アクションシーンの密度、主人公のキャラ、ウィット、サービスカット(まぁこれは一応なくはなかったけど)など、「成功の方程式」にも変化はあるよなぁと。

あまりに短いので軽く今年見た作品を振り返ってみると、、、
※一部どうでもよすぎるヤツは除外

・ハンコック
・イーグルアイ
・007カジノロワイヤル
・アイランド
・容疑者Xの献身
・レッドクリフ
・ダヴィンチコード&天使と悪魔
・252生存者あり
・ナショナルトレジャー2
・トランスフォーマーリベンジ
・ノウイング
・エヴァンゲリヲン破
・サマーウォーズ
・96時間
・感染列島
・ドゥームズデイ
・復活の日
・2012

こんなモンかな。ざっと思い返してみて、「ヱヴァ」と「サマーウォーズ」が頭一つ抜けてるのは当然として、他だと「イーグルアイ」「ノウイング」「96時間」辺りが
※当時はさほどでもなかったとしても。
今思えば面白かったような気がする。あとレッドクリフも(ヒロインが美人だったし)三国志に全く思い入れがない僕には○。

逆にナショナルトレジャーやトランスフォーマー、あと2012なんかはあんましもう一回見たいと思わない感じかなぁ。
※強いて言えばトランスフォーマーのパンチラシーンくらいで。

本数的には他にいくつか見たものも入れて20本くらい。去年だと、、、30本だから随分少なくなってはいるんだけど、これはぶっちゃけドラクエが影響大かな。
※ちなみに一昨年は20本弱だったから去年がたまたま多かったとも言えるけど。
まぁまぁ映画を見てる方に入るとは思う。

で、今年のナンバーワンはと言えば、、、、僅差で逆転

 「エヴァンゲリヲン新劇場版-破-」

をプッシュしたいと思います。サマーウォーズも確かによかったし、大好きな映画だけど、「今どちらがもう一回見たいか」と問えば、案外ヱヴァなんだよね。つか近所の映画館のレイトショーでやってくれるってんなら今日にでも観に行ったっていい。つかさっさとブルーレイ出してくれよ、とも思う。
※既にAMAZONに予約入れてあるけど。

(T4を振り返りながら)やっぱり映画ってのは「テレビと違う物」を求めてみるわけで、その時の「空気感」がより濃密で強烈であればあるほど記憶に深く刷り込まれる。何だかんだ言ってT4はそれが薄かったってことなんだろうなって思う。つかまぁそんなことは僕が今さらあらためて言うほどのこたぁないのかも知れないけどさ。

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2009年11月24日 (火)

2012を再考

※ネタバレアリ

見終わった直後は「えらく贅沢な映画だったなぁ」という感想が前に出て、満足感も高かったのだけど、時間をおいて振り返ってみると、、、たとえばデイアフタートゥモロー(DAT)や今年見たビッグバジェットのトランスフォーマーリベンジ(以下リベンジ)、ターミネーター4などと比べてどうだったのかと考えてみると、

 意外と印象がよくない。

確かに要所要所の派手なシーンのボルテージはかなりのもので、思い出すだけでもピリリと電気が走る気がするのだが、いかんせん他の場面の、具体的にはヒューマンドラマの印象が良くない。

細かなところで、たとえば大統領の行動や言動、仕草や演技には不満がないし、博士の偽善的というかその場しのぎの善人ヅラもかんには障るが、大局的に見れば必要悪。デブチン二人(補佐官?と金持ち)の判断も映画の中ではさも悪役扱いだけど、彼らは彼らなりの正義に基づいてその場で最良の判断をしてるわけだから問題ない。DJのキチガイじみた言動は映画の中でちょっと浮き気味ではあるけど、まぁこれも語り部としていてもいい。

 何が気に入らないかって、そりゃもう主人公としか言いようがない。

DATのジェイク・ギレンホール&デニス・クエイドの親子はどちらもかっこよく、「主人公然とした」行動と見た目を全うしてくれていた。サム・ワーシントンしかりシャイア・ラブーフしかりだ。人類の存亡を賭けた大きな風呂敷の上で、彼の「ぼやけた表情」「意志力を感じさせない眼力」「半開きの口」「説得力のない言葉」どれもが場違いで、空気がよどむ。なんで監督は彼を起用したのか全く理解できない。

クリスチャン・ベイルは確かにサム・ワーシントンに食われたが、それは脚本上仕方のない面もある。サムの演じるマーカスは、ともすれば中身のないデクにもなりえる役だったが、彼のバイタリティが生気と迫力を与え、見る者を惹きつけるオーラを放ったとも思うし。

シャイアは当然ながら今どきの若者の役で、2012の主役とは責任も理由も違うが、笑顔が魅力的で、わかりやすい若者らしい情熱に裏付けされた行動を取ってくれる。ジェイクも同様だ。

96時間のリーアム・ニーソンやセガールのような無敵超人でもダメな役ではあるが、「売れない小説家」というのはあまりに情けない。見終わったあとも冷静に考えれば「今後もずっと冴えない父親なのではないか」という不安すらよぎる。一旦回復した長男からの尊敬も「危機的状況の中での刹那的なインフレ」になりはしないか。有言実行とはほど遠い彼のこれまでと、劇中でのイマイチしゃんとしない活躍。たとえばセスナでも彼本人が操縦していればまた変わってきたのかも知れないけど、アレではどうにも冴えないままじゃないか。

宇宙戦争でのトム・クルーズも同じようなヘボ親父役だったが、そこはやはり持って生まれた輝きが違う。「情けない役ですら光る」のが主役としての役割というものではないのか。

奥さんはそこそこキレイで、役所からすれば必要十分なハマり役。これより目立っても主人公を食っちゃうし、これよりヘボくても愛せない。サポーター役のゴードンも、ちとハゲてはいるがわかりやすく実直で好感が持てる。彼の死に様はもう少し派手にしてやってもよかったんじゃないかと思う。娘や息子にも不満はなく、

 とにかく主役だけが気に入らない、、、というか彼が出ている場面の魅力が極端に低い気がする。

これはトレーラーを見たときからうすうす感じてはいたのだが。

スタントマンイグニッションばりのカーアクションシーン、ダイナミックすぎるセスナのシーン、地表の隆起や火山弾、豪華客船が飲み込まれる大波や、ヒマラヤを覆うほどの津波、巨大な箱船・・・「おかず」の出来はDATと比べても決して負けてないどころか勝ってるところも多い。だが、それをつなぐ場面の主たるキャラがどうにもパッとしないせいで、結果「中だるみ感」が出てしまった気がする。

次から次への見せ場を繋いだリベンジや、異世界感を全面に押し出しているT4と比べて、人間ドラマはどうしても演じる役者の魅力、力量に依存せざるを得ない。もし今ひとつな役者を使うのなら、もっと全体的にテンポよく派手なシーンを見せるべきだったと思うし(<ひとつひとつは短くても)、メッセージ性を抑える演出にすべきだったんじゃないかと思ったりしたね。でもまぁ評価はイッコ下げて★★★☆はある。プラスがマイナスをカバーしてる大作かな。っていうかやっぱニッキーにやらせてたらもっとずっと良くなったと思うんだよな~。どう考えても彼のハマり役でしょ?情けない父親、でも見せ場があるって。

ささやかな補足。

前回不明瞭だった大統領役ダニー・グローバーは「ザ・シューター極大射程」で、大統領の娘タンディ・ニュートンは「ミッションインポッシブル2」で見ていた模様。ゴードンだけはどうも勘違いだったみたい・・・。

あとそのウィキペ見て知ったことだけど、

 公開3日で制作費2億$を回収

って凄くない?アメリカ公開が11/13で日本公開が11/21だから日本で公開される前に既に元を取っているという。どの程度まで伸びるのかは全然わからないけど、一旦紀元前1万年で落ちたエメリッヒ監督の信頼はこれで完全に回復したって言えるだろうね。

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2009年11月21日 (土)

2012

※途中注釈入れるまではネタバレなし。ただしトレーラーは別。

 見てきましたー!面白かった!以上!

正直最後の最後はデイアフタートゥモロー(以下DAT)の方が好きだし、全体通しての緊張感の度合いも軍配が上がるのはそちらのような気もするけど(特に初見時)、とにもかくにも贅沢仕様。DATを超えるにはどうすりゃいいのかというところからスタートしたのではないかと思えるスーパーインフレ状態。

理由はよくわからんが2012年に地球は滅びるらしいという。大規模な地殻変動で地面とかガンガンに割れまくるらしい、隕石が振ってきて、津波が街を覆い尽くし、こりゃもう全滅するしかねぇんじゃねぇの?とトレーラーを見て思ったわけだけど、

 ぶっちゃけ4分の3を見終わった時点では「どうやってハッピーエンドに!?」という思いでいっぱいだった。

もうここから幸せな終わりを導き出せるとは到底思えない阿鼻叫喚の限界地獄。冗談抜きに「アラレちゃんに地球割りを食らったかのような」派手な地震は間違いなく過去最大の迫力だったし、津波関係のインパクトもDATの二番煎じということを考慮しても「思わず笑っちゃうほど」の絵作りがされてた。

そう、この映画は、「絵を見に行く」映画だと思う。主人公は正直パッとしないし、ところどころに顔を出すエメリッヒ流の人間賛歌も鼻につく。しかし、全てのマイナス面を補っても十分お釣りが来る「迫力」。これを映画館で観に行かなくて何を観に行くのか、全ての伏線はちゃんと拾い上げるし、物語の先読みが出来ない僕なんかは途中何度も「ああなるほどーーーー!」と思ったし、思わず声に出して「かっこええ!」「上手いなー」「マジ笑える!」と言ってしまった。

主人公は相変わらずの「奥さんに見限られたダメ亭主」で、何つかそれって「そうしないと法に触れるの?」と言いたくなるほどのハリウッド鉄板設定。今回はあんまし見たことがないジョン・キューザックという人だったらしいけど、なんか「デッドライジング」の主人公みたいな半開きの口がみっともない感じで、僕的にはニッキー辺りにやって欲しい感じかなぁとは思ったんだけど、まぁこれだけの大作だとそこまでお金が掛けられなかったってことなのかな。

登場人物は何人か(具体的に言うとゴードン役の人と大統領役の人、大統領の娘役の人)はどこかで見たことがあるような気が凄くしたのだけど、ちょっと調べただけじゃ全然わからない。うーんモヤモヤする・・・でも!

 女の子はかわいかった!

スゲェ。よくこんな子見つけてきたなぁという絵に描いたようなアメリカン美少女。っていうか「美少女」のカテゴリーに7歳を入れるのはどうかと誰からともなく疑問がわき起こってくるのもやぶさかでないとは思うのだけど、ビックリするほどかわいい。なんつか「清涼剤」というのはこういう子のことを言うのだろうなぁという気がするほど超清涼剤。写真が見つからない&名前がわからなくてスゲェ残念・・・。あまりに残念なのでもちっとがんばって探したところようやく判明。

 モーガン・リリー。

でも見つかった写真はどれも写りが今ひとつで、劇中のかわいさの0.000000000000000000001%も伝わらないっ。ギャフン。まぁとりあえずこの子を観に行くだけでも価値があると(いやいやそれ以外にも十分価値がある映画だと思いますよボカァ)言いたいわけで。

価値があると言えばこれほど「ありえない映像」で「作るのにお金が掛かっていて」それでいて普通にレイトショー1000円とかで見れてしまうコストパフォーマンスの良さに関しても言及しておきたい。いやホント、これだけの映像を作れって言われてもそうそう出来ませんよ!?コルコバードのキリスト像なんて、

 映画の中のモニターごしに出るピンボケ映像で壊してる。

なんて贅沢な!っていうかホントに短いシーンにスゲェお金掛けてるなぁという場面がいっぱいあって、なんつか「笑えてくる」感じ?愉快な感じ。

ちなみに長男連れて行ってきたんだけど、最初気が進まないみたいだった彼も、見終わった後は大満足のようで「これから父ちゃんに映画誘われたら絶対行かんとな」と言ってた。まぁ君を誘うような映画は君にも楽しめる映画な訳だよ明智君。

予告はジェームズ・キャメロン久々の新作「アバター」が面白そう。でもまぁ2012の方が上かな。あ、でも念のために書きますが、

 派手な映画だし凄い映像だけど、「面白い映画」ではありません。
※冒頭に「面白かった」って書いたけどそこはそれ。

バックトゥザフューチャーやショーシャンクの空にのような見終わった後「面白かった!」という感想が出るタイプではなく、「凄かった!」とか「映画館に見に来て良かった!」とかそういう感想が出るタイプ。評価としてはまぁ★★★★かな。ブルーレイも欲しくなるし、映画館で見て本当に良かったとは思うけど、今年の作品ではサマーウォーズ、ヱヴァ破には及ばなかったかなって感じ。

とりあえずDATみたいな映画が好きな人なら絶対お金分は楽しめると思うし、もし「DATのような映画が好きで、かつDATを見ていない人」なら100%楽しめると思います。まぁそんな人はいないわけですけど。

ネタバレに関しても少し書こうかと思ったけど、やっぱりやめます。とにかく、

 嫌なヤツが出てこなかった。

ってのが何よりよかったかな。誰も彼も見せ場があったし、エメリッヒ監督らしくラストはハッピーエンドだったし。
※ちなみにスタッフロール後のおまけ映像はありませんのですぐに席を立って大丈夫です。

あ、そうそう今さらですが、観に行くつもりならオフィシャルサイトのトレーラーは「見直さない方がいい」と言っておきます。っていうか「見ないなら見ない方がいい」。僕なんかはすっかり忘れてましたから普通に楽しめましたが、トレーラーを見ることでいろいろネタバレが出てきてしまう場合もありますからね。念のため。

あと見るならある程度スクリーンの大きなところか、大きく見える席をオススメします。3D映画ばりの迫力映像は「視界カバー率」が高い方がより効果的なはず。っていうか3D映画で見たかったな。

途中でニッキーの名前を出したけど、「ノウイング」にも似た印象の場面がそういえばあったな。サスペンスエッセンスというか、ただそっちは「SF色」が強い作品だったから最後なんか「はぁ・・・」となってしまったのに対し、こちらは「出来る限りのリアリティ」を目指してるっぽくてなんかよかった。こういうのは逃げる方が絶対簡単だと思うんだよね。偉そうなこと言える筋合いじゃないけど。

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2009年11月11日 (水)

復活の日

091110hukkatu 昨日に引き続き映画の話。と言ってもこれは最新作でも何でもなく遥か昔僕が生まれる前に書かれ(本当)、10歳の時に映画化されたもの。作品は2時間36分の長編で、原作小松左京(1964年作品)、監督深作欣二、主演草刈正男。

最近新型インフルエンザが猛威をふるっていますが、今からなんと45年も前に、ここまで強い意志で書き上げられたウイルス(「復活の日」の英題は「VIRUS」)ものがあったのかと今さらながら驚きました。

当時からしてとても大きな作品でしたし、怪獣モノを中心に映画はかなりの数足を運んでいたので、この作品も「見た記憶」はあるのですが、それがテレビだったのか劇場だったのかは曖昧です。ただ一つ覚えていたのは、

 ラストが非常に感動的だったということ。

僕等の世代なら草刈正男がボロボロの格好でただひとり立ちつくす冒頭に貼り付けたポスターの絵柄が記憶にある方も少なからずいるとは思うのですが、細かなところはもう完全に忘れ去っていて、映像的には前世代的でありながらも、その扱っているテーマはまさに今が旬としか言いようが無く、コストもかなり割かれて作られていたことが明白なため、新鮮な気持ちで楽しむことができました。

あらすじはウィキペから抜粋・・・

生物兵器に使うため弱毒化する過程で出来た、猛毒の新型ウイルス MM-88がスパイによって持ち出される。スパイの乗った航空機は、吹雪のため前方視界不良に陥り、岩山に激突し墜落した。やがて、春が訪れ気温が上昇すると、MM-88は増殖を始め、全世界に蔓延した。そして、人類を含む哺乳類と鳥類はほとんど絶滅し、わずかに生き残ったのは極寒の南極大陸に滞在していた各国の観測隊員約1万人(映画では863人)と蔓延前に出航していた原子力潜水艦の乗組員だけであった。

強烈なのは「全世界が1000人足らずを残して死滅してしまう」という設定。ある意味「I AM LEGEND」もそういうプロットだったけど、あちらはまだゾンビとして生き残っていたし、世界中探せばまだ生き残ってる人もいた、という話だったのに対し、こちらはもう正真正銘の全滅。主人公の恋人も、アメリカの大統領も、女も子供も赤ちゃんも、もっと言うとゾウや鳥や金魚でさえも、ありとあらゆる生き物が死んでしまう。
※ここでいろんなつっこみもあろうかとは思うが、その辺りはこの時代の背景と僕等の知識の蓄積による「無粋な行為」としてスルーするのが、「天使と悪魔」と違う正当なスタンスだと僕は思う。

ウイルスは最初ちょっとした風邪の症状だが、それがすぐさま肺炎のようになり、ほどなくして絶命してしまう。特に気が狂うとか、何かを吐き出すとかではなく、「そこにいた者は全て例外なく死ぬ」。もともとの小説がかなりの長編だったことに疑いの余地はなく、作者本人も相当なSFマニアだったことを感じさせる丁寧で(ネタ的には不謹慎だが)面白みのある展開。

場面はウイルスの開発、盗難、墜落から、各国の映像を織り交ぜて死体が積み重なっていく。途中経過最初で最後の報告の時点で「死者3000万人」というのもハッタリが効いているし、恋人の働く病院もほとんど全滅。唯一残った彼女も親友の息子と共にボートで沖へ出て、睡眠薬を飲んでしまう・・・。

唯一の聖域となった南極でも、辛うじて傍受した5歳の子供からの通信。「お父さんも動かなくなっちゃった。お母さんも死んじゃった」を繰り返し、操作がわからないためにこちらからの呼びかけには一切応じないまま、最後は近くにあった拳銃とその銃声だけが無線機から聞こえてくる・・・。

僕は本来こういう救いのない話は好きではないんだよね。何つか暗くて暗くて辛くて辛くてで見ていられない。それでも僕がこの作品を好きなのは、

 ラストがハッピーエンドだったことを、それだけを鮮明に覚えているから。

恋人には死なれたが、残された中にはよりどころとした女性もいる。自分の子供ではないが出産に立ち会った子供もいる。頭が狂った科学者や、利己主義者や、軍人も出ないことはないがほとんど大きな扱いじゃなく、基本的に出てくる人はみんないい人。みんないい人でみんなでがんばって行こうという気持ちの中で、いろんな希望が奪われる。僕が見ていて思うのは、

 奪われる希望ではなく、がんばろうというスタンスはいいよな。

諦めるでもない、殺し合うでもない
※見えないところではそういうのも起きているけど。
いろんな問題にまともにごまかし無くぶつかっていく感じが好きなんだよな。

音楽は古くさいが南極を中心とした自然の映像は美しく、
※ラスト付近でなぜかマチュピチュが映った時は失笑してしまったが。
テンポは最近のダイハード4みたいなジェットコースタームービーと比べたらさすがにモタついた感はあるが、それでも当時としてみたら決して悪いレベルじゃないと思う。特に同様の印象を持っていた「日本沈没」(作者は同じく小松左京)と比べたら、全然良くできてたと思う。まぁ年代に5年の隔たりがあるし、制作費等にも破格にこちらの方がデカかった。
※ただ結果としては「日本沈没」が黒字でテレビドラマまで制作されたのに対し、「復活の日」は赤字で角川が小粒な作品に逃げるようになってしまうきっかけとなったらしい(ウィキペ)。

ちなみにこれを見ると、先日見た「感染列島」や「252生存者あり」、2006年の草薙剛版「日本沈没」なんかは、どうしても弱く感じてしまう。CGの派手さも最新の技術もない代わりに、気持ちの描かれ方が鮮明で、力強い。とにかくその状況の深刻さが他に類を見ないレベルだからこそ、その舞台設定の上手さがあったればこそだとも思うが、

 ああいうパニック映画が好きな人なら一度は見てもいい作品

だとは思いますね。まぁかなりネタバレしちゃったしあんまし置いてある店も無いかも知れないけど。★★★☆かな。

書き忘れたけど、映画として29年前の作品なんだけど、結構知ってる俳優がいっぱい出てたのはなんか嬉しいというか、懐かしい感じもした。特にアメリカ大統領役の人は「スーパーマン」の義理の父親(地球での父親)役の人で、たぶんもう他界されてたはず・・・。昔の映画を見るとこういう「再会」があったりするから、そういうところは素直に喜びたいって思いますね。

ちょっと気になったので調べてみたら、この大統領、芸名をグレン・フォードと言い、過去の出演作には「リタ・ヘイワース」と共演したこともあったという。リタ・ヘイワース?どっかで聞いたことがある名前だなぁと思ってこれも調べてみたら、「ショーシャンクの空に」で、部屋に貼られたポスターがリタ・ヘイワース。ちょっとした記憶からいろんなことが紐解かれていく感覚はとても心地よい。

ちなみにグレン・フォードはこの「復活の日」が(ウィキペ上は)遺作となったらしく、没年は2006年だったけど1978年のスーパーマンとほぼ同時期の映像ということで僕の中で「掘り起こされやすい」見た目だったんだなぁなんてことを思ったりもしました。

細かなところでは劇中で大統領とほぼ最後まで話をしていた俳優もどこかで見たことがあったんだけど、、、こちらが思い出せないのは残念かな。

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2009年11月10日 (火)

天使と悪魔

ダヴィンチコードは旬が随分と過ぎてからの視聴だったので、今回はもちっと早く、ということで観てみました。正直前作は一周回って「思ったよりずっと面白かった」という着地点だったので、今回も期待していたのですが、、、。

まず天使と悪魔の話をする前に、少しだけ前作のことに触れておきます。
ぶっちゃけ僕は原作を読んでおりませんし、キリスト教だとかバチカンだとかにはてんで疎いです。わからない単語だらけだし、ところどころに作者(もしくは監督)の陳腐な展開が鼻についたりしたし・・・。

ただ正直な話、「本当に陳腐かどうか」は僕にはわからないんですよね。細かなディティールに対する理解が薄いわけですから。僕が言いたいのは、

 高尚な見せ方をする割に陳腐

という話。テーマや映像、広告展開があまりに派手で、ともすれば歴史の証人とか、真実が明るみに、みたいな
※あくまで僕がそう感じただけで、そんなことは一言も言ってない可能性大です。
ふれ込みの割に、要所要所でかんに障るというか、ツッコミどころがあるというか。

 天使と悪魔もそんな映画でした。

僕はあんまし頭がいい方じゃないので、、、少なくとも推理小説やサスペンスを読み慣れていないので、展開について行けないというか、二転三転するストーリーに簡単に翻弄されるタイプなのですが、これがしっかりと物語に引き込まれた上で「気持ちよくもてあそばれる」のか「疑問を抱えたままあっちこっち転がる」のかは大違い。要するにこの映画は、人によって全然感想が変わる、そういうタイプの映画だと言いたいワケなのです。

 分かる人、知ってる人、読んだ人、、、

立場によって見えるものが変わる。まぁそれはテーマそのものが奥深いからこそ為せる、いい意味での構成だとも言えるんですが、まぁ日陰に入った者からしてみたらそう大層な物語には見えないわけで、、、。あくまで個人的な視点から見終わった感想だけ言うなら、

 前作のが面白かったかな。

って感じでした。もちっと言うと、「ルパン」や「ナショナルトレジャー」の方が僕みたいなオコチャマにはちょうど良いというか、トムハンクスはやっぱり今ひとつ好きになれないなぁというか・・・。
※ロン・ハワードに関しては以前何て書いたかよく覚えてないんだけど、「名前が売れてる割に」自分が好きな映画は少ないというか、観た映画が少ない監督だったりするんですよね。「コクーン」「ウィロー」とあとは「ダヴィンチコード」くらいで、「バックドラフト」も「アポロ13」も「身代金」も観ていません。「スプラッシュ」はきれいな人魚ちゃんが出てきた映画ですが、ふと気になって検索してみたら、

 ヒロインダリル・ハンナは現在48歳・・・。

091109darillhanna 思えばこの作品にもトム・ハンクスが出てたんだなぁってこと以上に時の流れの哀れを感じてしまいました。ウィキペを見ると、彼女ぶっちゃけ魔女みたい・・・。

 閑話休題

そんな天使と悪魔でしたが、一点かなりグッと来たところもありました。それは、

 殺し屋がスゲェクール!

マスクこそさほどでもありませんが、その身のこなし、銃の扱い、セリフ、どれを取っても一級品の悪役。コラテラルの時のトム・クルーズを彷彿とさせるというか、やはり殺し屋に余計な言葉は要らないというか、もうその仕草にウットリ。出演時間は僅かですが、

 彼の為に借りてもいいかも、

というくらい素敵な殺しぶりを見せて貰えました。ただ最後はなんだか腑に落ちない死に様でゲンナリでしたけど。

まぁそれ以外は全体通してさほどピンとくるところもなく、
※一箇所だけ「こけおどし」がありますけど。
※「こけおどし」=いきなり大きな音を鳴らせて驚かせるやり方。
アクションシーンは多くなってるけどそれ以上にかんに障る固有名詞も多くなってる(気がする)し、さっきも書いたけどツッコミどころも凄く多いと思うので、、、
※もう忘れかけてるけどとりあえず4人の枢機卿の最初のひとりに関してはスゲェイラっと来た。「8時に処刑」っつってるのにほんの数分後の発見でなんでネズミがたかってんだよ!って感じだった。

あ、でもユアンはなかなかいい演技だったかも。彼は「青臭い役」をやらせたら結構右に出る者はいないんじゃないかってくらい「若造」が似合うね。年齢的には僕と同学年(歳はイッコ下)なんだけど、絶妙な情けなさと未成熟を感じさせる熱い演技にはホント上手く乗せられる。決してかっこよさとか魅力がある役回りじゃないし、主役は似合わないと思うんだけど、この作品ではなかなかよかった気がする。
※だから逆にスターウォーズエピソードIIIのような「重みのある役」はスゲェ違和感があるんだよな。ぶっちゃけ「しゃらくせぇ」感じがしちゃって。

ホントに興味がある人は映画館に足を運んでいると思うし、DVDを借りるような人でもウチのブログに興味があるような人はいないような気もするので、正直この感想が常連さんの目に触れる、もしくは感想を読んだ上で映画を見ることはないような気がするんだけど、とりあえず評価は★★ってとこかな~。最後まで眠くならなかったのはよかった。まぁ知識と教養のない人間の感想ですヨ(^^。
※つか貼り付けた画像が天使と悪魔に全くと言っていいほど関係ないってのはどうなんだ?

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2009年10月 2日 (金)

ドゥームズデイ

前田さんの映画批評で「オススメ」となっていたので期待していたのだが、、、まぁ価値観の違いというものはあるわけで、正直見終わった後「どこら辺がオススメだったんだろう」という疑念が沸々と沸いてきた。

致死性のウイルスに感染したスコットランドを隔離し数十年。壁の外でもそのウイルス感染者がみつかり、これはヤバイと壁の中へ抗体を求めて精鋭が送り込まれる。主役は隔離直前に母親から軍人に預けられスクスクと戦士に成長した片眼の女性。最初キャサリン・ゼタ・ジョーンズかと思ったけど、どうやら別人のようで、まぁ冷静に考えれば彼女ほどタッパもないか。

壁の中はもう完全に退廃しきった北斗の拳&マッドマックスの世界で、派手なメイクの暴徒どもが人肉を喰らう非日常。でも正直ここで既に違和感が沸いてきた。だって外界からは完全に遮断されていて、
※脱出しようとしても入ろうとしても自動で撃ち殺されるセキュリティシステムが万全。
当然20年も30年もってことになれば、何かを食べなきゃ生きていけないし、じいさんだって赤ちゃんだっていておかしくないのに、いるのは全員若者男女。統率が取れてると言えば聞こえはいいが、あれじゃあ「誰が食料になるのか」と妙に冷めてしまう。

派手な装備で突っ込んだ装甲車も、火炎瓶におびえたり簡単にフロントガラスが割られたり、どう考えても怪しすぎる若い女の子をいきなり車の中へ保護したりと、ツッコミどころしかないような手触り。妙に長いライブシーンや、結局なんでみんなが生き残ってるのかわからないままの進行に違和感は膨らむばかり。

とどめは中盤でいきなり世界観が「中世ファンタジー」にシフトする下り。マッドマックスから一転風光明媚な観光地のごとき背景に中世の城&鎖かたびら、ヤリ、弓、コロッセオの世界。まぁさすがに魔法はないし、銃器もないわけじゃないのだが、見ていて、

 お金の使い道がわからなかったのかなぁ

と思わずにはいられない。前田さんのページによれば1000万円で映画を撮れる監督に30億円あげちゃったというのだからこれも妙に頷ける話。

とにかく雑多な要素を織り込みまくっていて、細かいことは全然気にしない展開。何十年もほったらかしの世界になんでピカピカのスポーツカーがそれもすぐ走れる状態でキーもついてガソリンも劣化せず保管されているのか。携帯電話もまたしかり。30年前の携帯が今使えると思うなよ!?乾電池の保証期間だって10年がせいぜいだろうに。

アクションシーンに関してもこれでもかと人が死ぬのだけど、正直見せ方が雑でデスレースの時に感じた「ウォッ!」感は全くない。命が安い世界と言えば弁解が立つと思っているかも知れないが、いやいやどうして味方の方も軽い扱い。でもってカメラワークに演出が甘いためか、正直緊張感もなく、やや眠い仕上がり。

多額の予算をキャストではなく爆発とクリーチャーと大量の小物&世界演出に費やしてしまったためか、見ていて「誰が活躍するのか」がよくわからない。主人公以外では唯一壁の中のリーダー的役割のモヒカンがアップでよく出てくるが、ネジが取れてるのかどうも魅力が薄い。死に様ももう一歩カタルシスが欲しかった気がする。
※顔はブルース・ウイルスに似てた。でもあそこまで若くないよな。さすがに。

全体的に絵作りは派手なので映画館で見た方が楽しめるタイプの作品に違いはないが、
※今日は1日で日中でも1000円だったし。
その昔マッドマックスに心を奪われ、北斗の拳を毎週楽しみにし、デスレースを楽しんだ自分としては、正直評価は★くらい。もし観に行くなら徹底的につっこめる野郎2人体制で行くのがオススメかな。

あ、そうそうスタッフロールの後には何もないので気軽に席を立って大丈夫です。

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2009年9月18日 (金)

感染列島

公開当時は252生存者有りとモロかぶり企画だなぁと思ってたんだけど、方向性は全然違う。具体的にあっちはアクションでこっちはヒューマンドラマ。アクションシーンは皆無と言っていい。

新型インフルエンザかと思われた症状の患者が病院で血を吐き血涙を流して死んでしまうところから始まる「感染症」の話。同様の症状を発症した患者が日本中で現れ、次々に死んでいく人とそれを食い止め、治療する医師たち。

正直僕の経験の中でこのタイプのドラマは経験値が不足しているというか、専門外なので、似たようなストーリーが好みの人とはどうしても感想に食い違いが出てしまうと思うが、、、

 正直面白い映画ではなかった。

最初からほとんど最後までかなり救いがなく、ほぼ一方的に患者が増えていく。どんどん死んでいく。

最初は「この映画が先日から続く新型インフルエンザに対する異様なまでの危機感を煽った」と確信するほどに「それっぽい」展開が続く。実際本物の新型に掛かった人でもここまでひどい症状ではないのだろうが、

 映画の誇張を差し引いてなお危機感が煽られる感覚。

映画だからと言えばそれで済む話なはずなのに、あまりにもタイミングが良すぎて歯止めが利かないリアリティを生んでいる。映画としてさほどエンターテインメントでなくとも、この展開のシンクロさは(ある意味ラッキーだったとしても)評価出来ると思う。

正直「?」とつっこみたくなる場面も多く、
※病院で携帯使ってたり、どう考えてもリスキーな場所でマスクもゴーグルもしてなかったり、人がいなくなるだけで火事やら倒壊やらが起こっていたり・・・。
終始物語に没頭させるのには作り込みが甘い。目の付け所はよかったと思うし、個々のカメラや絵作りには及第点は与えられるものの、もう一息ドラマティックな柱となるエピソードがあればと思ったし、観客を現実に戻さない気配りが欲しかった気がする。

正直ブッキーが主役だから、どうしてもトレドラの仕上げを余儀なくされたのかな、とも思うんだけど、、、やっぱちょっともったいなかったかな、と。もっと冷や汗をかきながら映画に没頭できる展開もあったんじゃないかな、と思ってしまった。
※冒頭の佐藤浩市なんかはいい演技してて期待させたんだけど、、、

とりあえずこういうヒューマンドラマが好みじゃないクリスの評価、感想としては低めにならざるを得ない★。まぁハリウッドのビッグバジェット大好物の人間が見る映画じゃないですね。作った人も僕みたいな人には見て貰いたくなかったかな、と思ったりです。

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2009年9月10日 (木)

K20

休日と言うこともあり何もせずにダラダラネットやって一日終わるのもなんだということで借りてきた。他にいくつも候補があったのだけど、他の候補は他の日でも「見たくなる」可能性がありそうだったけど、K20はあんましヒット率が高くなさそう
※今日は見たくなったけど見たくなる日はそう多くなさそうというか。

K20は要は「怪人二十面相」の映画だ。特撮を駆使した今どきのレトロというか、雰囲気的にはスチームパンクみたいな印象の、山崎貴監督風の絵作り。まぁそれを感じたのは主演が金城武だったからかも知れないけど。

しかし僕の知識はここまで。「怪人二十面相」「金城武」「SFX」の三つのキーワード以外は全く予備知識はなく、あとは公開当時結構な評判だったということだけ。言ってみればミーハーな衝動で見たいと思ったわけだ。

で、

感想なのだが、、、正直ツライところの方が多かったかなぁという感じ。気持ちのいい場面とストレスを溜める場面が交互に来て、全編通して楽しい面白い映画とは言えない作りになっている。ある意味ハリウッドライク、教科書通りの仕上げとも言えるが、「好み」という点で言えばどうしても点数を低くせざるを得ない。

とにかく時代背景というか世界観のベースに、「より格差が大きくなった異世界」というのがあり、義賊としての怪人二十面相が助ける相手=貧民層という図式に説得力を持たせているのが逆に重くなりすぎている。派手なSFXや二枚目金城武、ヒロイン松たか子という布陣は、見る前にある程度ライトな期待感を煽るが、実際はかなりシリアスな場面も多く、見ていて思わず早送りしてしまったところも少なくない。僕が映画を見ていて早送りするケースはほとんどないので、その重さはそうとうなモンだったと思って欲しい。

ただし、先に書いたように気持ちのいい場面もそれと同じくらいある。

まず音楽が素晴らしい。担当の佐藤直紀さんは名前こそ知らなかったけど、三丁目の夕日やエウレカセブン、逆境ナイン、最近だとバラッド名もなき恋のうたなんかも手がけていて、

 かなり壮大。ある種ジョン・ウィリアムス的

なメロディを奏でてくれる。一回聴いただけでちょっとサントラが欲しくなるほどで、メインテーマ以外もかなりイイ感じに響いてきた。

オープニングもアニメもイイ意味でマーヴルっぽいというか、この時点ではまさかこんなシリアスな話になるとは夢にも思わない作り。

余談だけど企画のROBOTという会社は、踊る大捜査線や三丁目の夕日だけでなく、ジュブナイルや銀色のシーズンなど、密かに「僕個人に訴求する」作風が多く、その作品がROBOTであることを知らずとも、「面白そう」と思わせる見せ方が出来る会社。今回もそれでつい借りてきたわけだけど、まぁ当たらずとも遠からずというところだったかな。

他にもあまり具体的なことを書くとネタバレになってしまうけど、修行するシーンは結構いい。何て言うかもうこれはジャッキー・チェン世代には仕方ないレベルなんだけど、努力して勝つという図式はホント普遍のものだなぁと思う。金城武は決してスタント出の「アクションバカ」じゃないから、正直マッハのようには行かないけど、それでも結構がんばってるし、そもそも彼が嫌いじゃない僕としては許せてしまう面も大きい。

そう、この映画は監督が女性で、全体通してその感性が表に出ているシーンがいくつもある。これを由とするかどうかでこの映画の評価はかなり変わると思うんだけど、

 僕的には残念ながら惜しい止まり

何て言うか、「比重の違い」のようなものを感じた。さっきも書いたけど、もっと気楽に楽しい映画に(たとえ世界観が重くても)出来なくはなかったと思うんだよね。性格を軽薄にしたり、ギャグやガス抜きのシーンを増やしたり、場面そのものも全体的に(まぁ怪人二十面相の映画だから当然っちゃ当然だけど)夜が多すぎる気もした。

子役がなかなかイイ演技をしていたり、主人公のおやっさん役の國村隼があまりに美味しい役をやったりと、光る部分も多かっただけに、無下には否定しないけど、期待すればするほど裏切られるというか、期待しなければそれなりの結果は残るという作品かな。

あ、あと気に入らなかった点として少年探偵団がすごくおざなりに出てくるのは良くない。なんていうか僕らの世代には「BD7」として「かっこいい少年探偵団」が遠い記憶に残っている。それなのに今回は一瞬、それも言うなれば悪役の手先みたいな感じでの扱いで、、、この辺りも女性監督の価値観なのかなぁと思った。

評価は★☆。公開当時の評価はさすがに高すぎるってのがクリス的感想かなぁ。

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2009年9月 5日 (土)

96時間

電話で友人のnoriくんがフックしてる、なんてことを申しましたものだから僕の方も、「そうなんだよねぇ面白そうなんだよねぇリーアム・ニーソン」。

たまたま直前に見た記事で名前を覚えたからって調子に乗って口にするなよリーアム・ニーソン、、、と思いつつこう言うときくらいしか言う機会がない知識であればそれはむしろナチュラルか。ちなみにリーアム・ニーソンは僕の中ではエピソードIファントムメナスのクワイ・ガン・ジン以外の何物でもない。つかクワイ・ガンが誰かとかそいうこと言う人はとりあえずトイレにでも行って洋式便座の上で踏ん張って下さい。あ、その時下痢だったりするとアウトオブバウンズの危険性が高まりますので注意です。

でも相変わらずというか最近自分が見たい映画を全然最寄りのシネコンでやらないのはなんでかね。単に少数派ってこと?そうかもなぁと思いつつ夜9時15分くらいからのレイトショーへ。遠いけど仕事終わりでも十分間に合う時間なのは嬉しいところ。

お客さんは結構少なめ。まぁ主役もそうだけど、(GIジョーやウルヴァリンと比べて)それほど派手なアクションがあるようにも見えなかったし、タイトル的にも「48時間」なの?「60秒」なの?みたいな個性のなさ。ぶっちゃけ見終わった後も、

 これで96時間って邦題はどうかなぁ~

って思った。

ストーリー的にはアメリカ映画に多い、「離婚した奥さんのところにいる娘に誕生日プレゼントを届けに行く冴えない元亭主」的導入。娘が友達と二人でパリへ旅行に行くというのを渋々了承するも、結局娘たちはパリで誘拐され、以前政府のややアンダーグラウンド寄りの仕事をしていた、いわゆるマスターキートンを肉体派にした感じの、ぶっちゃけスティーブン・セガールの役所か?いやでもセガールだとあの序盤の情けない感じは出ないし、、みたいな主人公パパが単身助け出しに行くという話。

リーアム・ニーソン(以下パパ)は、パッと見おじいちゃんにも見える顔のしわと(実年齢は57歳だから実際おじいちゃんと言えなくもないけど)ライティングがちょっと後方によるとすぐ目の辺りが影になる彫りの深さ。ちょっとスネークっぽいと言えなくもない感じで、それほど強そうには見えないんだけど、背は高いし、走ったり格闘したりという肉弾戦もそこそここなす。でも、一番重要なのは、

 その容赦のなさ。

ネタバレになっちゃうので多くは語らないけど、ホントセガールのようなわかりやすい強さとカタルシス満載。「オマエ最初から殺すつもりだっただろ!?」と問いつめたくなるような、娘のためなら何をしても正当化されるんだよっ!と言わんばかりの殺戮ぶりに思わずウットリ&ニヤリ。昨今主人公が今ひとつ強くないというか、弱みがあって、付けいられる隙があって、、みたいなのが多かった気がする中、
※アメコミ各種、トランスフォーマー、他にも絶対あったと思うけどパッと思い出せない。

 パパの活躍はとってもスカッとする。

ストーリーのひねりもどんでん返しもないホント直球の救出モノだけど、とりあえず「急いでる」感をキープしつつシーンがどんどん展開していくので見ていて飽きさせない。ただ、それを単純で面白みがないとしてしまう人もいる気がするのも事実で、正直後の世に名前が残るかと問われたら答えはNOかも。全然違う話だけど、このパパの雰囲気はバンテージポイントのデニス・クエイドに近い感じもしたかも。あの映画も割と面白かった反面、後の世に名前が残りそうもない点

まぁ予告なり情報なりを得て「見に行きたい、見に行こう」と思ったような人が見る分にはハズレじゃないと思いますけどね(^^。僕的は★★★ってとこかな(やや甘め)。

余談だけどパパの元奥さん役の人が、「絶対どっかで見たことがある。絶対ある。この目の周りの雰囲気、視線の強さ、絶対ある。誰だっけーーーー?」とかなり長い間モンモンとしてたんだけど、最後の最後で、「グレイだっ!」とわかってかなりスッキリしました(^^。

あとスタッフロールの後には別に何もありませんでしたので、気軽に劇場を後にして大丈夫です。

最後に少しだけネタバレ感想・・・
※反転してね。

一番気持ちよかったのは、実行犯を突き止める瞬間ですかね。つかアイツが黒幕じゃないってのは新鮮ではあるものの、何か憎しみの度合いが薄れないか?とも思ったり。でもかっこいいから許すけど。

あと娘が誘拐される瞬間の緊張感もたまらなくよかった。1秒が重い感じ。

総じて「96時間」というタイトルである必然は薄いんだけど、「時間がない」という切迫感は心地よい。娘を見つける為に、昔の同僚(今は事実上の敵)の奥さんすらも容赦なく撃つ(殺しはしないけど)。そのためらい無い決断と行動がとにかく爽快感がある。

正直敵方のカリスマ性がほとんどないのが残念で、もう少しラストで戦う相手の描写があってもよかったかな、とは思った。「強い相手をより強い主人公がねじ伏せる」ところに面白さはあるわけで。やっぱりギニューやベジータの方がキュイやラディッツより魅力的だと思うわけです。

まぁ損したとは思わないけど、DVDで見てもよかったかな、とは思ったかな。

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2009年7月11日 (土)

ノウイング

ドラクエ前日スペシャルかと思いきや、本日スタートのレイトショーにまた行って参りました。つか最近連続で当たりくじを引いていたので油断していたというか、いやいや見た人によっては十分楽しめる作品だっただろうというか、まぁエヴァと比べたら全然空いていたわけだけど、、、。

 まず一応ネタバレなしで感想を書きますが、、、

奥さんに先立たれ長男と二人暮らしをする宇宙物理学者のジョン(ニッキー)は、子供の学校の開校50周年祭で、50年前に書かれたタイムカプセルから出た一見不規則な数字の羅列が書かれた手紙を手にする。最初何の意味があるのかわからなかった数列だったが、たまたま見ていた過去のニュース特集番組で、その中に9/11の死者数を示す部分を見つける。気になって調べてみるとその数列は大きな災害の日時、他界した人の数だった。そしてその最後にはまだ起こってない災害が3つ書かれていた。

みたいな話。テレビのCMとかだとかなり派手なSFXと「一体なぜ?誰が?何の目的で?どうやって?」みたいな煽りと共に、人類滅亡の瞬間あなたは、、、みたいなフリがされているが、まぁなんつーの?

 風呂敷広げすぎだろ

って感じ。もう見ていてずっと思っていたのは、

 このまま続いていっても絶対最後まで「50年前に予測できたワケ」は出てこないだろうな

って空気。第一印象からは派手な事故シーンとかで「災害モノ」のディザスター映画を喚起させるんだけど、とにかくこの「50年前の手紙」のせいでどうしても「非現実的」なファクターを加味せざるを得ない。たとえば魔法とかタイムマシンとか・・・。

でも主役は宇宙物理学者ってなんだよそれ?って感じなんだよね。マジメに対策を練るとか立ち向かうとかって「基本に則した作り」にしそうな設定なのに、そのありえないアイテム、言ってみればオーパーツのせいで感覚が揺らぐ。

感想としては「宇宙戦争」と「地球が静止する日」のような脱力感を存分に味わわせてくれる微妙作。

駄作というほどつまらないわけじゃないんだけど、SFXはごく一部、それも全体からしたらかなり浮いてる使い方だし、なんかこう、、、「思ってたのと違う」感じ?これなら正直映画館で見なくても良かったかな、って感じ?っていうか評価は★くらい?みたいな?

でも一点好きな人には好きだろうなってところもある。それは、ジョンの子供が、

 超カワイイ!

男の子だけど、さほど生意気というわけでもなく、とにかく美形なので、ショタの方はこれを見るためだけに行く価値があるんじゃないかっていうか僕はショタじゃないので真性の方とは価値観がブレるかも知れないけど、隆之介くんの上を行くかわいさはあると思った。
※ちなみに女の子も出てくるけど、こっちは普通。ダコタやエマみたいなのは期待しちゃいけません。

あ、スタッフロールの後は別段おまけとかありませんので、気軽に席を立って大丈夫だと思いやす。

以下ネタバレ。見ない人は読んでもいいと思います。
※要反転表示

途中でオカルティックなエッセンスが出まくるんだけど、よもや宇宙人終わりだとは!って感じ。何つか「それでも50年前に予測できた理由としちゃ弱いけどな!」って感じ。そんな凄い予測が出来るならもっと他に有効利用するこたぁ出来なかったのかよ!って感じ。

地球が「焼かれる」シーンも、凄いんだけど正直水が攻めてくるのを炎にしただけというか、ディティールに甘さが感じられるというか、リアリティに欠けるというか・・・。

あと核シェルターとかだったら少しは持つんじゃないの?とも思った。地下深くまで届くっていう凄さに関する「味付け」がもう少し欲しい。たとえば「大統領の入るシェルターの10倍の深さがあっても摂氏300度の高温になる」、みたいな説明があれば、、、ああでもそれを差し込んじゃうと彼女が「洞窟へ逃げなきゃ」って絶対的な意志表示を濁すことになっちゃうのか。

まぁ予言書が「完全に実行される」という展開は珍しいと言えば珍しかったかな。○月×日にあなたは死ぬ、って言われて結局それも避けられなくて、、、。

まぁ予告的には良くできてたと思うけどね。派手な映像もあり、ミステリアスな部分もあり、人気俳優やショタがあって(エロはないけど)、ハッピーとは言いづらいエンディングながら売れ線ファクターは揃えてる感じ。

それでもこれを見に行くくらいならターミネーター4の方がずっといいとは思ったね。

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